SBS 4 July 2024 7:00pm
Indigenous cultural protocols are based on ethical principles. Source: iStockphoto / chameleonseye/Getty Images/iStockphoto
アボリジナルおよびトレス海峡諸島民の文化的プロトコルを守ることは、私たちが暮らす土地の伝統的な所有者を理解し、リスペクトする上で重要な一歩です。
先住民プロトコルは、アボリジナルやトレス海峡諸島民との仕事や個人的な関係を築くための倫理的なガイドラインです。
ファースト・オーストラリアンであるアボリジナルとトレス海峡諸島民とこのような関係を育むことは重要です。彼らは土地に関する深い知識を持っており、環境を大切にする方法について多くのことを教えてくれます。
ACTとその周辺のナナワル族の長老であるキャロライン・ヒューズ氏は、深い文化的知識を持っており、長老として高い評価を得ています。
「私たちは太古の昔から信仰と文化を持っており、それは、現代のオーストラリアに住む私たちの生活に今も大きく関わっています。」
SBSの客員長老、ローダ・ロバーツ氏は、文化的プロトコルを守ることは、先住民が土地や古くからの習慣とのつながりを絶やさずに続けてきたことを認めるものだと説明します。
「私たちは何世紀にもわたり、口承のストーリーやプロトコル、儀式を続けてきました。調節することもありますが、私たちは固定された存在ではありません。土地、水路、そして海を含むカントリーを大切することが、私たちの前提であり、哲学です。」
オーストラリアの先住民をどう呼ぶべきか?
「アボリジナル」や「トレス海峡諸島民」と呼ぶのは適切であると、キャロライン・ヒューズ氏は説明します。
また、出身地と結びつけて自らを名乗る人もいます。例えば、ニューサウスウェールズ州やビクトリア州出身の人は「クーリー」、クイーンズランド州は「マレー」、タスマニア州のアボリジナルの人々は「パラワ」などを使います。
「私はナナワル族の女性と呼ばれることを好みます。それが私のカントリーだからです。」
カントリーとは私の言語であり、部族グループであり、他のアボリジナルの人々に私の出身地を教えるものでもあります。
Caroline Hughes
二つの異なる先住民族
トレス海峡諸島民は、ヨーク岬半島の先端からパプアニューギニアまでの島々に住む先住民族で、主にメラネシア系の民族が暮らしています。
ファースト・ネーションズの人々は、それぞれ異なる文化を持っていますが、アイランダーの文化とアボジナルの文化には「明確な違いがある」と、トレス海峡諸島出身で、オーストラリア海事組合のアシスタント・ナショナル・セクレタリーを務めるトーマス・マヨ氏は説明します。
敬意ある言葉を使う
トレス海峡諸島民は、ヨーク岬半島の先端からパプアニューギニアまでの島々に住む先住民族で、主にメラネシア系の民族が暮らしています。
ファースト・ネーションズの人々は、それぞれ異なる文化を持っていますが、アイランダーの文化とアボジナルの文化には「明確な違いがある」と、トレス海峡諸島出身で、オーストラリア海事組合のアシスタント・ナショナル・セクレタリーを務めるトーマス・マヨさんは説明します。
長老とは?
エルだー(長老)とは、深い文化的知識を持つ、コミュニティーから尊敬されているリーダーであり、深い文化的知識を持っいます。彼らは「アンティ―」や「アンクル」と呼ばれます。しかし先住民でない人は、まずこれらの呼び方をしても良いか、尋ねるのが適切です。
「ウェルカム・トゥ・カントリー」の儀式は、イベントが行われる地域の長老たちによって行われます。
https://www.youtube.com/watch?v=K__OkfNszmc&list=PLA65Ww7iGS2oCrttSdNcsUyg0G9XT23xj
「ウェルカム・トゥ・カントリー」とは?
1980年代にローダ・ロバーツ氏によって名づけられた「ウェルカム・トゥ・カントリー」は、伝統的な歓迎の儀式であり、イベントの開催時に、過去の歴史に敬意を示すものです。
一方「アクノレジメント・オブ・カントリー」は重要な会合などで行われる儀式ですが、これは誰でも行うことができます。
「アクノレジメントとは、自分の出身地とは異なる土地で働いたり、生活していても、それを良いと認めることです。あなた自身もその土地に属しているのですから、所有者や長老たちに感謝するのです。」
不適切な言葉
親元から強制的に引き離された歴史的トラウマにより、生い立ちにに関する質問はセンシティブなものであるとキャロライン・ヒューズ氏は言います。
「肌や目、髪の色などについて語るのは非常に不適切です。私たち文化の中で育った子供たちは、非常に特別な存在だからです。白人社会や非先住民社会はこのような子供たちを拒絶しますが、アボリジナルの文化では、子供たちは家族やコミュニティーへのスピリチュアルな贈り物として常に受け入れられてきました。」
より学ぶことで敬意を示す
敬意を持って行われるのであれば、プロトコルについて質問することを恐れてはいけないと、マヨ氏は言います。
「最も重要なことは、その説明を聞き、受け入れ、敬意をもって前に進むことです。」
また、多言語で提供されている「 Uluru Statement from the Heart (心からのウルル声明)」を読み、それを支持することを提案しています。
SBSの客員長老、ロバーツ氏は、文化的プロトコルとは結局、仲間を認めることであると説明します。
それは優しさと思いやりです。しかし結局は単なるマナーなんです。
Rhoda Roberts
https://www.sbs.com.au/language/japanese/ja/podcast-episode/why-are-indigenous-protocols-important-for-all-australians/lid9dy17w