先住民族関連ニュース

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アイヌ民博、初の館外展 東京で民具紹介 精巧なチセの模型も

2024-03-19 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年3月18日 18:10(3月18日 21:40更新)

10分の1サイズのチセの模型を用いて構造を説明する宮地鼓研究主査(中央)

 胆振管内白老町の国立アイヌ民族博物館が主催するアイヌ民具の展示会「アイヌの建築と工芸の世界」が、東京都内の国立近現代建築資料館で開かれている。1日の開幕から17日までの来場者は3500人を超え、人気漫画の実写映画で全国上映中の「ゴールデンカムイ」の効果もあり、同資料館で行われる展示会では異例の人気という。

 同博物館が館外で展示会を行うのは2020年7月の開館後初めて。十勝管内浦幌町、日高管内新ひだか町と平取町の各博物館の収蔵品も加え約120点を展示。伝統家屋「チセ」の模型や、アイヌ文様を施した小刀「マキリ」などを展示し、木を材料にさまざまな生活用具を作ってきたアイヌ民族の暮らしを再現している。

 10分の1サイズのチセの模型は、屋根を外すと内部の構造がよく分かる。・・・・・・・

 

入館無料。土日祝日の入館は隣接する庭園の入園料が必要。展示は24日まで。

 ※「アットゥシ」の「シ」は小さい字。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/988787/


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道部長級人事 総合政策部長に北村氏 「宿泊税」担当の観光振興監に小田桐氏

2024-03-19 | アイヌ民族関連

会員限定記事

北海道新聞2024年3月18日 14:01(3月18日 19:29更新)

 鈴木直道知事は18日、4月1日付の部長級人事を決めた。総合政策部長兼地域振興監に北村英則教育部長(58)、保健福祉部長兼感染症対策監に古岡昇危機管理監(57)、経済部長に水口伸生次世代社会戦略監(56)、水産林務部長に岡嶋秀典根室振興局長(57)を充てる。本庁の部長8人のうち半数を代える人事で刷新を図る。

 会計管理者兼出納局長に辻井宏文企業局長(58)、道議会事務局長に谷内浩史職員監(57)、監査委員事務局長に槙信彦観光振興監(57)、人事委員会事務局長に仲野克彦食産業振興監(58)、教育部長兼教育職員監に菅原裕之地域振興監(58)が就く。宿泊税を担当する観光振興監の槙氏の後任には、国土交通省から出向している小田桐俊宏経済部次長(43)を起用する。

 新設ポストでは、イノベーション推進監に天野紀幸政策局長(54)、グローバル戦略推進監に工藤公仁留萌振興局長(56)、食の安全・みどりの農業推進監に山口和海農政部次長(58)、森と海の未来づくり推進監に生田泰日高振興局長(58)を登用する。

 知事は既に、副知事に三橋剛総合政策部長(58)、教育長に中島俊明経済部長(58)を起用するなどの特別職人事を決めている。

 このほかの部長級人事は次の通り(敬称略)。

 ▽職員監(人事局長)飯田滋▽危機管理監(財政局長)木村敏康▽次世代社会戦略監(保健福祉部次長)大矢邦博▽アイヌ政策監(札幌道税事務所長)・・・・・・・https://www.hokkaido-np.co.jp/article/988691/


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阿寒湖アイヌシアター<イコㇿ>にて上演する新演目「満月のリムセ」のアニメーションディレクターを水井翔 (P.I.C.S. management) が担当。

2024-03-19 | アイヌ民族関連

PICS March, 18, 2024 

北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉に所在する「阿寒湖アイヌシアター<イコㇿ>」にて上演予定の新演目「満月のリムセ」が2年の準備期間、1年の制作期間を経て完成しました。
アイヌ文化に伝承された森羅万象との調和「ウレシパモシリ(育てあう大地)」の精神をテーマに、カムイ(神)もアイヌ(人)も手を取り合って融和することのメッセージと、自然とともに発展したアイヌ文化の要素(歌や踊り、演奏)がストーリーの最高潮を彩ります。

今回、アニメーションディレクターをP.I.C.S. management所属の水井が務め、アニメーションで稲葉秀樹も参加しています。アイヌ文化の舞踊や音楽に造詣の深いクリエーター陣と共に制作しました。

2024年4月27日(土)より公演開始予定、詳細は以下公式サイトよりご確認いただけます。

■阿寒湖アイヌシアター<イコロ>「満月のリムセ」
https://www.akanainu.jp/dance/sikaricup-rimse.html

https://www.pics.tokyo/news/2024/akanainu_ikor_0318/


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VAREALがKanata Clean Power & Climate Technologies Corp.に出資

2024-03-19 | 先住民族関連

Vareal株式会社

大分合同新聞2024年3月18日

日本の将来の低炭素社会に貢献に向けてネットゼロの水素・アンモニアのインフラを開発する北米のクリーンテックスタートアップ企業を支援

ソフトウェア開発やAIアプリ開発で企業のDXを推進するVareal株式会社(バレアル|本社:福岡県福岡市 代表取締役社長:寺本 昌弘 以下「VAREAL」)はネットゼロの水素及びアンモニア開発における独立系のリーディング企業であるKanata Clean Power & Climate Technologies Corp.(本社:カナダ アルバータ州カルガリー、以下「Kanata」)に出資しました。

VAREALは設立当初から約20年間ソフトウェア開発を中心として法人向けにサービスを提供して参りました。

近年では国内のスタートアップ企業及び日本市場に参入する海外のスタートアップ企業に対し、出資や資金調達支援・人的ネットワーク構築支援の取り組みを積極的に行っています。

この度は、日本への輸出に焦点を当てたネットゼロの水素及びアンモニアの開発を行うKanataに出資いたしました。

ネットゼロの水素及びアンモニアの開発とは、二酸化炭素の排出量を抑えた「クリーンな燃料」を生産する水素やアンモニアのプラントの開発を指します。

水素やアンモニアは燃焼時に二酸化炭素を排出しないため、化石燃料に代わるクリーンエネルギー資源として期待されています。

Kanataは、カナダとアメリカで3つの低炭素の水素及びアンモニアのプラントのポートフォリオを開発しており、2本の並行した二酸化炭素輸送パイプラインでこの開発を支援しています。

これらのパイプラインは、水素及びアンモニアのプラントから二酸化炭素を輸送し、カナダのアルバータ州と米国のワイオミング州の地下に存在する二酸化炭素隔離サイトに永久に隔離します。

VAREALは今後も低炭素燃料など可能性のある分野に対して積極的に出資を行い、出資先企業やVCなどと共にプロダクトの成長を考え、より深部に関わる支援を行っていきます。

そして、その過程で蓄積される経験を基にVAREAL独自のエコシステムを構築して参ります。

具体的にはプレシード・シードフェーズでのエンジェル投資・資金調達支援×ソフトウェア開発×人的ネットワーク構築支援の3軸を基盤としたDX支援を行います。

また、VAREALはSTEAM(Science、Technology、 Engineering、Art、Mathematics)を基盤とした論理的創造的なアプローチを取り入れ実践しており、今後も社会的意義のある取り組みに対して出資やDX支援を行って参ります。

Vareal株式会社

VAREALはDX支援に特化した企業です。

新規事業の創出・既存事業の変革のDX支援のために下記6点のサービスのすべてをワンストップで提供し、お客様の事業成長を推進しています。

・ビジネスデザイン:企業の課題を分析し、目的と目標を定める

・コンサルティング:DXの実現に向けた戦略策定や実行支援を行う

・データサイエンス:データ収集・分析・活用を行う

・AIモデル構築:AIを活用したシステムやサービスを開発する

        また、開発したAIの性能を調査する

・システム/アプリ開発:システムやWebアプリを開発する

・運用保守:システムやWebアプリの運用・保守を行う

VAREALでは上記に加え、スタートアップ企業へのDX支援として、プレシード及びシードフェーズでの「エンジェル投資・資金調達支援」×「ソフトウェアプロダクト開発支援」×「人的ネットワーク構築支援」の3軸を基盤とした伴走支援も行っております。

Kanata Clean Power & Climate Technologies Corp.

Kanataはネットゼロの水素及びアンモニアの開発、二酸化炭素輸送のパイプライン、CHP(Combined Heat and Power)、DAC(Direct Air Capture)の開発及び知的財産を含む脱炭素の知的財産とインフラ資産の建設、所有、運営を行っています。

Kanataの主要出資者は、アルバータ州を拠点とする第6先住民族であるFrog Lake先住民族#121及び#122です。

Kanataのコアミッションは関心を持つ部族や先住民族と一緒にネットゼロおよびネットマイナスの脱炭素インフラの共同開発を通じて、経済和解のリーダーとなることです。

Kanataの詳細は下記コーポレートサイトよりご覧ください。

コーポレートサイトURL: https://kanataclean.com/

会社概要

・会社名:Vareal株式会社

・本社所在地:福岡県福岡市中央区天神1丁目4-1西日本新聞会館 16階

・設立:2006年5月

・事業内容:DXコンサルティング事業/AI関連サービス事業/UIUX事業/ソフトウェア開発事業

・代表氏名:寺本 昌弘

・電話番号:092-419-2498  

・コーポレートサイトURL:https://www.vareal.co.jp/?v=VJPR-100008

・お問い合わせ先:https://www.vareal.co.jp/inquiry/?v=VJPR-100008

・部署:営業部

・担当者:山田雄太

・メールアドレス:sales-reps@vareal.co.jp

https://www.oita-press.co.jp/pr/prtimes/detail?id=c131743_r14


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白老生活館完成祝う アイヌ伝統儀式で祈り

2024-03-19 | アイヌ民族関連

苫小牧民報2024/3/18配信

 2023年7月から着工していた白老町高砂町の白老生活館が完成し17日、白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)主催のチセノミ(新築祝い)やハルランナ(餅まき)が行われた。町民や来賓ら約100人が参加し、新たな町民交流の場の誕生を厳粛かつ盛大に祝っ…

この続き:529文字

ここから先の閲覧は有料です。

https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/133475/


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【ハピネットゲームフェス】“オホーツクに消ゆ スペシャルステージ”をレポート。堀井雄二さんからのサプライズメッセージ動画も【電撃インディー#576】

2024-03-19 | アイヌ民族関連

電撃オンライン2024年03月18日(月) 19:00

 3月16日に秋葉原で開催されたインディーゲームイベント“ハピネットゲームフェス!~2024春の陣”より、ステージイベント“オホーツクに消ゆ スペシャルステージ”をレポートします。

 電撃オンラインは、尖っていてオリジナリティがあったり、作り手が作りたいゲームを形にしていたりと、インディースピリットを感じるゲームをインディーゲームと呼び、愛を持ってプッシュしていきます!

“ハピネットゲームフェス!~2024春の陣”

 ハピネットゲームフェスは、入場無料のゲームフェスで、ゲームの試遊のほか、展示・物販・ステージイベントなど、ゲームに関するさまざまな楽しさを満喫できる、ハッピィなフェスです。

 毎年お馴染みではありますが、今年の春は、会場でしか味わえない、スペシャルな4つのステージイベントも開催されました。

 本記事では、ステージで開催された“オホーツクに消ゆ スペシャルステージ”について紹介します。

“オホーツクに消ゆ スペシャルステージ”

名作AVGを現代のクオリティでリメイク

 本作『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ ~追憶の流氷・涙の二ポポ人形』は、80年代に発売された推理アドベンチャーゲームの名作『北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ』のリメイク版となります。

 今回のイベントでは、ゲストにファミコン芸人のフジタさんも登場し、まずはゲームの内容と、今回のリメイクに参加したレジェンド級のクリエイターさんたちが紹介されました。フジタさんは3本の箱付きFC版ソフトを持って登場。どれだけ好きかをしっかりアピールしていました!

 また、本作でこだわったポイントなども発表。とくにアイヌ衣装のデザインについては、かなりこだわりを持って作ったそうです。

実機でゲームを紹介

 そして、実際のゲーム機を使って、冒頭シーンから実際にプレイしていくことに。最初の展開はオリジナル版と同じで、いきなり事件から始まります。

 グッと綺麗になった背景やキャラクターに感嘆しつつも、よどみなくコマンドを進め、ゲームを進めていくフジタさん。

 本編はコマンドや進め方もオリジナル版に準拠しているようで、子供の頃に何度もプレイしたというフジタさんはまったく迷うことなくプレイ。東京での事件から、北海道に移ってシュンの登場まで、サクサクとプレイしていました。

 さらに、オリジナル版ではシュンが強すぎるとされたミニゲームのブラックジャックもプレイし、華麗に勝利してみせます。どうやらリメイク版では、ブラックジャックの難易度がマイルドになっているようで安心しました!

堀井雄二氏監修の新シナリオが搭載

 本編のリメイク版だけでなく、なんと堀井雄二氏監修による新作ストーリーも追加予定であることも発表されました。

 リメイク版と新ストーリーの関係性や、どのような形で搭載されるのかは不明ですが、オリジナル版のファンにとっては、より楽しみが増えたというもの。30年以上を経て語られる、オリジナルストーリーがどうなるか、とても気になりますね!

堀井雄二さんのメッセージも

 さらにサプライズもあり、なんとシナリオを担当したあの堀井雄二さんからのメッセージ動画が公開されました。本作の魅力や気になるポイントなどを語ってくれましたが、その内容は、イベントに来た人だけに向けたものということで、ここでは伏せておきます。

懐かしくも新しいゲーム!

 37年前の作品で、当時は少し大人向けな場面もあり、怖かった思い出のある人も多いこの作品。リメイク版の実機の画面は、当時の雰囲気を残したまま、現代風にクオリティアップされており、懐かしさと新しさを同時に感じられるものでした!

 対象年齢はちょっと大人向けになるようですが、昔を懐かしみたい人だけでなく、未経験の若い人にも、ぜひ遊んでもらいたいです!

https://dengekionline.com/articles/224860/


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日本人の先祖は「コロポックル」だった? 無言で交易を行った小柄な民族

2024-03-19 | アイヌ民族関連

歴史人3/18(月) 16:30配信

■粛慎(みしはせ)の人々の「沈黙交易」とは?

 新型コロナ蔓延後、唾液の拡散を防ぐためにマスクをすることは、最早当たり前。そればかりか、商店や飲食店では一切掛け声もなく、無言のまま注文や支払いが完了することまで、至極当然とみなされるようになったようである。無言のままの商行為が成り立つとなれば、まさしく、「無言交易」あるいは「沈黙交易」とでも言い表せる、新たな文化到来かと言いたくなりそうである。

 ところがこの「沈黙交易」なる商行為、実は今に始まったものではなかった。北海道以北では、千数百年前あるいはそれ以前から、日常的に行われていたものだった。その様子は、『日本書紀』にも記されている。斉明(さいめい)天皇6(660)年3月の条である。この時、蝦夷討伐(えみしせいとう)のため、安倍比羅夫(あべのひらふ)が陸奥(北海道ばかりか樺太にまで到達していたとの説も)に派遣されているが、そこで粛慎国の人々が「沈黙交易」を行っていたというのだ。

 比羅夫は、蝦夷ばかりか粛慎まで討伐しようとしていたのだが、その粛慎の人々をおびき寄せるため、海岸に絹や武器、鉄などを置いて待ち構えたという。案の定、彼らがやってきて、それを黙って持ち去っていった。

 ところが、その後、思いもせぬことが起きた。何と、彼らが同じところに舞い戻ってきて、着ていた衣や布などをその代金だと言わんばかりに置いていったのだ。もともと、そのような商行為が、彼らにとっては当たり前というべき物々交換の方法だったのである。

■北方から渡来してきた古モンゴロイド

 ここに登場する粛慎なる国がどこにあったのかは、諸説あって定かではないが、海洋漁労民族・オホーツク人が暮らしていた北海道北部から樺太、南千島あたりだったとみられている。竪穴式住居に暮らしながら、アザラシやオットセイなどの海獣を食料としていたとも。さらに熊を捕らえ、その毛皮を重要な交易品として、道東のアイヌなどと交易を行っていたようである。

 この民族の先祖はロシアのアムール川流域とみられているが、その上流近くにあるバイカル湖といえば、日本人起源説が取りざたされるブリアート人の居住地域である。日本人の北方起源説、つまり石器時代に北方から古モンゴロイドが渡来して縄文人となり、縄文時代晩期に南方から新モンゴロイドが渡来して弥生人になったとの説によれば、この辺りに暮らしていた古モンゴロイドが、2万年前あたりまで地続きであったユーラシア大陸東端から、サハリン、北海道を経て日本列島全域に拡散。これが、縄文人の根幹になった…とも考えられるのだ。

■コロポックルこそが日本人の先祖だったかも

 さて、本題はここからである。この粛慎なるオホーツク人も、いつの頃(13世紀頃との説も)からか、道東アイヌと同化あるいは駆逐されて姿を消してしまったようである。その後は、この地域に住む人々も、アイヌと呼ばれるようになったという。興味深いのが、その辺り一帯に言い伝えられてきた小人伝説である。ここにアイヌが住み始める前から、コロポックルという名の背丈の低い人々が、蕗の葉で葺いた竪穴式住居で暮らしていたと言い伝えられているのだ。

 このコロポックルの存在を世に広めたのは、日本初の人類学者として知られる坪井正五郎(つぼいしょうごろう)といわれる。日本石器時代人=コロポックル、つまり日本人の先祖はコロポックルだと唱えたのだ。この説はその後多くの学者たちによって否定されたものの、近年、考古学者の瀬川拓郎氏によって、再び見直されるようになっている。

 瀬川氏の著書『アイヌ学入門』によれば、このエリア一帯に小人(コロポックル)伝説が伝えられているものの、その中の北千島だけ小人伝説を伝えていないという。そこから、北千島こそがコロポックルが住んでいたところだとの説を掲げたのである。一説によれば、疫病(特に疱瘡、つまり天然痘)の伝染を極端に恐れた(ケガレの思想とも)ことが起因となって、相手との接触を避ける「沈黙交易」が始まったというのだ。何やら、現在の状況(新型コロナ蔓延)と似通ったものがありそうだ。

 ただし、北千島の人々が竪穴式住居に暮らしていたことは事実であるが、背丈が特段低かったかどうかは不明。おそらく「交易すれど交流せず」との頑なな姿勢が異端視されたことで、時が経つにつれ、多少背丈が低かったことを、大げさに語られるようになったのではないかと考えられるのだ。

 ちなみに小人伝説といえば、『記紀』に登場するスクナビコナがよく知られるところ。ガガイモの実で作った小さな船に乗って海の彼方から来訪。大国主神とともに国造りに励んだという神様である。鵝(がちょう)の皮の着物を着ていたというところなど、太古の世界の住人を匂わせている。コロポックルとの関連を指摘する声が上がるのも、宜なるかなというべきか。

 また、『鬼滅の刃』には、小人に該当するような鬼は存在しないが、差別を受けたことを起因として鬼と化したケースは少なくない。猟奇的な性格から、生まれ育った村の人々から忌み嫌われていた玉壷(ぎょっこ)をはじめ、黒死牟(こくしぼう)、半天狗(はんてんぐ)、妓天太郎(ぎゅうたろう)なども、それぞれ理由は異なるとはいえ、忌み嫌われて育ったことが鬼になった一因であったことは間違いなさそう。

 ともあれ、今やコロポックルなる小人伝説など忘れ去られてしまいそうな感もあるが、実のところ、日本人の源流を考える上では、決して侮るべきものではないのだ。前述のオホーツク人がブリアート人とつながりある民族であったとすれば、道東アイヌはもとより、コロポックルさえ、日本人の祖先、あるいはそれと大きなつながりのある民族であった可能性が出てくるからだ。こうしてみると、何気なく見捨てられてきた伝説、伝承なども、今一度、見直してみる必要があるのではないか? そんな気がしてならないのである。

藤井勝彦

https://news.yahoo.co.jp/articles/ee167d3c65c8a1b16a8941ec5722dd29de6efcf1


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