先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ文化伝承に功績 千歳・保存会 石辺勝行さん死去

2024-03-30 | アイヌ民族関連

加藤祐輔 会員限定記事

北海道新聞2024年3月29日 23:12

今月、79歳で亡くなった石辺勝行さん

 【千歳】千歳アイヌ文化伝承保存会の元会長で、地域の子どもたちにアイヌ文化を伝えることに尽力した石辺勝行さんが3月12日、79歳で亡くなった。1月には、アイヌ民族文化財団のアイヌ文化奨励賞も受賞した石辺さん。35年にわたる活動の功績を関係者らがたたえ、悼んでいる。

 胆振管内白老町出身。自衛官を務めながら1985年に北海道ウタリ協会千歳支部(当時)に入会した。97年から2002年まで支部長を務めた。

 05年からは千歳アイヌ文化伝承保存会の副会長、17年から昨年までは会長として、末広小を中心に市内の小中学校を訪れ、児童や生徒への伝承活動などに取り組んでいた。昨年から闘病生活を送っていた。

 石辺さんとともに活動した末広小の非常勤講師、中原直彦さん(64)は、子どもたち一人一人に文化や漁具の操作などを丁寧に教えていた姿が印象に残っているという。

 「ホリッパ(輪踊り)を教えている時に『(アイヌ民族も和人も)人間同士が仲良くしないとカムイ(神)も喜んでくれない』と子どもたちに説いていた。・・・・・

 

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/994330/


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2島返還「安倍氏は軽く考えた」 故横路氏の口述記録公開

2024-03-30 | アイヌ民族関連

村上辰徳 会員限定記事

北海道新聞2024年3月29日 19:53(3月29日 23:48更新)

 故横路孝弘元衆院議長は29日に公開された口述記録で、北方領土問題を含む日ロの平和条約締結交渉や、原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定にも言及した。

 北方領土問題では旧ソ連が崩壊し、新生ロシアが誕生した1991年が四島返還を目指す「チャンスだった」と指摘。安倍晋三元首相が2018年11月のプーチン大統領との首脳会談で、四島返還から事実上の2島返還に方針転換したことについては「安倍さんは軽く考えて、ロシアに譲ってしまった」と批判した。

 道知事時代の93年8月に北方四島ビザなし交流で色丹、国後、択捉の3島を訪れたことにも触れ、色丹でのロシア人住民との対話集会では「日本に(島を)返されたらどうなるんだ、追い出されるのかとか、みんな返還前提の質問だった」と回顧。国の外交交渉の環境整備として「国民同士の交流が必要だ」と語った。

・・・・

 アイヌ民族初の国会議員、故萱野茂氏からアイヌ語による国会質疑が可能かを問われた際、「誰も分からないから、アイヌ語でやった後、ちゃんと日本語であいさつしなきゃだめだ」と助言したことも明かした。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/994169/


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国交省、北海道アイヌ文化振興施設「ウポポイ」への誘客促進戦略を策定、教育旅行やインバウンドなど対応を推進

2024-03-30 | アイヌ民族関連

トラベルボイス2024年03月29日

国土交通省北海道局は、「ウポポイへの誘客促進に関する有識者検討会」における議論を踏まえて、「ウポポイ誘客促進戦略」を策定した。ウポポイは、北海道白老町にアイヌ文化振興施設として2020年に開設された施設。2024年度以降、内閣官房、文化庁、北海道、白老町、アイヌ民族文化財団などと連携してウポポイへの誘客施策を推進していく。

この戦略では、「コンテンツ」「受入環境」「アクセス・旅行導線」「情報の質・量」「意識・人材」「関係者との共創・ネットワーク」の6つの視点を設定し、戦略的かつ効果的な誘客施策を展開していく。

また、「白老町」「道内」「道外」「国外」「教育旅行」の5つのセグメントを設定。それぞれ来場者の違いに応じてきめ細かい対応を進めていく。

https://www.travelvoice.jp/20240329-155366


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寛一郎主演「シサㇺ」に三浦貴大、和田正人、坂東龍汰、平野貴大、サヘル・ローズら

2024-03-30 | アイヌ民族関連

映画ナタリー2024年3月29日 18:00 

寛一郎が主演を務める映画「シサㇺ」の新たなキャストが発表された。

上段左から古川琴音、三浦貴大、寛一郎、和田正人、サヘル・ローズ。中段左から坂東龍汰、富田靖子、緒形直人、要潤。下段左から山西惇、平野貴大、藤本隆宏、佐々木ゆか。

本作は江戸時代前期、蝦夷地と呼ばれた現在の北海道を領有した松前藩がアイヌとの交易を行っていた史実をもとに、アイヌと和人との歴史を描いたスペクタクル。松前藩藩士の息子・孝二郎は兄・栄之助とともに交易で得た品を他藩に売る仕事をしていたが、ある夜、使用人・善助の不審な行動を見つけた栄之助が殺されてしまう。敵討ちを誓った考二郎は善助を追って蝦夷地へと向かうことになる。異なる文化や風習に触れることでアイヌの持つ精神や理念に共鳴していく考二郎に寛一郎が扮した。

このたび三浦貴大が孝二郎の兄・栄之助を演じることが明らかに。また孝二郎の復讐相手となる善助に和田正人、和人に反発心を抱くアイヌの青年に坂東龍汰、アイヌの村のリーダーに平野貴大、複雑な事情を抱えたアイヌの女性にサヘル・ローズが扮した。さらに、孝二郎の幼なじみ役で古川琴音、孝二郎の母親役で富田靖子、松前藩士役で緒形直人、交易の鍵を握る重要人物役で要潤が出演。藤本隆宏山西惇、佐々木ゆかもキャストに名を連ねた。

中尾浩之が監督を務め、尾崎将也が脚本を手がけた「シサㇺ」は2024年秋に公開。

https://natalie.mu/eiga/news/567140


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台湾・花蓮の小学校 先住民族に伝わる伝統的校舎が供用開始 文化伝承へ

2024-03-30 | 先住民族関連

フォーカス台湾2024/03/29 17:50

台湾原住民族タロコ族に伝わる伝統的な建築様式で建てられた花蓮県万栄小学校の校舎と児童ら=3月29日、張祈撮影

東部・花蓮県万栄郷の万栄小学校で29日、台湾原住民(先住民)族タロコ族に伝わる伝統的な建築様式で建てられた新たな校舎の供用が開始された。今後児童が民族文化を学ぶ空間として活用される。

同校の蘇連西校長によると、毎週8時間の文化カリキュラムがあり、農業や食事、信仰や儀式、工芸や音楽・ダンス、集落の歴史、狩猟などを学ぶ。これまでは集落の作業場や調理場を借りていたが、教育部(教育部)の予算を得て新たな校舎を建設したという。

校舎の供用に際しては、集落の年配者や保護者らを招いてブタをささげる儀式が行われた。蘇校長は、集落の人にも使ってもらえるようにするとし、今後も展望台を設置するなど文化学習の空間を引き続き整備する考えを示した。

(張祈/編集:齊藤啓介)

https://japan.focustaiwan.tw/photos/202403295003


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先住民族の叡智を現代に繋げる、台湾ブランドに注目。

2024-03-30 | 先住民族関連

FIGARO 2024.03.29

台湾発のブランド、Kamaro'an(カマロアン)が、創設デザイナー初来日となるポップアップイベントを3月30日から渋谷で開催。

バッグ¥14,300~/カマロアン

カマロアンは2013年に台湾を拠点とする先住民文化研究者1名と工業デザイナー2名のチームによって設立。伝統的な職人技と文化的価値を製品デザインに変換し、先住民族の若い世代に地元の雇用を生み出す可能性を模索する調査プロジェクトとして始まった。先住民の文化環境を維持し、発展させ、それを現代世界と関連づける方法を見つけることが主な目的だ。2015年にはカマロアンをブランドとし、地元の職人と連携し助言しながら、新しいデザインを通じて純粋な職人技が活きることを追求している。

今回のポップアップは、日本でカマロアンの全プロダクトを手にとって見られる貴重な機会。3月30日と31日の2日間はデザイナーと先住民族の後継者である職人が会場に在廊する予定。ここでユニークな手仕事に出合えるはず。

カマロアン デザイナー初来日イベント

期間:2024年3月30日(土)~4月7日(日)

会場:Nid(ニド)

東京都渋谷区神南1-3-2

tel : 03-5784-5448

営)12:00~19:00

休)水、木

⚫︎問い合わせ先:カマロアン

www.instagram.com/kamaroan.studio/

https://madamefigaro.jp/fashion/240329-kamaroan-studio.html


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【モントリオール】メープルの季節に、シュガーシャックへ行こう

2024-03-30 | 先住民族関連

地球の歩き方 公開日 :2024年03月29日

最終更新 :2024年03月29日 筆者 :NAMI

モントリオールからボンジュ~ル!
皆さんこんにちは。モントリオール在住、カナダ特派員のNAMIです。
カナダといえばメープルシロップですよね!
カナダの顔ともいえるメープルシロップですが、実はカナダで生産されるメープルシロップの95%はケベック州でつくられています。
メープルシロップの収穫は毎年2月~4月にかけての時期で、春の訪れとともにメープルシロップを収穫しているシュガーシャック(フランス語でCabane à sucre:カバナ・シュークル)ではメープルの収穫を祝い、皆でケベックの伝統料理を頂くのがケベック州では恒例になっています。

メープルシロップ

メープルの樹液(L’eau d’érable:ロー・デラーブル)とシロップの作り方は、フランス人が入植する以前に先住民族が発見し、寒い冬に耐える為の重要な栄養源のひとつでした。
落葉樹は全て幹に傷を入れると甘い樹液が出ます。
世界中には150種以上のかえでの木がありますが、そのうちメープルシロップの製造に不可欠なかえでの樹液を供給できるのは4種だけです。
その中でも最も糖分の高いのが砂糖かえでの木で、砂糖かえでがあるのは、東部カナダとアメリカ北東部のみです。
砂糖かえでの存在を知った入植者たちは、先住民族に習いシロップをつくり始めました。
当初は斧で木の幹に傷をつけて、そこに木片や金属板を差し込んで下方に置いた入れ物に樹液を集めていましたが、
19世紀になると、中央に穴の開いた直径1.2cm前後の木製の筒を2cmの深さに差し込んで樹液を流れやすくしました。
19世紀後半には金属製の筒とバケツを使うようになりました。バケツは寒さで凍ってもヒビが入りにくいということで、だ円形の形をしています。
木を傷めない上に、より多くの樹液を少ない労力で採取出来るので、1970年代後半から真空ポンプを使ったチューブ式へと変わりました。

Sucrerie de la Montagne (シュクルリ・ドゥ・ラ・モンターニュ)

本日ご紹介するのは、ケベック州に20,000以上あるシュガーシャックの内のひとつ「Sucrerie de la Montagne(シュクルリ・ドゥ・ラ・モンターニュ)」です。
こちらのシュガーシャックは家族経営のシュガーシャック(砂糖小屋)で、アットホームなシュガーシャックです。
駐車場では*馬車がお出迎えしてくれ、徒歩5分ほどの距離ですが、食堂のある母屋まで馬車に乗って行きます。
食事中は*伝統音楽の演奏や参加型アクティビティなどあり、とても楽しい雰囲気です。
そして、何と!こちらのシュガーシャックは2024年のフィギュアスケート世界選手権にペアで出場したりくりゅうこと三浦璃来(みうら りく)さんと、木原龍一(きはら りゅういち)さんも訪れたことのあるシュガーシャックなのです。
ファンの皆さんならぜひ行ってみたいですよね!
こちらのシュガーシャックは、1年中オープンしていますが、事前予約が必要です
*馬車:100人以上の予約が入っている場合のみ
*音楽の演奏:40 人以上の予約が入っている場合のみ
※予約日に馬車や音楽の演奏のサービスがあるか、電話でお問い合わせ下さい

つづきあり

https://www.arukikata.co.jp/web/article/item/3005026/


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釧路の太陽光発電計画に反対、「湿原まもる会」設立 署名集めへ

2024-03-30 | アイヌ民族関連

毎日新聞2024/3/29 17:00(最終更新 3/29 17:48)

有料記事1020文字

凍結し、雪に覆われた馬主来沼=北海道釧路市音別町で2022年12月28日午前10時23分、ドローンで撮影(読者提供)

 環境アセスメントの手続きが進められている北海道釧路市音別町の馬主来沼(パシクルトウ)周辺の大規模太陽光発電事業に反対する「音別町パシクル湿原をまもる会」が設立された。事業者「Sakura2」(東京都)などに建設中止を求めるオンライン署名も今月下旬に始まり、反対運動が活発化しつつある。

 「まもる会」は、音別町の住民有志らが25日に立ち上げた。「落雷などにより火災の可能性があるが、消防車は入れず、大規模森林火災の可能性があります」「大量の除草剤が海に流れ出す可能性があり、漁業に影響があります」などと書かれたA4判のチラシを作成。建設中止を求める北海道自然保護協会と日本野鳥の会釧路支部、日本鳥類保護連盟釧路支部によるオンライン署名(QRコードから)と連動し、紙ベースの署名活動にも乗り出す。

「人類が開発してはいけない場所」

 「音別町パシクル湿原をまもる会」の代表で、地元で口腔(こうくう)外科医院を営む村上有二さん(69)に設立の意図を聞いた。

 村上さんは2月23日に事業者が同町で開いた第2回住民説明会で、事業の問題点を指摘する意見書を提出。厳冬期に火災が発生しても消防車が入れないため消火できず、巨大津波が押し寄せた場合には湿原に散乱したパネルが回収不可能となるなどの地元住民ならではの懸念を示し、事業への疑問を呈した。

 だが、・・・・・

【本間浩昭】

https://mainichi.jp/articles/20240328/k00/00m/040/424000c


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カナダ先住民の叡智に触れる、エドモントンの多彩な施設でここだけの体験を

2024-03-30 | 先住民族関連

Pen2024.03.29 文:青山 鼓

アルバータ州の行政の中心であるエドモントンは、近代的なビルが林立する一方で広々とした公園も備える緑豊かな街。(C)Neil Zeller

カナダ西部に位置するアルバータ州の州都、エドモントン。石油産業で栄えたこの市の人口は110万人超。州内ではカルガリーに次ぐ大都市だ。1年を通じて食や音楽、ロデオなどの大きなイベントが開催されるこのフェスティバル・シティは、自然と文化が融合する街。特別な体験の数々が旅人の思考の幅を広げてくれる、そんな珍しい体験が叶う旅先だ。

旅人の好奇心をくすぐる、文化施設の数々

18世紀には西部開拓の中心地であったエドモントン。数千年前から住んでいたとされる先住民から継承されてきた文化にも触れられる一方で、エドモントン国際映画祭やエドモントン・フォークミュージック・フェスティバルなど、年間50以上のフェスが開催されるカナダ有数の“フェスティバル・シティ”でもある。ノースサスカチュワン川とリバーバレー公園でのアウトドアアクティビティ、世界最大級のショッピングモールなどの見どころも豊か。もちろんカナダらしい包容力のある温かい人々との交流も魅力だ。

1924年に設立され、1969年に現在の位置に移設された「アルバータ美術館(Art Gallery of Alberta)」は、アートファンなら真っ先に訪れたい場所だ。カナダの抽象絵画や彫刻を中心にコレクションするこの美術館は、アルバータ州やカナダ西部出身のアーティストの作品を6000点以上所蔵。サウンドインスタレーションで国際的に評価されているジャネット・カーディフの作品など多様な現代作家のアートピースも数多く収蔵している。リン・コーエンをはじめとした数多くの写真家や、グループ・オブ・セブンと呼ばれる1920年代に活動した風景画グループの作品など、カナダ西部のアートヒストリーにおけるマスターピースを存分に堪能できる。

エドモントンの発展を見守ってきたノースサスカチュワン渓谷のほとりにある「ムタート植物園(Muttart Conservatory)」は、カナダ最大のインドア・ボタニカル・コレクション。エドモントンで最も知られたランドマークのひとつであり、もちろん見応え十分だ。アイコニックで写真映えするガラス張りのピラミッドは、乾燥地帯、熱帯、温帯、そして季節ごとの企画展示の4つの気候を再現した温室で、700種以上の植物と出合うことができる。ミュージアムショップではアーティザナルな工芸品やローカルジュエリーも販売され、併設のカフェでは広いドームをプライベート空間として独占できる特別なディナーダイニングも体験できる。

まだまだ楽しみたい、エドモントンの多彩なスポット

エドモントンに訪れたなら立ち寄っておきたいスポットが、世界最大級のショッピングモールである「ウエスト・エドモントン・モール(West Edmonton Mall)」。1981年に開業し、総面積は50万平方メートル。専門店の数はなんと800にも及ぶ。27のアトラクションからなる屋内遊園地や、多数のスライダーを備える屋内プール、スケートリンクにミニゴルフ場やボウリング場、映画館に水族館、さらに西部開拓時代の趣を感じさせるクラブやレストラン街に加えて、カジノやチャイナタウン……。とても1日では遊びきれないので、モール内にあるテーマパークさながらの「ファンタジーランド ホテル(Fantasyland Hotel)」での宿泊もおすすめだ。

フレンドリーなガイドがローカルのグルメスポットを案内してくれる「フード・バイクツアー(Food Bike Tour)」は、自転車でエドモントン市内を走るちょっとした冒険。E-バイクもレンタル可能なので体力に自信がなくても楽しめそうだ。チケット代金の一部はローカルコミュニティに寄付される。

そしてアルバータ州のルーツを深く知りたいなら、「ロイヤル・アルバータ博物館(Royal Alberta Museum)」にもぜひ足を運んでほしい。ファースト・ネイションズ、メイティ、イヌイットという先住民族3グループについて、その権利を憲法で認めているカナダ。フランスや英国といったヨーロッパ人が北米大陸を訪れる前からこの地で暮らしていた人々の、叡智に富んだ文化を展示している。恐竜が暮らしていた時代から現在に至るまでの生態系の進化、地質学や考古学といった地球科学、そして民俗学や政治史といった人類史、それぞれに関連するコレクションは計510万点を越す。これらの膨大なコレクションが語るストーリーに耳を傾ければ、アルバータの人々の暮らしをより深く理解する助けになる。

メイティ・クロッシングで、ここだけの特別な体験を

異文化に触れ、自分の常識を覆すほどの驚きを感じることは、自身を成長させるに違いない。アルバータ州で生きる北米先住民族とヨーロッパ人の混血子孫である「メイティ」。1800年代後半に多くのメイティが暮らした地域にある、彼らの文化を伝える施設「メイティ・クロッシング(Metis Crossing)」は、豊かな体験を得られるスポットだ。文化探索ツアーや毛皮猟師のテントを模した施設でのキャンプといった異文化体験などさまざまなメニューが用意されている。ビーバーの罠の仕掛け方、メイティの織物など伝統工芸品のワークショップ、さらにはメイティの衣類を着たガイドによる野生動物ツアーと、多岐にわたる。自然とともに生きるだけでなく、ヨーロッパ文化の香りも漂わせるメイティの営みには、クリエイティブのヒントが潜んでいる。カヌーによる川下りや、降雪シーズンのクロスカントリースキーなど、カナダらしい豊かな自然を満喫するのもいい。隣接するバイソン保護区のツアーでは、珍しいホワイトバイソンを見られるチャンスもある。写真や映像では感じられない、豊かな自然の中で出合う野生動物の姿は、五感に深く刻まれるだろう。

世界中の先住民族たちは、夜空の光をしるべとしてきた。星の配置から進むべき方角を知り、季節ごとに変化する星座から大自然のメッセージを読み取り、時計や暦として暮らしのリズムを刻んだ。メイティもその例に漏れない。彼らは空や星、星座に導かれて、草木を植え、狩りをして、土地を耕して作物を育てた。

メイティ・クロッシングでは、40室の高級ブティックロッジであるザ・ロッジ・アット・メイティ・クロッシングに加え、2022年9月にオープンした「スカイ・ウォッチング・ドーム(Sky Watching Domes)」を併設。ここでは高級感あるインテリアが演出するラグジュアリーな滞在ができる。極めつきは透明になったドームの天井から見るオーロラや流星群。街から離れた光害ゼロのこのエリアで、大自然が織りなす壮大な天体ショーを堪能できるのは、このドームに宿泊したゲストだけの特権だ。古くからこの土地で暮らす先住民族とつながる体験となるだろう。

アルバータへのアクセスは、ノンストップ便で

カルガリーを本拠地とするウエストジェット航空が2024年4月4日から成田とカルガリーを結ぶノンストップ便を運航再開することにより、アルバータ州には以前より飛躍的にアクセスしやすくなる。日本からの直行便が初めて就航したのは2023年5月。まだ多くの日本人が知らないであろう、世界有数のユニークな体験ができるアルバータ州への旅は、いまが狙い目だ。

ウエストジェット航空

東京(成田)〜カルガリーノンストップ便
2024年4月4日より運航再開www.canada-alberta.jp

https://www.pen-online.jp/article/015455.html


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14年続いた「メロウな夜」最終回は、奇しくも“ソウルの女王”アレサ・フランクリンの生誕祭だった(松尾潔)

2024-03-30 | アイヌ民族関連

日刊ゲンダイ3/29(金) 9:06

アレサ・フランクリン(C)ゲッティ/共同通信イメージズ

【松尾潔のメロウな木曜日】#78

 先月お伝えしたように、今週月曜(3月25日)の放送をもって、2010年3月から14年間にわたりお届けしてきたNHK-FMのR&B専門番組「松尾潔のメロウな夜(メロ夜)」が終幕した。この日の放送が578回目だった。

 14年。けっして短くはない歳月だ。そのあいだにぼくは親になり、親を喪った。個人的な変化だけではない。この国は大きな天災に見舞われ、原発が咆哮をあげた。世界では新しい大きな戦争がいくつか起こり、いまも続いている。

 メロ夜が始まったとき、NHK-FMにはすでに米国ブラックミュージックの専門番組が存在していた。その名も『ザ・ソウルミュージック』。オダイジュンコさんがDJを務め、1999年から2019年まで20年間も続いた。彼女が降板してからは同番組の準レギュラーだったゴスペラーズの村上てつや、久保田利伸の両氏が新DJとなり、『ザ・ソウルミュージックⅡ』と改名してその灯を守っている。

 村上くんと久保田さんはぼくの長年の音楽仲間。日本語R&Bを開墾してきた盟友だ。もっと言うなら久保田さんは山下達郎さん、鈴木雅之さんと並ぶ、メロ夜の初期常連ゲストでもある。ゆえに『ザ・ソウルミュージックⅡ』もメロ夜も根底に流れるものは同じ色をしていた。

 ただし、明確な差異もいくつかあった。最も顕著なのは、番組名が示す通りソウルの黄金期とされる60~70年代から現在までを広くカバーしている前者に対し、後者はR&Bと呼ばれるのが一般的になった90年代以降に特化していたこと。とりわけぼくが注力したのは現行R&B、つまり新譜の紹介で、これに関しては日本のラジオ番組として最も充実していたという自負がある。

 80年代から米英にネットワークを作ってきた自分にとっては、夥しい数の新譜の中からメロウで良質なものを迅速に選別、極力時差のない形で紹介するのはきわめて自然、かつ大好物。海外アーティストから直接メッセージや最新音源が送られてくる立場にいる以上、それをひとりでも多くのリスナーと分かちあいたいという強い気持ちがあった。「マニアも唸らせる」ものの大半は、そのじつ「マニアしか唸らせていない」ことを、マニアあがりのぼくは知っている。楽曲を選別するのとリスナーを選別するのはまったく異なるし、そこを取り違えれば、番組は砂上の楼閣となり、DJは裸の王様に堕してしまう。

 放送法に基づく特殊法人NHKの公共放送で、米国R&Bの新譜紹介を番組のメインメニューに掲げる。それはつまり、現代を生きる市井のアフリカンアメリカンの声を届ける責任を負うことでもあるだろう。番組当初からふんわりと抱いていた曖昧な自覚は、放送を重ねるごとに解像度を上げていった。その象徴とも呼べる2020年7月のBLM特集回に、番組始まって以来の大きな反響があったのは嬉しい出来事だった。

 この頃からか、松尾はアフリカンアメリカンへの贔屓が過ぎる、いまやR&Bは黒人だけのものではない、という批判の声が生まれ、それは番組が終わるまで消えることはなかった。日本語R&Bというフィールドに長年携わってきた自分こそ「R&Bは黒人だけのものではない」と考え、その実践もしてきた張本人なんですけどねえ。

 ぼくには誤解を招かぬよう強調しておきたいことがあったのだ。米国R&Bに想を得た楽曲や番組を作るとき、それはいつも〈文化の盗用(カルチュラル・アプロプリエーション)〉と呼ばれる重大な問題と隣り合わせ。カルチャーの本質、あるいはそれを裏打ちするものを理解しようとせず、上澄みだけを掬うような態度はけっして好ましいものとはいえない。だからこそ、その時どきで音楽と社会のつながりを考えるためのヒントを、野暮を承知でオンエア楽曲に添えてきたのだ。

岸田首相の「コメントは控える」は実質的な差別容認では

 ずっと事前収録してきたメロ夜だが、最終回は番組プロデューサーからの提案に応える形で、最初で最後の生放送となった。メールやX(旧ツイッター)で届くリスナーからの声をリアルタイムでご紹介できるのも、当日の出来事を時差なく話せるのも、スリリングで愉しかった。

 アヤ・シマヅ(島津亜矢)のアレサ・フランクリン楽曲カバーのレコーディング報告。アイヌや在日コリアンへの差別的言動が問題化している自民党の杉田水脈衆院議員への対応を、その日の参院予算委員会で問われた岸田首相の「コメントは控える」についての私見。それは実質的な差別容認ではないか、ガザでジェノサイドと呼びうる事態が進行する最中にあって、首相として国会議員としてあるいは一国民として、この発言はいかがなものかと。奇しくもその日は、政治意識と社会活動を音楽に昇華させたソウルの女王アレサ・フランクリンの生誕祭。自由を謳った「シンク(Think)」をアヤ・シマヅの歌声でかけた。ラジオでしか生まれない化学反応がそこにはあった。

 この最終回はNHKラジオの無料公式アプリ〈らじる★らじる〉で4月1日まで何度でも聴くことができる。メロ夜14年間のフィナーレをご自分の耳でしっかり聴きとどけていただきたい。

(松尾潔/音楽プロデューサー)

https://news.yahoo.co.jp/articles/1d42e0a99bf727fbf15f69eef60d0b0e21c46350?page=1


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人工皮革「キノコレザー」に大きな期待、手触りは「ベルベッド」 ベンチャー企業も続々

2024-03-30 | 先住民族関連

ナショナルジオグラフィック3/29(金) 11:32

野生の個体をスタジオで接写したマンネンタケ属の一種。米国北東部のオーク、カエデ、ブナの森で見つかる。(PHOTOGRAPH BY PHYLLIS MA)

 現代のルーマニアには、数百年の歴史をもつといわれる技術を細々と守り続けている職人たちがいる。彼らは森に行き、ツリガネタケの仲間を探す。このキノコは、樹木の内部で育ち、幅数センチの棚状の傘を幹につける。この傘を鎌で刈り取り、薄く削って細長い切れ端にし、それを木槌でたたいて、幅広いフェルト状のシートに引き伸ばす。これをアマドゥ(暖皮)といい、帽子やバッグ、アクセサリーや装飾品を作る。

 また古くは1903年に、今の米国アラスカ州の先住民トリンギットの職人が頑丈なマットのような素材で袋を作っていたという記録が残っている。2021年に学術誌に掲載された論文によると、この「マット」は北米の太平洋岸北西部の原生林に生息するエブリコという頑丈なキノコで作られていたと考えられる。しかし、この場合も人工的な大量栽培ではなく、森で採取した材料を加工していた。

 今では、バイオ技術企業のマイコワークスが米国サウスカロライナ州の1.3ヘクタールの施設で他社に先駆けて、より制御しやすく拡張性の高い栽培法を試みている。ほの暗い赤い照明の下、巨大なロボットアームが動き回り、縦に何段も配置された金属のトレーを一枚ずつ引き抜く。クリーンスーツを着た数人の技術者たちが懐中電灯を手に、アームが差し出したトレーの中身を詳しく調べる。

 トレーの上では菌糸体が形成されている。菌糸体とは、菌類が土壌中に張りめぐらす菌糸が寄り集まったものだ。菌糸体の構造は丈夫だが、同時にしなやかでもあり、非常に優れた皮革の代替素材になりうる。これまでの試みを見る限り、動物の革を使う従来型の大規模な皮革産業に比べ、より倫理的で、持続可能な素材の提供が可能になりそうだ。

 この分野の技術革新には大きな期待が寄せられ、マイコワークスのほかにも次々にベンチャー企業が誕生。各社とも、菌糸体の研究を進めて、ファッションとデザインの新たな可能性を切り開こうとしのぎを削っている。マイコワークスが今製造している素材は、マンネンタケの別名にちなんで「レイシ」と呼ばれている。

 素朴な技術を利用し、エネルギー消費を抑えたレイシの製造工程をマイコワークスの共同創業者フィル・ロスが説明してくれた。まず、おがくずや穀物の外皮など農業廃棄物を用意するところから始まる。廃棄物は殺菌してから、大小さまざまなトレーに入れる。含まれる微生物が菌類の生育を妨げかねないからだ。そこにマンネンタケの菌糸を入れると、廃棄物に含まれる栄養分を吸収して、どんどん菌糸を伸ばす。時には、複合素材を作るために、土台となる布地を皿に置き、その周りに菌糸が張りめぐらされるようにする。

 菌糸体のシートができたところで、廃棄物からはがし取れば、菌糸の成長は止まる。その後に皮革製造のような「なめし工程」を経ると、シートは従来の皮革と簡単には見分けのつかない素材になり、それを使ってバッグや帽子などが作られる。

 マイコワークスのマット・スカリンCEO(最高経営責任者)は「ちょっとベルベットのような手触りですよ」と話す。「弾力性があり、触ると、指の皮脂やぬくもりを吸収するんです」

※ナショナル ジオグラフィック日本版4月号特集「菌類の神秘の世界」より抜粋。

文=ギリ・ネイサン(ライター)

https://news.yahoo.co.jp/articles/121082e956ee0752f23dbc6569aa7fd49fb966d2


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