ハムフェアで買い求めた帯鋼。定番のループアンテナを作ってみました。グローバルアンテナ研究会のホームページでGS-7の名称で紹介されているものを参考にしました。430MHzの7エレループ。エレメント長や配置はGS-7と同じなので、特にオリジナルなことはありません。「そっくりまねて下さい」とのことなので、まねさせていただきました。ホームページにはいろいろな八木やループアンテナの作り方が紹介されていて、はじめは2m用のループをと考えていたのです。ただ、ブームをどう分割するかなど山岳移動にはクリアしないといけない課題が多く、手初めに430用を2分割式で作ってみることにしました。
《ブームの材料》
・直径1cmほどの塩ビパイプ40cm2本と1ランク太いパイプ8cm
・直径6mm銅パイプ10cm
・プラスティック仕切り板7枚
《エレメント材料》
・帯鋼
・5mm銅パイプを2cmに切ったもの9個(内1個は放射エレメントの固定用)
《その他》
・同軸ケーブル、直径3mmボルト、ナット
材料一式
グローバルアンテナ研究会ではブームに「カプセ」という材料を使っているようですが、ホームセンターを見て回っていたら、「カプセ」の隣に、黒くて細い塩ビパイプが1mの長さで売られていました。太さも数種類あり、細いパイプに太いパイプが上手くはめ込めるようになっています。今回はこれを使うことにしました。まずは、ブーム作り。
・1mの細い方のパイプから40cmを2本切り出す。太い方は8cm。
・エレメントの配置カ所に印をつけ3mmの穴をあけて貫通させておく。
エレメント間隔は下記の通り。
D5-D4=195mm D4-D3=130mm D3-D2=123mm
D2-D1=122mm D1-Ra=63mm Ra-Re=110mm
・Ra放射器用の穴だけは、90度真横から開けておく。
・3センチ程のプラスティック仕切り板に同じく3mmの穴をあける。
・さらにガスで熱した帯鋼でエレメントの通し穴を溶かしてあける。
これを6個作る(エレメント固定部品)。
・給電部用の仕切り板は中央に3mmの穴をあけておく。
・パイプの穴に仕切り板をボルトで固定する。
エレメント固定部品 同じものを6個作る
(仕切り板は100円ショップにて。加工が簡単です)
ブームは登山ザックに収納できるように分割式としました。パイプの空洞に6mmの銅パイプを差し込んで、さらに上から1サイズ大きいパイプを重ねることで連結できるようにしてみました。見た目の仕上がりも悪くありません。
ブーム2分割
連結状態
続いてエレメントの作製。
・帯鋼を7本切り出します。一応、寸法を記しておきます。
D5~D2=625mm D1=678mm Ra=704mm Re=749mm
・帯鋼の両端をヤスリで磨く。
・直径5mm銅パイプを軽くつぶして両側から帯鋼を差込めるようにしておく。
・Ra以外の帯鋼の片側につぶした銅パイプを半分差込みハンダ付け。
帯鋼に銅パイプをハンダ付け
もう一方を差し込んでループに
給電部
結束バンドで固定
給電部は、同軸ケーブルの芯線と網線をそれぞれつぶした銅パイプに半分差し込んでハンダ付けし、仕切り板に結束バンドで固定します(最終的には上から接着剤で固定)。ケーブルは損失を考えて5D-FBを使ってみました。工作は以上です。7エレということで部品点数も多く、半日程費やしました。
《組み立てと収納》
・仕切り板の通し穴に帯鋼を差し込んで、ループを作る。
・給電部は、上下の銅パイプに帯鋼を差し込む。
・収納は上記の逆。帯鋼はそのままだと長いのでループ状にして仕舞う。
・放射器もループ状に仕舞えるように銅パイプを作っておく。
慣れれば、1分もかかりません。
完成状態
収納状態
さて、完成した7エレループですが、きれいにループが並んでくれません。原因は、ブームの穴あけの精度が不十分なため、仕切り板の取付け角度に誤差が出てしまったようです。ブームの連結部分を微妙に回したり、仕切り板を少し曲げたりして、なんとか整えることができました。また、エレメントは穴に通しているだけなので、ぶらつきます。性能に影響はないと思いますが、精度を確保する上では、「カプセ」をブームに使った方が簡単でベターかもしれません。
帯鋼は軽量で簡単にループが作れる点に優位性があり、ハンダ付けや接着剤などで固定してしまえば、安定して使える材料です。ただ、収納と設営を繰り返しおこなう山岳移動用としては、もう一工夫必要かな、というところです。
《調整》
アンテナアナライザーが430に対応していないので、今回はSWR計のみ。完成した状態で、SWRは432.500~433.500の間で1.2~1.3、ほぼフラットでした。同軸ケーブルを反射器の後方に伸ばした方が落ち着くようです。特に調整もせず、この状態で良しとしました。
目玉クリップで三脚に取付け
《使用感》
まだベランダにて受信のみです。7エレだけあって指向性は鋭く、少し方角がずれただけで信号が途端に落ちます。方角を合わせれば急に浮き上がってきます。また、バックから何も聞こえない信号がフロントでは59。FB比もたいへん良好です。こういう信号の浮き方をするアンテナは初めてで、山頂でCQを出す場合は方角を定めるのに悩むかもしれません。少しずれているだけでまったく応答なし、ということになりそうな・・・。
スイスクワッド(シングル)との聞き比べもしてみました。フロントでは7エレループがSで1~2ほど上ですが、全体の印象(了解度)としては、同等な感じを受けました。スイスクワッドは15cm×10cm×5cm程のコンパクトサイズですが、たいへん効率の良いアンテナとあらためて見直しました。
休日の出張が続いて、しばらく山での移動運用はできそうにありません。機会をみて使ってみたいと思います。
《ブームの材料》
・直径1cmほどの塩ビパイプ40cm2本と1ランク太いパイプ8cm
・直径6mm銅パイプ10cm
・プラスティック仕切り板7枚
《エレメント材料》
・帯鋼
・5mm銅パイプを2cmに切ったもの9個(内1個は放射エレメントの固定用)
《その他》
・同軸ケーブル、直径3mmボルト、ナット
材料一式
グローバルアンテナ研究会ではブームに「カプセ」という材料を使っているようですが、ホームセンターを見て回っていたら、「カプセ」の隣に、黒くて細い塩ビパイプが1mの長さで売られていました。太さも数種類あり、細いパイプに太いパイプが上手くはめ込めるようになっています。今回はこれを使うことにしました。まずは、ブーム作り。
・1mの細い方のパイプから40cmを2本切り出す。太い方は8cm。
・エレメントの配置カ所に印をつけ3mmの穴をあけて貫通させておく。
エレメント間隔は下記の通り。
D5-D4=195mm D4-D3=130mm D3-D2=123mm
D2-D1=122mm D1-Ra=63mm Ra-Re=110mm
・Ra放射器用の穴だけは、90度真横から開けておく。
・3センチ程のプラスティック仕切り板に同じく3mmの穴をあける。
・さらにガスで熱した帯鋼でエレメントの通し穴を溶かしてあける。
これを6個作る(エレメント固定部品)。
・給電部用の仕切り板は中央に3mmの穴をあけておく。
・パイプの穴に仕切り板をボルトで固定する。
エレメント固定部品 同じものを6個作る
(仕切り板は100円ショップにて。加工が簡単です)
ブームは登山ザックに収納できるように分割式としました。パイプの空洞に6mmの銅パイプを差し込んで、さらに上から1サイズ大きいパイプを重ねることで連結できるようにしてみました。見た目の仕上がりも悪くありません。
ブーム2分割
連結状態
続いてエレメントの作製。
・帯鋼を7本切り出します。一応、寸法を記しておきます。
D5~D2=625mm D1=678mm Ra=704mm Re=749mm
・帯鋼の両端をヤスリで磨く。
・直径5mm銅パイプを軽くつぶして両側から帯鋼を差込めるようにしておく。
・Ra以外の帯鋼の片側につぶした銅パイプを半分差込みハンダ付け。
帯鋼に銅パイプをハンダ付け
もう一方を差し込んでループに
給電部
結束バンドで固定
給電部は、同軸ケーブルの芯線と網線をそれぞれつぶした銅パイプに半分差し込んでハンダ付けし、仕切り板に結束バンドで固定します(最終的には上から接着剤で固定)。ケーブルは損失を考えて5D-FBを使ってみました。工作は以上です。7エレということで部品点数も多く、半日程費やしました。
《組み立てと収納》
・仕切り板の通し穴に帯鋼を差し込んで、ループを作る。
・給電部は、上下の銅パイプに帯鋼を差し込む。
・収納は上記の逆。帯鋼はそのままだと長いのでループ状にして仕舞う。
・放射器もループ状に仕舞えるように銅パイプを作っておく。
慣れれば、1分もかかりません。
完成状態
収納状態
さて、完成した7エレループですが、きれいにループが並んでくれません。原因は、ブームの穴あけの精度が不十分なため、仕切り板の取付け角度に誤差が出てしまったようです。ブームの連結部分を微妙に回したり、仕切り板を少し曲げたりして、なんとか整えることができました。また、エレメントは穴に通しているだけなので、ぶらつきます。性能に影響はないと思いますが、精度を確保する上では、「カプセ」をブームに使った方が簡単でベターかもしれません。
帯鋼は軽量で簡単にループが作れる点に優位性があり、ハンダ付けや接着剤などで固定してしまえば、安定して使える材料です。ただ、収納と設営を繰り返しおこなう山岳移動用としては、もう一工夫必要かな、というところです。
《調整》
アンテナアナライザーが430に対応していないので、今回はSWR計のみ。完成した状態で、SWRは432.500~433.500の間で1.2~1.3、ほぼフラットでした。同軸ケーブルを反射器の後方に伸ばした方が落ち着くようです。特に調整もせず、この状態で良しとしました。
目玉クリップで三脚に取付け
《使用感》
まだベランダにて受信のみです。7エレだけあって指向性は鋭く、少し方角がずれただけで信号が途端に落ちます。方角を合わせれば急に浮き上がってきます。また、バックから何も聞こえない信号がフロントでは59。FB比もたいへん良好です。こういう信号の浮き方をするアンテナは初めてで、山頂でCQを出す場合は方角を定めるのに悩むかもしれません。少しずれているだけでまったく応答なし、ということになりそうな・・・。
スイスクワッド(シングル)との聞き比べもしてみました。フロントでは7エレループがSで1~2ほど上ですが、全体の印象(了解度)としては、同等な感じを受けました。スイスクワッドは15cm×10cm×5cm程のコンパクトサイズですが、たいへん効率の良いアンテナとあらためて見直しました。
休日の出張が続いて、しばらく山での移動運用はできそうにありません。機会をみて使ってみたいと思います。