先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

魔よけ」アイヌ文様人気 マスク、ボールペン、楽器

2021-01-19 | アイヌ民族関連
北海道新聞 01/18 10:40

アイヌ文様の刺しゅうがワンポイントであしらわれたコットン製マスク
 札幌圏で伝統的なアイヌ文様をあしらった商品が人気を集めている。昨年7月のアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」=胆振管内白老町=の開業に加え、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、地域や種類によって「魔よけ」の意味合いが込められている文様に対する関心が高まっているためとみられる。
 札幌市中央区のクロスホテル札幌は12月末から、アイヌ文様を刺しゅうしたコットン製マスク(1枚800円)を100枚限定で販売している。札幌在住のアイヌ文様デザイナーToyToy(トイトイ)さんが図案を手がけた。
 原料のインド産の綿は途上国産品の適正取引を推進する「フェアトレード」商品に認証され、生地の縫製や文様の刺しゅうなど全てインドで行われている。同ホテルの担当者は文様について「身につける人の旅の安全や、コロナ禍などから守ってほしいという願いを込めている」と説明している。
 性別や障害の有無などに関係なく利用できる「ユニバーサルデザイン」の商品開発に取り組むエムブイピークリエイティブジャパン(中央区)は11月から、アイヌ文様をあしらったボールペン「ラッチタラ」(1本2200円)を販売。就労継続支援事業所「継続支援トラビズ」(北区)などがデザインや図案のデータ化を担い、白老アイヌ協会が監修する。ウポポイのほか、大丸藤井セントラル(中央区)でも取り扱う。
 大海恵聖(おおうみえみ)社長(53)によると、約50本がすでに売れたといい「文様は狩りや戦いの際に贈られる鉢巻きに使われてきたもの。相手の無事を願う気持ちを感じてほしい」と話している。
 このほか、市内の楽器メーカーがアイヌ文様と伝統楽器「トンコリ」をモチーフにしたウクレレを販売し、好評という。(加藤祐輔)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/502089

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アイヌ文化知って 札幌で工芸品の販売会

2021-01-19 | アイヌ民族関連
テレビ北海道 2021/01/18 18:09

アイヌ民族の工芸品などを販売するイベントがきょうから札幌で始まりました。 多くの人にアイヌ文化に親しんでもらおうと札幌市が企画しました。木彫りの雑貨やアイヌ文様のネクタイなど伝統的な工芸品から現代的なニーズに合わせた実用品まで約200点を販売しています。売れ筋なのがアイヌ文様をあしらったマスク。各作家が趣向を凝らしたさまざまなデザインの商品が並びます。「さっぽろアイヌクラフト」のホームページでは各作家のプロフィール紹介や商品のインターネット販売も行っています。このイベントは24日まで。来月も開催する予定です。
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/e3-82-a2-e3-82-a4-e3-83-8c-e6-96-87-e5-8c-96-e7-9f-a5-e3-81-a3-e3-81-a6-e6-9c-ad-e5-b9-8c-e3-81-a7-e5-b7-a5-e8-8a-b8-e5-93-81-e3-81-ae-e8-b2-a9-e5-a3-b2-e4-bc-9a/ar-BB1cQQRN

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

文化部、金曲奨の賞名称を変更へ 「国語」を「華語」に/台湾

2021-01-19 | 先住民族関連
中央社フォーカス台湾2021年1月18日 20時11分
(台北中央社)李永得文化部長(文化相)は16日、同部主催の音楽賞「ゴールデン・メロディー・アワード」(金曲奨)について、標準中国語(マンダリン)の作品を対象にした各賞の名称を現在の「国語」から「華語」に変更する方針を明らかにした。台湾固有のエスニックグループが使用する言語の保存や振興を後押しする「国家言語発展法」が2019年に公布されたのを受け、名称変更によって言語の多元的な発展を目指す。
台北市内で開かれた同部主催のコンサートに出席した際に述べた。
同法では、国家言語を「台湾固有の各エスニックグループが使用する自然言語と台湾手話」と定義。「国家言語は一律に平等」と定め、「国家言語の使用において差別や制限を受けてはならない」と明記された。
文化部によれば、現在の「国語」部門の各賞の名称を「華語アルバム賞」「華語男性歌手賞」「華語女性歌手賞」にそれぞれ変更する予定。金曲奨が華語流行音楽における重要な賞であり、アジア市場や国際市場に目を向けているのを考慮し、音楽ストリーミングサービスの分類を参考にしたと説明した。
この日、台湾語、客家語、原住民族(先住民)語の流行音楽の発展を記録した映像も初めてお披露目された。戦後の1945年から2020年までの変遷を100人以上の音楽関係者へのインタビューを通じて紐解く内容となっている。3月に文化部の映像プラットフォーム「iMedia」で全40本の動画が公開される。(編集:名切千絵)
https://news.livedoor.com/article/detail/19554308/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニュージーランドフェアで文化や食を堪能 モラージュ佐賀で

2021-01-19 | 先住民族関連
佐賀新聞 2021/01/18 17:30

ハカの映像を流しながらニュージーランド文化について話す杉村佳彦さん。来場者は互いに距離を取り、トークショーを楽しんだ=佐賀市のモラージュ佐賀
 東京五輪で県内での事前合宿を予定するニュージーランドの魅力を伝えるフェアが17日、佐賀市巨勢町のモラージュ佐賀で開かれた。家族連れなどの買い物客が食や文化に親しんだ。
 先住民族であるマオリ族の文化を紹介するトークショーでは、現地で日本語教師を務めた経験がある宮崎大講師の杉村佳彦さん(46)が「マオリ語には自然に関する言葉がいっぱいある」と紹介した。ラグビーの試合前に士気を鼓舞する儀式で有名なマオリ族の舞踊「ハカ」について「風や川、季節の移り変わりなどを手の動きで表現している」と話した。
 雑貨や食料品などの販売のほか、屋外には試食コーナーも設けた。鳥栖市の佐藤貴信さん(30)、千絵美さん(30)は「フェアがきっかけで佐賀がホストタウンだと知った」と話し、酪農が盛んなニュージーランドの「ホーキーポーキーアイス」を食べた娘の礼奈(あやな)ちゃん(2)は「おいしかった」と笑顔を見せた。
 フェアは県が主催し、県文化課の江島真衣(まゆこ)さん(38)は「まずはニュージーランドを知り、文化交流を楽しんでもらえれば」と話した。(森田夏穂)
https://news.goo.ne.jp/article/saga_s/region/saga_s-623451.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菅首相施政方針演説全文(3)「日本酒、焼酎などの無形文化遺産への登録目指す」

2021-01-19 | アイヌ民族関連
産経新聞 1/18(月) 20:27
四 地方への人の流れをつくる
 東京一極集中の是正、地方の活性化も長年叫ばれてきた課題です。
 「東京圏」と言われる1都3県の消費額は全国の3割に過ぎません。残りの7割の消費は「地方」なのです。地方の所得を引き上げ、その消費を活性化しなければ、日本全体が元気になりません。
(農業を成長産業に)
 わが国の農産品はアジアを中心に諸外国で大変人気があり、わが国の農業には大きな可能性があります。昨年の農産品の輸出額は、新型コロナの影響にも関わらず、過去最高となった2019年に迫る水準となっています。
 2025年2兆円、2030年5兆円の目標を達成するため、世界に誇る牛肉やいちごをはじめ27の重点品目を選定し、国別に目標金額を定めて、産地を支援いたします。農業に対する資金供給の仕組みも変えていきます。
 さらに、主食用米から高収益作物への転換、森林バンク、養殖の推進などにより、農林水産業を地域をリードする成長産業とすべく、改革を進めます。美しく豊かな農山漁村を守ります。
(観光立国)
 わが国には内外の観光客を惹(ひ)きつける「自然、気候、文化、食」がそろっており、新型コロナを克服した上で、世界の観光大国を再び目指します。
 先を見据え、短期集中で、ホテル、旅館、街の再生を進めます。全国100程度の地域で、街中(まちなか)に残る廃屋を撤去し、魅力ある施設へとリニューアルします。
 皇室ゆかりの三の丸尚蔵館は、わが国が誇るべき2000を超える国宝・重要文化財級の美術品を所蔵しています。それらを、地方に積極的に貸し出し、文化観光の核とします。国立公園などにおける自然の中での宿泊体験や、城や寺社、古民家での滞在など、地域に眠る観光資源を磨き上げ、滞在型観光やワーケーションを推進してまいります。
 日本酒、焼酎などの文化資源について、ユネスコ無形文化遺産への登録を目指します。
 ウポポイ(北海道白老町に整備されたアイヌ文化施設)が昨年夏、開業しました。アイヌ文化の素晴らしさを体感できるよう、さまざまなイベントを充実させ、観光の起爆剤とします。
 沖縄では、名護東道路がこの夏に全面開通し、美(ちゅ)ら海水族館や世界遺産の今帰仁城(なきじん)跡へのアクセスが、大幅に改善されます。
(規制改革を通じた一極集中の是正)
 新型コロナを機に、改めて地方への関心が高まっています。23年間、東京都へは人の転入が超過していましたが、昨年の夏以降は、5カ月連続で流出が続いています。
 そうした機会をとらえ、地方にいても都会と同じ仕事、同じ生活ができる環境をつくり、都会から地方への大きな人の流れを生み出してまいります。
 来年度までに光ファイバーが離島を含めて整備され、全国的にテレワークの環境が整います。最大100万円の交付金、住宅購入には最大100万円分の(グリーン住宅)ポイント付与で、地方への移住を希望する方々を強力に後押しします。
 行政が求める押印のほとんどをなくし、手続きをオンライン化します。民間の手続きの見直しも進めます。テレワークに必要となるルールも改定し、多くの企業に活用されるよう、働きかけてまいります。
 オンライン診療・服薬指導について、初診の取り扱いや対象疾患など、恒久化に向けて夏までに骨格を固め、実行に移してまいります。
 大企業で経験を積んだ方々を、政府のファンドを通じて、地域の中堅・中小企業の経営人材として紹介する取り組みが始まりました。まずは銀行からスタートし、今後3年で対象業種を広げて1万名規模に拡大します。
 地域の経済の核となる地域金融機関の経営基盤を強化することとし、統合などの支援を日本銀行とも連携しつつ進めます。
 ふるさと納税は、今では年間約5000億円となり、活力ある地域づくりに大いに役立っています。企業版ふるさと納税も控除額を9割まで引き上げており、多くの企業に活用いただき、地方の活性化につなげていきたいと思います。
五 少子化対策と社会保障の将来
 希望と活力に満ちた日本を未来につないでいくためには、世界に冠たるわが国の社会保障制度を次の世代にしっかり引き継いでいかねばなりません。これがわれわれの世代の責任です。
 給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という構造を見直し、未来を担う子供からお年寄りまで全ての人が安心できる社会保障への改革を進めていきます。
(子育て支援)
 長年にわたり、わが国の最大の課題と言われてきたのが「少子化」の問題です。
 結婚や出産、子育てを希望する方々の声に丁寧に耳を傾け、一つひとつの望みを実現していきます。
 年間で5万7000人のお子さんが、不妊治療により生まれています。子供が欲しいと願い治療を続ける皆さんに寄り添い、不妊治療の保険適用を、来年4月からスタートし、男性も対象にします。それまでの間は、現行の助成制度の所得制限を撤廃するとともに、2回目以降の助成額を倍にし、予算成立後、1月1日にさかのぼって実施します。
 不妊治療と仕事の両立に、後ろめたい思いをさせてはなりません。不妊治療休暇を導入する中小企業を支援し、社会的機運を高めます。
 不育症に悩む方には検査費用最大5万円の助成、若年者へのがん治療に伴う不妊への支援拡充など、きめ細やかに、対応してまいります。
 長年の懸案である待機児童問題については、女性の就業率の上昇も見込んだ上で、4年かけて14万人分の保育の受け皿を整備し、最終的な解消を図ってまいります。そのため、幼稚園やベビーシッターの活用など、地域の子育て資源をフル活用します。
 出産・育児の負担がこれまで女性に偏ってきた中で、男性の育児参加という「当たり前」のことを実現していきます。
 男性国家公務員には1カ月以上の育休取得を求めています。全ての企業に対し、男性が育休取得しやすい職場環境を整備することを義務付けるとともに、希望に応じて1カ月以上の休業を取得できるようにしていきます。
 全国の小学校について、現在の40人学級を40年ぶりに人数を引き下げ、35人学級へと改めます。現場で子供の状況を把握し、一人ひとりにきめ細かい教育を実現します。
 女性の登用拡大や女性に対する暴力根絶など、基本計画で掲げられた目標の達成に向けて全力で取り組みます。女性と男性が互いに尊重し合い、全ての女性が輝く令和の社会をつくり上げてまいります。
(社会保障改革)
 若者と高齢者で支え合い、若い世代の負担上昇を抑えることは、長年の課題であり、いよいよ待ったなしです。
 75歳以上の高齢者のうち、単身者の場合、年収200万円以上の方々の窓口負担割合を2割とし、急激な負担増とならないための経過措置を設けます。これにより、現役世代の保険料負担が720億円減ることになりました。
 薬価の改定を毎年行うことにより、医薬品の7割の品目を薬価引き下げの対象とし、医療費で4300億円、国費で1000億円、国民が負担の軽減を実感できるようにしました。
 4月から介護報酬、障害福祉サービスなどの報酬を引き上げるとともに、デジタル化や介護ロボットの導入を支援します。現場で働く皆さんの処遇改善や生産性向上を通じて、安全・安心のサービスを提供してまいります。
 重度障害者の方々が企業や自宅で働く場合の介助支援が始まりました。市町村へのさらなる活用を促し、必要な方が利用できるようにします。民間企業にも、障害のある方々への合理的配慮を求めます。障害や難病のある方々が個性を存分に発揮し、活躍できる社会をつくり上げてまいります。
 経済あっての財政との考え方の下、当面は感染症対策に全力を尽くし、経済再生に取り組むとともに、今後も改革を進めます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/464d471f3790d2e9ba812c27a2e77dd2c3535a68

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

北海道 登別産 市民が作るビールの挑戦

2021-01-19 | アイヌ民族関連
HTB 1/18(月) 18:0
 いま、巣ごもり需要もあって大人気のクラフトビール。
 道内外にファンがいる「わかさいも本舗」の醸造所が協力して誕生した新たなビールが大きな話題を呼んでいます。
 限定の500本が販売初日に完売したクラフトビール。その名も「ヌプル(小文字)ペッ・ペールエール」。
 「ヌプル(小文字)ペッ」とは「色の濃い川」を意味するアイヌ語で登別の語源です。
登別産のホップを使ったビールを飲んでみたい!という有志が集まって企画したこのプロジェクト。
 ホップは、苦みや香りなどビールの味を特徴づける原料です。
登別産ホップ研究会泉田覚会長「ホップ自体は、植えたのは4年前なんですよ。秋に植えて、春から育つというパターンで収穫は3回目なんですけど。」
登別市では、これまでホップの栽培はしていなかったそうですが、4年前からはじめて、徐々に株を増やしていきました。
 泉田会長「Qこのネットは?鹿よけ。前の年が収穫時期の本当手前で、ある日突然ほとんど食べられてしまった」もしシカに食べられていなければおととし完成していたそうで、今回はネットやマネキンを設置し、ラジオをかけるなどの対策が功を奏し、去年、17キロのホップが収穫できました。
醸造は地元を代表する観光土産菓子店の「わかさいも本舗」に協力をお願いしました。
 実は、わかさいも本舗20年以上、登別でビールを製造、販売しているってご存知でしたか?
収穫したホップの量では足りなかったため、今回は上富良野産のものとブレンドして、ほどよい苦みと柑橘系の香りが華やかになるよう工夫。そして遂に、先月はじめに完成しました。
 泉田会長「きょうみんなで飲むはずだったんですけど、それも何年間も関わってる方もいるんで、農作業手伝ってくれた方とか、それがちょっと残念かな。コロナだから仕方ないですけど。」
完成を祝って、試飲会を開く予定でしたが、新型コロナの影響で披露会に変更。
 この日は、香りを嗅いでみるところまででした・・・「いい香りだよね。」「甘い香りがする。フルーティーな。」
わかさいも本舗柴田泰彦さん「出来としては、かなりいい出来だと思います。フルーティーで、苦みも良質な苦みが出てて、ドライな仕上がりで非常に飲みやすい感じ」
一緒にビールを作った仲間との乾杯は、もう少し先になりそうですが、100パーセント登別産ホップのビールを目指して挑戦は続きます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3c4d9b25b491a8106b2306cd43b5f4a151392de4

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

来年、三井高利生誕400年 記念事業に向けて松阪市長意気込み

2021-01-19 | アイヌ民族関連
伊勢新聞 1/18(月) 11:00
 来年、三井高利(1622―1694年)の生誕400年を迎える。高利は越後屋を1673年に開いたので、再来年は三井グループ350年に当たる。三年前の松浦武四郎生誕200年記念事業が北海道命名150年と重なったように相乗効果が期待でき、竹上真人松阪市長は来年から続く記念事業に向け「スタートの年にしていきたい」と意気込んでいる。
 松阪商人が主力商品として売りさばいた松阪木綿は農村の副業の綿作りと機織りの産物。高利は江戸で商人見習い後、帰郷して金融業を始め、村を単位に貸し付ける「郷貸」を特徴とした。地域とともに成長し、52歳の時、蓄えた資金で江戸に越後屋呉服店を開いた。
 当時は商人と顧客が交渉して値段を決め、代金を付け払いしていたが、越後屋は定価で現金払いの「現金掛け値なし」を新たに取り入れ、商品の値段を下げて爆発的な人気を得た。
 また一反単位で販売する当時の商習慣に逆らい、切り売りに踏み切った。奉行所に違約金を払ったが、客に喜ばれ一層評判を高めた。
 江戸、京都、大阪に店を構え、三都間で為替業務ができるようになり、幕府の為替御用方を務め繁盛していった。
 頭の切れる高利の越後屋は戦前日本最大の財閥に発展した。菊池浩之氏の「三井グループの研究」(洋泉社、平成29年)によると、「商業センスは教えて身につくものではない。それよりセンスのある者を抜擢(ばってき)した方が合理的だ」というわけで、「三井財閥には、有能であれば、外部出身の中途採用でも抜てきを惜しまず、存分に働かせる柔軟性があった」という。才覚を生かす高利の実力主義が息づいている。
   ■   ■
 松阪市本町に三井家発祥の地が残るが、三井家旧宅は財閥解体で維持困難となって同市が譲り受け、現在は敷地に市産業振興センターと三井家を模した本町ポケットパークが建っている。
 「豪商のまち松阪」をキャッチフレーズにまちづくりを進める同市が平成29年に策定した「中心市街地土地利用計画」では、市産業振興センターを「三井家と伝統産業を考慮した施設」に変えるとした。
 同センター1階の松阪もめん手織りセンター横に、日本橋三越本店をはじめ松阪にゆかりのある東京・日本橋かいわいの老舗企業を紹介するコーナーを整備し、拠点ができた。同市と「歴史のご縁による連携協定」を結ぶ三越伊勢丹ホールディングスとの連携事業でもある。
 松阪青年会議所が刊行した歴史漫画「鈴せんせい 本居宣長のすべて」(平成元年)と「智恵は富なり 三井高利のすべて」(同11年)のうち、宣長本は出版した2万5千冊を完売する一方、高利本は発行した2万冊の半分近く8800冊が残った。前者は本居宣長記念館で売れていき、売れ行きは顕彰施設の有無が響いたという。編集関係者でつくる管理団体は先月21日、残部を版権とともに同市へ寄贈した。
   ■   ■
 同市小野江町出身の探検家、松浦武四郎(1818―1888年)は52歳の時に明治政府へ蝦夷地に代わる名称「北海道」を提案したので、平成30年の生誕200年記念事業は北海道150年事業と重なった。
 武四郎の誕生と活躍の両地が連携する形となり、三重県総合博物館や北海道博物館が巡回展「幕末維新を生きた旅の巨人 松浦武四郎」を開催。アイヌ民族との共存を提起した業績などに光が当たった。
 また両県道は昨年2月、武四郎やアイヌ文化に関する交流連携について合意し、博物館の相互連携や修学旅行を通じた交流に取り組むとした。
 生誕200年に合わせ生家を「松浦武四郎誕生地」として整備、公開。平成6年に開館した松浦武四郎記念館は生誕記念事業に伴う入場者増も受け、併設している小野江公民館を隣接地に移転新築し、単独施設としての改装工事が今年5月から始まる。
 多くの成果が出た生誕記念事業は竹上市長の北海道知事訪問からスタートしているが、今回はコロナ禍のため三井家同族会への恒例の年始あいさつに行けなかった。
 年頭の定例記者会見で竹上市長は三井高利生誕400年記念事業について、「コロナでなかなか東京に行けない事情もあって思うように進んでいない部分もあるが、生誕400年の翌年が三井グループ350年。キックオフの年にしていきたい」と抱負を語った。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fe1a8b07221e91d65967758712e128a7bda4e316

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする