JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

簡易的片支持ブーム その2

2022年12月01日 | 移動運用装備

 

 

 八木アンテナを垂直偏波で使う場合、マストや同軸ケーブル引き回しによるエレメントへの干渉が起きやすく、以前、送受信性能を大きく損なうということを経験し簡易的な片支持ブームを自作しました。

 

 ケーブルの引き回しでどのように影響するのか? 実際に引き回し方を変えながらあるいはケーブルをブラつかせながら受信してみると一目瞭然です。送信の影響は電界強度計で測ったり相手局からレポートをいただくことになりますが、明瞭に変化します。信号が低下したり了解度が悪化するような良くない引き回し方であってもSWR的には良好だったりするのでかえってやっかいで、八木アンテナの落とし穴と言えるかもしれません。

 ケーブルはエレメントに対し真横に引き出してからマストに沿って下すのがベストで、メーカーなどからも八木をシングルで使う場合は片支持ブームの使用が推奨されている通りかと思います。

 

 ということで山岳移動用に作った簡易的な片支持ブームを使い続けてきたのですが、1)形がT型で収納に難がある、2)クリップ2個使用で寒い時期は意外と手間取る、など使いにくい点がありました。

 今回はブーム長を前作より10cm短くして15cmとし、自重と応力を抑えてクリップ1個で固定することにしました。写真の通り前作以上に簡便なものです。重さ40g、I型形状で取り付けやすさと収納も良くなりました。応力が加わるクリップ部分はボルトと接着剤で面的に固定。アンテナとの接続はこれまで同様塩ビパイプ差し込み式としました。

前作(上)と今回作

 

 重さ120gのVUデュアル八木(145MHz2エレ、430MHz3エレ)を取り付けてみたところ、クリップ1個でも問題なさそうで、ブームを短くしたこともあってもう少し重さのある自作八木でも耐えられるようです。不安がまったくないわけではありませんが、手元での短時間の運用なのでこれで良しとします。

 

 

 ただ、アンテナとの間隔はわずか15cm、エレメントへの干渉を打ち消すのに十分なのか、というのはまだよくわかりません。一応、電界強度計で測ってみて、この間隔でも大丈夫そう、という感触はあります。

 

 

 里山は標高が低い上にさほど眺望に恵まれているわけでもなく、ホイップ系では厳しい場面があって、やはり小型八木が有利なようです。さっそく次回、使ってみたいと思います。

 

 

 

 

 

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