JO7TCX アマチュア無線局

せんだいSD550  山岳移動運用 

DPR3 市街地交信実験

2013年06月23日 | 特小・DCR運用


 山岳移動では予想以上の実力を見せてくれたDPR3。この1Wデジ簡、街中ではどうなのか? X相手に交信実験を試みてみました。

 我が家は、南が広瀬川に面した集合住宅で、北が仙台市中心部のビル群というロケーション。河岸段丘の一番下に位置しています。VUのロケーションとしては最悪といってよいと思います。アンテナは南側、実験予定の市街地は反対方向の北側ということで、位置関係から言っても良好とはいえません。そんな条件での実験です。

 <機材など>
 リグ     IC-DPR3 2台
 アンテナ   一台は付属ホイップ
        もう一台はモービルホイップMA351-03M
        (マグネット基台に取り付け室内窓際に設置)
 出力     2台とも1W設定
 秘話機能   オン


見た目、大きさは特小機とほとんど変わりなし

秘話機能ON 

自宅アンテナ MA351-03M(アンテナテクノロジー)



 Xは自宅で待機、自分は付属ホイップのDPR3を持って、歩いて移動。所々で立ち止まって、あるいは歩きながら交信実験してみました。


 はじめにJR仙台駅。駅前のデッキの上から呼びかけてみたところ、とぎれとぎれに応答あり。50cmほど動いて、良好に入感。メリット5。アンテナマークは+0。少し不安定さはありますが、位置を決めれば大丈夫でした。デッキの下の車道でも同じ。メリット5で交信できました。距離約1.2km。もちろん見通しではありません。ビルの谷間。


仙台駅前デッキ


 続いて、青葉通り。野村証券前の交差点。メリット5。アンテナマーク+1。呼びかけるとすぐに応答あり、先ほどのデッキより安定して交信できました。

 さらに広瀬通。距離約1.8km。松屋前の交差点。メリット5。青葉通りとほぼ同じく安定して交信。アンテナマークは+0。

 ここまで歩いてきたので、ついでに職場にも寄ってみました。広瀬通り近くのビルの4階。職場内の窓際から呼んでみたところ、とぎれとぎれに応答あり。位置を少し変えたところ、安定して交信できるポイントをすぐに見つけることができました。地震などで停電や携帯が不通になっても、これで連絡取れそうです。アンテナマークは+0。距離約2km。




 さらに北西に進み、県庁前の勾当台公園。ここもとぎれとぎれでしたが、位置決めをしたらメリット5で交信可能でした。距離約2.5km。


勾当台公園


 いづれも距離は、さほどではありませんが、見通しなく、ビルが林立した中での交信です。しかも自分の方は10cm程のホイップアンテナ。正直、ここまで交信できるとは思いませんでした。

 さらに、仙台市役所前、商工会議所前、一番町フォーラス前、藤崎デパート前。いづれもメリット5。東北大学片平キャンパス内も当然ながらメリット5。つまり、仙台市中心部、自分の生活圏のほとんどをカバーできることが確認できました。特小のように、慎重に位置決めをするという感じではなく、歩きながらでもけっこう交信できました。自分の環境では、1Wで十分なようです。


東北大学片平キャンパス


 印象としては
 ・高さを確保せずとも、普通に道路上で交信できる
 ・ビルの間でも、意外な粘りがある
 ・アンテナマーク+0の状態のままで、けっこう距離が伸びる
 ・アンテナを斜めにしたり、水平にすると良好に入る場合がある
 などです。

 
 買い物など市内を歩き回る時とか旅行や山行中の連絡など、かなり実用的な無線システムと思いました。こんな実験ができるのもフリーライセンス(包括登録)の良い所ですね。特小トランシーバーと思い込んでいるXは、「今度のは、ずいぶん性能いいね!」と大感激の様子でした。


 次は、蔵王などの山中や山頂と、自宅との間で交信できるのかどうか?を実験してみたくなりました。



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