かぶれの世界(新)

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妄想・第三帝国の復讐

2012-06-04 11:48:32 | ニュース

気がめいるほどユーロ圏の危機が延々と続いている。今朝の日経平均は急落し、バブル崩壊後の安値を下回ったと伝えられた。いい加減にしろと言いたい。いまや、ユーロを救うのはドイツしかないと誰の目にも明々白々なのだが、メルケル首相は一向に動こうとしない。その背景にはドイツ国民の6割は自国の税金を使ってユーロを救済するのに反対しているという。

テレビによく出演して意見を求められる浜教授は、東京の税金を使って全国の自治体に交付金をばら撒いて日本が国として成り立っているように、ユーロが存続する為には富裕国が貧乏国(財政危機国)に支援をする仕組が必須だと指摘している。日米等のユーロ危機を深刻に見守る国々の多くの専門家も同じ見方をしている。

ユーロの歴史とドイツ人の特別な関係はそれに先立つ二度の世界大戦を抜きにして語ることは出来ない。二度の大戦を引き起こして欧州を破壊したドイツをユーロの枠組みに入れて、間違ってもドイツが三度目の大戦の原因にならないようにするのがユーロ発足の大きな動機だった。

戦後欧州の政治を担って来た政治家たちの多くは、筋金入りの反ナチ運動の闘士だった。今彼等の多くは表舞台から去り、当時最も若かった20代前後の闘士も80代を迎え最後の役割(名誉職)を終えようとしている。崩壊の危機にあるギリシャのパプリアス大統領はナチス占領時代のレジスタンス闘士であり、挙国一致内閣を成立させ政治混迷を終らせようと不毛の尽力をした。

ドイツはその期待に誠実に応え、一方で経済復興に全力を注入した。ドイツは戦争責任を全てナチスに押し付け、ユーロの前身のEC時代から戦後のドイツは別の国の様に振舞ってきた。奇跡の復興を遂げたドイツは長く世界第3位の経済大国だったが、政治的には低姿勢を貫き物言わぬ優等生の役割を果してきた。

いつの間にか気が付くとドイツは財政危機国を抱える半身不随のEUの命運を握っていた。だが、ドイツの人達はユーロ市民である前に、千年も続くゲルマン魂溢れるドイツ国民のようだ。ましてや、二度も悲惨な戦争を引き起こして欧州を破壊した札付きの危険な国というコンプレックスなど無くなったようだ。

ここから先が私の妄想だ。

誰もそう言わないが、南欧諸国民は心の底でドイツはまだ借りを返していない、許してもらったのに偉そうなこと言うな、という声が私には聞こえる。それに対して、ドイツ国民の一部に心の底で秘かに第三帝国の復讐の時が来たと思っているのではないだろうか。そんな説は聞いたことも無い、「妄想」に違いないと思う。だが、天邪鬼の私にはそんな気持の人達が絶対いると妄想する。

参考までに、ウィキペディアによれば第二次世界大戦時代にナチスは過去の栄光と自らを結びつける為に、ドイツ統一の歴史を第一帝国(神聖ローマ帝国)、第二帝国(ドイツ帝国:プロイセン王国)、第三帝国(ナチの時代)と称し、正統化の道具立てにしたという。■

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