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?産地不明の鉄礬柘榴石(偏菱二十四面体)
木製鉱物結晶模型と中川宏さんの多面体木工
上の写真は産地不明の鉄礬柘榴石です。昨日は鉄礬柘榴石の菱形十二面体の話でしたが、今日は偏菱二十四面体です。鉄礬柘榴石は自形結晶をつくりやすい鉱物です。
偏菱二十四面体は凧形二十四面体ともいいます。このかたちにはひとつ思い出があります。
2005年頃だったと思いますが、私はインターネットで偶然「多面体木工」という書籍を見つけました。その本は寄贈限定出版という形式での出版でしたが、その本が欲しくなり、著者の中川宏さんにメールしました。すると中川さんからすぐにその本は届きました。私は御礼に持っていた木製鉱物結晶模型の中からダブッテいた凧形二十四面体を中川さんに送りました。
それは今はなき凡地学社で買った木製鉱物結晶模型標本で、私は12種セットと24種セットを持っており凧形二十四面体はダブっていたのです。中川さんに送るとすぐに中川さんから返信があり、興味があるということで、何回かやりとりがありました。
中川さんはご自身で凧形二十四面体を切り出す方法をあみだしました。そして、さらにご自身のホームページで公募もされたのです。その結果は驚くべきもので、他にも二つの方法が出てきたのです。その辺の経緯は今でも「多面体木工」のホームページで見れます。
ひとつのかたちをいくつもの視点で考える、答えは決してひとつではない!数学の世界のピタゴラスの定理の証明法のように、いくつものエレガントな証明があるというのに似て、何か意味深いものを感じた案件でした。
自然は鉄礬柘榴石でもうひとつの方法を示しているのかも知れません。