日本裁判官ネットワークブログ

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鹿児島県議選無罪判決の社説から

2007年02月24日 | Weblog
昨日の鹿児島地裁の全員無罪判決を、各紙が社説で取り上げています。

朝日「でっちあげの責任を取れ」
読売「まだこんな『自白偏重』の捜査が」
産経「こんな捜査があったのか」

以上は、いずれも取調べの録画や録音の必要性に言及しています。
その中で、裁判所の責任も指摘している次の社説から抜粋します。(チェックメイト)

東京「許せぬでっちあげ捜査」
 裁判所が直接現場検証に乗り出して、アリバイ成立の可能性を明らかにし、自白が長時間の取り調べで苦しまぎれになされたり、誘導された可能性を指摘し、被告全員に無罪を言い渡したのは評価する。
 しかし被告の中には、百日以上も拘置された人もいる。「否認しているから」と安易に身柄を拘束するのも、人権侵害だ。逮捕状や拘置、保釈請求の諾否に当たっては、裁判所も警察、検察の言いなりにならず、公正な判断をすべきである。