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鉱物の部屋へのいざない

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2013-10-04 13:07:57 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「柱」です。「柱」というタイトルは初めてですが、「柱」というワードで、このブログ内検索してみると数多くのタイトルがひっかりました。思えば、石のブログ的には「柱」は関係性の高いテーマだったのでしょう。そのまま「柱石」のタイトルではまだ書いてはいませんでしたが、「緑柱石」や「柱状結晶」、「柱状節理」等々、「柱」という文字は登場頻度の高い文字でした。

今日はどうして「柱」というタイトルにしたかと言うと、昨日の「クリスタルハウス」の絵の門柱のイメージが頭に残ったままになっていたからです。等身大の巨大な水晶のポイントを家の門柱に使うというイメージは非常に魅力的です。そのような門柱のある家は「住んでみたい夢の住宅を絵にしてもらう」という趣旨に完全にマッチしております。本当にそのような夢の住宅があったら良いなーと思います。

そう言えば、小松の那谷町のある民家で魅力的な門柱を見た事を思い出しました。

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上の写真がその門柱です。表札が写っている写真は出せませんが、この民家には左右二つの門柱があり、その門柱には地元で採集された水晶やメノウやジャスパーやオパールが埋め込まれていました。この家の持ち主が石好きの方なのだろうと想像できます。確かに那谷町はかつては銘石の産地でした。魅力的な飾り石となる原石を多産したところです。そのような門柱のある家があってもおかしくありません。むしろ、それは自然な事のように思えます。その辺を探せば他にもそのような家があるかも知れません。

石川県はその名前そのものに「石」という文字があるように、「石」の文化が定着している場所なのかも知れません。

「石置き屋根」の事も連想します。「石置き屋根」とは家の屋根に石を置いたもので、江戸時代の古い町屋の屋根というイメージがありますが、実は金沢では昭和30年代まではそのような家の風景が広がっていたそうです。その「石置き屋根」の中には那谷産の「宝石(たからいし)」を集めて屋根に載せたという清兵衛の逸話もあったらしく、那谷は昔から有名な石の産地だったようです。

今日のテーマは「屋根」ではなく「柱」でした。

石の「柱」と言えば、やはり最初に想起するのは鍾乳石の石柱でしょうか。自然が造った見事な石柱には特別な美しさを感じてしまいます。秋吉洞の黄金柱はその典型だと思います。また、人が造ったものとしてすぐ思い付くのは、どうしてもギリシャのパルテノン神殿になるでしょう。その大理石で造られたエンタシスという円柱には建築的な機能美を無条件に感じます。それから南紀白浜のホテル川久で見た人造大理石の柱も思い出します。そのロビーで見た豪華な柱は1本1億円と言われ、バブルの象徴的な産物でした。

自然のものであれ、人工的なものであれ、「柱」には独自の「美」と「重要なもの」という意味が込められています。

最後に私が金沢市内で見た気になった柱の写真を出します。

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これは尾張町にある昭和初期に建てられたビルの1階にありました。3年前の事です。そこはその後、改装されタイ料理店を経て今はカフェになっているようです。私は最近はそこへは行っていませんが、この柱は今でも残っているはずです。それはアール・デコを想わせるお気に入りの柱のひとつです。

コメント
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