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『アイヌモシリ』が描く現代のアイヌ ── マイノリティを知ることは自分を知ることにつながる

2021-01-17 | アイヌ民族関連
GQ 1/16(土) 20:19

他に先がけて上映された渋谷ユーロスペースは、20代、30代の若い映画ファンで賑わっていた。長編2作目となる福永壮志監督の作品は、いまの日本が抱える問題を突き出すことと、観客を楽しませることを、見事に両立していた。
『アイヌモシリ』は、ニューヨーク・トライベッカ映画祭の国際コンペティション部門で「審査員特別賞」を受賞した、アイヌの人々と文化を描いた作品だ。
この映画のワンシーンにどきっとした。それは、阿寒湖畔の民藝店を訪れた観光客がアイヌの経営者に対して、日本語が上手ですね、と言うシーンだ。じぶんも同じ言葉を発してしまうかもしれない─。この作品の監督の福永壮志にそう伝えると、こんな答が返ってきた。
「あれは、和人(大和民族)の観光客から頻繁に言われる言葉みたいですね。アイヌの方からは、この映画は差別の話にしないでくれと言われていて、僕も悲しいお涙頂戴の話にするつもりはなかったんですけど、現代のアイヌを描くにあたって、ああいう外からの視点だったり言葉だったりは必要だと思って、いくつか入れました」
ここ最近は、多様性やLGBTQについて考える機会が多い。けれどもこの映画を見ると、アイヌの問題を置き去りにしたままダイバーシティは語れないと感じる。
「マイノリティを知ることは、全体を知ることやじぶんを知ることにつながると思います。アイヌのこと、LGBTQのこと、在日コリアンのこと、そしてBLM(ブラック・ライブズ・マター)も、すべてつながっていて、じぶんに返ってくる問題だと思います」
ただし福永は、「でも社会派監督と言われるのは絶対にイヤです」と笑った。
「アイヌのことをなにも知らない方でも見てよかったと思えるような映画にしたいと思いながら撮りました。映画を見てからアイヌについて調べてくれてもいいし、アイヌについて知ることができてよかったという感想でもいい。間口は広く、奥行きは深い映画にしたつもりです」
確かに、この映画にはさまざまな側面がある。主人公の14歳の少年カントをはじめ、俳優ではないアイヌの人々が出演するあたりは、ドキュメンタリー映画の手法だと感じる。一方「光の森の洞窟」と呼ばれる場所で繰り広げられる場面は、アイヌの神話や世界観を表現したファンタジー映画のようでもある。また、ニューヨークのインディーズ映画界で名をあげた撮影監督のショーン・プライス・ウィリアムズによる、四季折々の阿寒湖の美しい景観にため息をつく映像作品でもある。
「僕が映画にはまったきっかけが、スタンリー・キューブリックだったんです。彼の映画は芸術性もすばらしいし、エンタメ性、大衆性もある。現代で人の心に響く映画を作るには、そこに社会性も必要だと思うんですね。それぞれの要素をもった映画を作りたいという意識があります」
社会に対するメッセージを、脚本やキャスティング、映像や音を工夫することでだれもが楽しめるエンターテインメント作品に仕上げる。あたりまえのようでいて、実は稀有な作品だ。
『アイヌモシリ』
北海道東部の阿寒湖温泉街に、アイヌ文化を発信する阿寒湖アイヌコタンという一角がある。ここで暮らす14歳の少年カントとアイヌ文化の関係を丁寧に描くことで、作品を見る者は次第に他人事ではなく、自身の問題だと考えるようになる。トライベッカ映画祭国際コンペティション部門で、日本の長編映画として初めて審査員特別賞を受賞。
全国公開中、公開劇場は公式HPよりチェック
http://www.ainumosir-movie.jp
福永壮志
1982年北海道生まれ。2003年に渡米、ニューヨーク市立大学ブルックリン分校で映画制作を学ぶ。初長編映画『リベリアの白い血』はロサンゼルス映画祭メインコンペティション部門で最優秀作品賞を受賞。米英のエージェントに所属しており、さらなる飛躍が期待される。
Photo 竹之内祐幸 Hiroyuki Takenouchi
Words サトータケシ Takeshi Sato
(c)AINU MOSIR LLC/Booster Project (Film stills)
Words サトータケシ Photo 竹之内祐幸
https://news.yahoo.co.jp/articles/4b48d78c0cf6120966adc3ab21fcfe7c5d39b0ad

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平取町でアイヌの伝統的民具作り

2021-01-17 | アイヌ民族関連
NHK 01月16日 12時18分

アイヌ文化にゆかりの深い日高の平取町で、アイヌの伝統的な民具作りの催しが開かれました。
「平取町アイヌ文化振興公社」が企画したこの催しには、町内外の子どもから大人まで20人が参加し、「弓」と「かんじき」を作りました。
まず弓作りでは、担当者に教わりながら、1メートルほどの長さのイチイの枝の皮を小刀を使って剥いだあと、枝をしならせながら両端に紐をくくりつけ、およそ1時間ほどかけて完成させました。
続いてかんじき作りでは、あらかじめ皮を剥いでひょうたんの形に曲げておいた「コクワヅル」と呼ばれる植物のつるを紐で縛り、靴の幅に合わせたあと爪先を固定させて完成させました。
参加者たちは雪の上をかんじきで歩きまわり、出来栄えを確かめていました。
参加した小学2年生の男の子は「かんじきを初めて履きました。雪の上をサクサク歩けて楽しいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210116/7000029450.html

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北見工大准教授 ミハウ・プタシンスキさん(39) アイヌ語、身近なものに /北海道

2021-01-17 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2021年1月17日 地方版
 「アイヌ語を日本人にとって、より身近なものにしたい」。文字を持たないアイヌ民族の会話が録音されたテープや手書きの聞き取り記録をデジタル化し、データベースを制作している。
 ポーランド西部ウロツワフ生まれ。子どもの頃から漫画好きで「元の言語で読みたい」と大学の日本学科で学び、授業でアイヌ語に出会った。
 19世紀に樺太(現サハリン)へ流刑となり、アイヌの記録を残した母国の民俗学者ブロニスワフ・ピウスツキの存在を知り衝撃を受けた。「今も自分にとりアイドルのような存在」とはにかむ。
 故郷は隣国に幾度も国土を奪われ、母語の使用を制限された歴史がある。差別や同化政策にさらされたアイヌにはシンパシーも感じた。
この記事は有料記事です。
残り297文字(全文598文字)
https://mainichi.jp/articles/20210117/ddl/k01/040/032000c

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【おしゃれな大人がはじめたこと、やめたこと#9】ECで服を買うことが増えました

2021-01-17 | アイヌ民族関連
UOMO 1/16(土) 21:07
シーズンが変われば当然着たい服も気分も変わってくる。これまでのスタイルにとらわれず、時代の移ろいに軽やかに適応していきたいもの。かっこいい大人が今はじめたことって? あるいはやめたことは? この冬のキーワードは「変化」です!
ECで服を買うことが増えました
Coat : CristaSeya
Knit : Phlannel
Pants : NEAT
Scarf : ANATOMICA
Glasses : Lesca VINTAGE
Shoes : Clarks
石川泰弘さん(27歳/会社員)
「クラークスが似合うイイおじさんになりたい」と話す石川さんは、ヨーロピアンヴィンテージが気分。貫禄漂う着こなしだが、アイテムは新品、それもポチ買いが多いとか。「自粛中にSNSで新作を見ることが増えて、そこからポチ買いが増えました。特にサイやキャプテンサンシャインはサイズ感が頭に入っているので、失敗しない自信があります(笑)。10万円以上のものにはあまり手を出しませんが、このクリスタセヤのコートは、傑作の予感しかなく…奮発しちゃいましたね」。
週に2冊、読書はじめました
Coat : RALPH LAUREN(USED)
Jacket : Levi’s
Pants : Sans limite
Shoes : New Balance
深谷好隆さん(46歳/会社役員)
古着のラルフ ローレンのコートにリーバイスの1stを重ねるなど、最近は長く着られるものを基準に服を選ぶという深谷さん。「もともと読書の習慣はありましたが、自粛期間以降は活字を一気に頭に入れるいい機会なのでペースを週2冊にしました。ジャンルは幅広いですが、特に日本の小説が好きです。最近読んだ中では、アイヌ民族を描いた、直木賞受賞作の『熱源』が印象に強く残っています。また、司馬遼太郎などの長編小説も好きなので、読んだことのないものはぜひ挑戦してみたいなと。たとえ長編でも、ページをめくる行為には愛着があるので、電子ではなく絶対に紙で揃える派です(笑)」。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f655261365d28e96165ffd01ad4435fa15089d44

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豪州と米国 市民農園ブーム コロナ禍契機に 食材自給 注目集める

2021-01-17 | 先住民族関連
日本農業新聞 1/17(日) 8:04
 新型コロナウイルス禍を契機に、海外で市民農園が注目されている。物流が混乱しても自給自足をすれば食材調達が可能だからだ。政府支援が加わり、今後はさらに拡大しそうだ。オーストラリアと米国の事例を紹介する。
 オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州。広さ5000ヘクタールに上る自然保護地区ウエスタンシドニーパークランズで、市民農園が徐々に増えている。州の委託で保護地区を管理するウエスタンシドニーパークランズ財団がコロナ禍対策として推し進めていることが背景にある。
 同財団は、2006年に地区内の13・2ヘクタールを農地に転用し始めた。16都市から訪れた市民がキュウリなどを栽培し、同州シドニー市内の直売所などで販売。コロナ禍の拡大以降はスーパーの品ぞろえが悪かったことがあり、近隣の消費者が直売所に殺到。売り上げは通常の20倍に増えた。同財団は今後、さらに52ヘクタール分を拡大する予定だ。
 食品システムに詳しい同国メルボルン大学のレイチェル・キャリー教授は「自然災害や供給チェーンの混乱に備え、都市は保険政策として都市農業能力を高めるべきだ」と指摘する。
 米国東部のシアトル市では、主に黒人と先住民族の間で都市農業が流行。失業者や生活困窮者にとっての自給自足手段として広がっている。
 きっかけは、黒人差別抗議運動(ブラック・ライブズ・マター=BLM)を主導する社会活動家のマーカス・ヘンダーソン氏が、小さな野菜畑を作ったことだ。畑は、20年6月に機動隊とデモ隊の衝突が頻発していたキャピトルヒル自治区(デモ隊が自治を宣言した地域)の公園内にある。同氏はBLM問題を巡り警察や機動隊と激しくぶつかり合う暴力的な日々を問題視し「殴り合いよりも、差別や失業で苦しむ黒人を助けるのが優先だ」と行動を起こした。
 同氏に賛同する黒人農家らが「本格的に都市住民のための農業を興そう」と集まり、シアトル市からキング牧師記念センター敷地内の空き地を正式に借り入れた。農機具や資材はインターネットで市民から寄付を募って購入。「自分の食料を自分の手で作ろう」をスローガンに、人種差別やコロナ禍で失業した生活困窮者の参加を呼び掛けた。現在、約1ヘクタールの作業に430人以上が参加しているという。
 収穫する農産物は、参加者の家族に加え、市内の生活困窮者にも配る予定だ。同氏は「シアトル市内では9人に1人が生活に困窮している。まず畑の周辺7000戸の困窮家庭のうち約半数の3500戸に提供できる量は収穫できるはずだ」とみている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e41a90e47a3187d943ce572664a8195dbda69706

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オルタナ式英単語術

2021-01-17 | 先住民族関連
オルタナ1/14(木) 13:20
コロナ禍のなか新年を迎えました。相変わらず緊張感漂う日が続きますが、皆様つつがなくお過ごしでしょうか。
今月取り上げるのはLesson 3 What are the trends in CSR around the world?です
【語註】
Quaker クエーカー教徒
persecute 迫害する
heretics 異端
take measures 手段を講じる
doctrine  教義  
refrain from   ~を控える、~をやめる
flamboyance  華美
archetype  原型
catalyst  触媒(一般に、反応を促進させるもの)
tribe  部族
oil rig  石油採掘(装置)
detain  拘束する
trial  裁判
execute  実施する
regime  政権
dispose of   捨てる、廃棄する
commission  委託
toxic substances    毒物
accomplice 共犯者
massive  巨大な
launch   始める
foreshadow  予兆となる
CSRの起こり
When we look back at the CSR activities of Western companies, we see that the background to these activities are based on NGOs, NPOs, and local communities. Stakeholders have been closely involved in this process, particularly as economic globalization advanced in the second half of the 20th century and the change went even deeper.
欧米企業のCSR活動を振り返ってみると、NGO、NPO、地域コミュニティに基盤を置いていることがわかります。とくに20世紀後半に経済のグローバル化が進むにつれて、こうした活動にステークホルダーが深く関与するようになっていきました。
ロイヤル・ダッチ・シェルの2つの教訓
In 1993, the Ogoni tribe, a minority tribe, began protesting at a Shell Nigerian oil rig to challenge the environmental pollution in the area and the unfair treatment of the tribal people. In 1995, nine human rights activists representing the Ogoni were detained over the conflict. Governments, environmental and human rights NGOs and others urged the Nigerian government to ensure that the trial is conducted fairly but was executed by the then Sani Abacha military regime. Shell was held socially responsible for their complicity with the military regime as a result of this incident.
ロイヤル・ダッチ・シェルがナイジェリアで行った石油採掘により環境汚染が生じました。地域の農業・漁業にも大きな影響を及ぼすこととなり、先住民族のオゴニ族は強烈な抗議運動を始めました。その結果、ナイジェリア軍事政権はオゴニ族の代表的な人権活動家ケン・サロウィワ(環境破壊とオゴニ族に対する虐待行為に抗議する非暴力活動リーダー)氏ら9人を拘束したのです。各国の政府、環境・人権NGOなどは裁判を公正に行うようナイジェリア政治に求めましたが、9人はナイジェリア軍事政権によって処刑されてしまいます。この拷問や弾圧の過程でシェルがかかわっていたとされ、社会的責任を問われました。
to ensure thatは「~(that以下)を保証する、確かにする」。確実に~するように(求める)と訳せばよいでしょう。
なお、サロウィワ氏の遺族がシェルに損害賠償を請求していましたが、2009年6月、遺族に1550万ドルを支払うことで和解が成立しました。
These incidents have prompted companies to consider the importance of dialogue with stakeholders, including citizens, NGOs and consumers, regarding environmental and human rights responses and information disclosure
これらの事件により、企業は、環境・人権対応。情報開示に関して、市民やNGO,消費者を含むステークホルダーとの対話がいかに重要であるか考えることになりました。 
These incidents have prompted companies to~は「これらの事件は、会社に~を促す(起こさせる)」。
ナイキの事例
In 1997, low wages, long working hours, child labour, and forced labour were discovered at Nike's factories in Indonesia, Vietnam and other Southeast Asian countries. In response to this, a massive campaign was launched by U.S. NGOs and other groups to hold Nike accountable for its social responsibility, leading to a global boycott of the company's products which resulted in a massive economic hit to the company.
1997年、インドネシア、ベトナムなど東南アジアのナイキ工場において、低賃金、長時間労働、児童労働、強制労働が行われていたことが明るみになりました。これに対して米国のNGOが大規模な(抗議の)キャンペーンを開始、ナイキの社会的責任を追及し、世界的な不買運動を展開しました。
結果、ナイキは大きな打撃を受けることになります。hold Nike accountable for its social responsibilityは「~(人)に(for以下の)責任をとらせる」。leading toは「~を引き起こす、~の原因となる」。つまり、世界的ボイコットを引き起こし、それがこんどは経済的打撃につながった(which resulted inは「~につながる。~に終わる」)、となります。
児童労働など、劣悪な環境で労働を強いられる工場をsweatshop といいます。
This case taught us that corporate responsibility can be treated as an accomplice if we don't take into account the working environment and safety of our suppliers, as well as human rights issues, including child labour, and the company used this as an opportunity to promote CSR considerations.
この事例から、児童労働を含む人権問題のみならず、サプライヤーの労働環境や安全確保にも配慮しなければ、共犯者として扱われることが明らかとなりました。同社はこれを契機にCSRへの配慮を進めていきます。if we don’t take into accountは「もし~を考慮に入れなければ」。the companyはナイキを指します。
This increase in the impact of corporate giants and globalization on society and the growing influence of NGOs/NPOs has been foreshadowing the global CSR trend.
巨大化する企業により社会的影響が強大になり、さらにNGO/NPOの影響力が強まってきたことが世界的なCSRの潮流の予兆となっています。
以前、手がけた翻訳(鈴木淑美名義)で、いちはやくこの問題を取り上げ、警鐘を鳴らしていました。ノリーナ・ハーツ『巨大資本が民主主義を滅ぼす』(2003年、早川書房)です。原題はSilent Takeover。
時間のあるかたはぜひ一読を。
今回はここまでです。また来月お目にかかりましょう。
相島 淑美:
CSR、SDGsについて日本文化・歴史、教育等の視点から研究しています。神戸学院大学では英語でSDGsを学ぶ授業を行い、学生の感性の鋭さに刺激を受ける毎日です。関西学院大学大学院ではマーケティング英語論文を読みとく授業を担当、とくにCSRとソーシャルマーケティングの講義に力を入れています。博士(先端マネジメント、関西学院大学)。上智大学英語学科卒、慶應義塾大学大学院(英文)修了。翻訳家としても活動(鈴木淑美名義)。元日本経済新聞記者。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0235e522b50a17fb0fcb0d5cb11fe5e741bf5b1c

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