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今国会に児童虐待防止法改正案が提出されるそうである。以下は,新聞記事の抜粋。

 ある少年院の収容者に対する児童期体験アンケートの結果を知って,暗たんたる思いにとらわれた。
 「繰り返し殴る蹴るなど身体に暴力を受けた」25%,「繰り返し暴力的言葉で心理的に痛めつけられた」9.1%(一般高校生はいずれも1%)。
 虐待被害の多さは深刻だ。バットで殴打されるなど悲惨な例も目立つという。育児放棄なども加えれば,虐待を受けた収容者は7割以上との調査もある。
 非行をすべて虐待のせいにはできない。が,最愛の保護者による虐待で,その子は,誰も信じられなくなり,暴力を振るうことにも抵抗が薄まることは容易に推察できる。成長に与えた悪影響は計り知れない。あまりにも過酷な逆境ではないか。(読売新聞平成19年2月8日朝刊「今日のノート」から)
(蕪勢)

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