JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

リグのパワー測定

2018年07月10日 | 移動運用装備


 簡易的なパワー計とダミーロードをつなぎ出力を測定してみたところ、定格通りのリグもあればそうでないリグもあり、また周波数帯による違いなどもありました。同軸ケーブルは使わず、リグ→パワー計→ダミーロード直結とし、メーター読み取り。内蔵バッテリーの場合は満充電、その他のバッテリーは電圧を測って実験してみました。


〈ID-51〉
◎電源 内蔵バッテリー
145MHz
HI 5W強
MID 2.5W強
LO2 1W
LO1 0.5W強
SLO 0.1W

430MHz
HI 5W
MID 2.5W
LO2 1W
LO1 0.5W強
SLO 0.1W

〈FT1XD〉
◎電源 内蔵バッテリー
145MHz
HI 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.1W

430MHz
HI 4W強
L3 2W
L2 0.8W
L1 0.1W



 ハンディ機、2機種。ID-51は定格通りの出力。FT1XDは145MHzにおいては定格通りですが、ID51より少し弱めです。430MHzでは定格の80%どまりでした。外部電源(13V)でも試してみましたが、同じです。ID-51の方がどちらのバンドもパワー特性は良好な結果でした。

〈FT817〉
◎電源 内蔵型リチウムバッテリー(11.1V)
145MHz
L点滅 3.5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W

430MHz
L点滅 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W

◎電源18650B 3本直列(11.7V)
145MHz
HI 4W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W

430MHz
HI 5W
L3 2.5W
L2 1W
L1 0.5W



 内蔵型リチウムバッテリーは11.1Vに低下状態であったため、ハイパワーに設定しても点滅となってしまいます。運用中も点滅状態で何ワット出ているのか気になっていたので、計ってみました。145MHzで3.5W、430MHzで5Wでした。18650B(3本直列)11.7Vで試したところ、点滅はしませんが、145MHzで4W、430MHzで5Wでした。FT-817は、430MHzの方が低電圧に対し許容力があるようです。リチウムフェライト(12.9V)でも試してみました。電圧高いので、きっちり定格パワー出ますが、やはり430の方が若干強めな感じです。

〈FTM10S〉
◎電源 18650B 3本直列(11.9V)
145MHz
HI 8W
MID 3W弱
LO 0.5W

430MHz
HI 6W強
MID 3W
LO 0.5W

◎電源 18650B 4本直列(15.1V)およびリチウムフェライト(12.9V)
145MHz
HI 10W強
MID 3W弱
LO 0.5W強

430MHz
HI 7W弱
MID 3W
LO 0.5W

 FTM10Sは、いつも使っている18650Bの3本直列で80%程度の出力、4本直列の場合は定格通り、ということで予想した通りでした。リチウムフェライト(12.9V)も試したところ、18650Bの4本直列と同様でした。





 以上のような結果でした。あくまで簡易的な実験なので、参考程度ではありますが、同じ計測方法で、リグによってこれほど違いが出るとは思いませんでした。特にFT1XDの430帯は定格5Wのはずですが、出ませんね。単なる個体差(不具合品?)でしょうか。またパワー特性が145MHzで良好なリグと430MHzで良好なリグがあるようです。一律に430MHzのパワーの方が出にくいと考えていたのですが、その予想は外れました。今後はこれらの結果を念頭において、使ってみることにします。






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