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鉱物の部屋へのいざない

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球状蛍石

2013-02-15 11:53:48 | 日記・エッセイ・コラム

今朝の朝食に玉子の目玉焼きが出ました。私は目玉焼きの白身の部分を先に食べ、丸く残った黄身の部分を見ました。

それを見ていると、何となく球状蛍石の事を想ってしまいました。

今日は昨日の正八面体蛍石に続き、「球状蛍石」です。

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インド産 蛍石(Fluorite)

これは今朝の目玉焼きの食べ残った黄身の写真ではありません。蛍石の球状結晶の写真です。半球状の上の部分が白っぽくなっていて、まるで目玉焼きの黄身の部分にそっくりです。

蛍石の結晶形には球状になるものがあります。なぜか?インドやミャンマーなど東南アジア産のものに多くみられるようです。なぜだか分かりません。

正八面体好きの私は球体好きでもあり、店にはいくつかの球状蛍石があります。

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インド産 蛍石・水晶(Fluorite/Quartz)

これは水晶の母岩に乗っかっている球状蛍石です。サイズもそこそこで美しい半球状の結晶です。蛍石のコレクターなら必携の標本のひとつだと思います。

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インド Nasik 産 蛍石・水晶(Fluorite/Quartz)

これも水晶の母岩に乗っかっている球状蛍石です、ちょうど半分のところにヒビが入っています。これをキズとしてネガティブに捉えるか、この石の個性としてポジティブに捉えるかは美意識次第です。

Dscf3531
インド産 蛍石・水晶(Fluorite/Quartz)

これも水晶の母岩に球状蛍石が乗っかっています。球状には自然の造り出す美しさがあります。その美には合理的な自然の摂理が宿っているのです。

球状や半球状の形で思い出すのは、やはり、バックミンスター・フラーでしょうか。

バックミンスター・フラーのマンハッタン・ドーム計画の事を知ったのは高校生時代に読んだ「美術手帳」という雑誌の特集です。それはバックミンスター・フラーが計画したマンハッタンの中心部を直径3.2kmのドームで覆うという、とてつもないものでした。そうする事によって必要な冷暖房エネルギーを最小限に済ませる事ができるというものです。それはもちろん現実化はしませんでしたが、その合理性には一理あると思います。

自然界では既に合理的な原理で、球状の形は普遍的に存在しています。

私は冬の寒い時期や夏の暑い時期にはいつもバックミンスター・フラーのドーム計画を思い出してしまいます。

今日は球状蛍石を見ながらその事を思い出してしまいました。

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