政府は高校大学生を対象に大規模調査を実施して女性が文系に流れる要因を分析し性差解消に向けた政策を検討していると報じられた。19年時点で女性研究者の割合が米国は33%に対し、日本はOECD加盟国中最低の16%に留まるらしい。
50年以上前に私がIT関連企業で技術者として働き始めた時、職場に女性技術者は一人もいなかった。20代後半に専用CPU開発の為に半導体開発部門に出向いた時、その職場に一人女性技術者がいたのを見て新鮮な驚きを感じた。
80年代後半のバブルの時代頃から「機会均等法」に基づき女性エンジニアが採用され、当時中間管理職だった私の下にも一流大学出の総合職女性が一定比率で配属された。その後米国で働き99年に帰任した頃には、彼女達は殆ど残っていなかった。
彼女達は頭が良く真面目だったが、当時の職場は男性社会で家庭を犠牲にする職場での働き方に直面して、結婚や出産で退社し少しずつ職場から欠けるように去っていった。そんな状況を見て多くの管理者は女性に大事な仕事を任せる判断が出来なかった。
個人的にはその頃一時帰国した時に驚いたことがあった。娘が大学の数学科に入ったと聞き、娘の口から線形代数学だとかヒルベルト空間等という言葉が飛び出したことだ。後から家内に聞くと、娘は国語が苦手で数学が得意な「リケジョ」だと。時代は変わった、と思った。
だが、その後20年間経ってもリケジョが技術研究開発の最先端で活躍するニュースは殆ど耳にすることはないように感じる。理科系で学ぶ女性は依然として限られているし、家庭や世の中も積極的にリケジョを支援する様にはなってないだ。
私の経験では彼女達が責任あるポジションにつけるか否かがリケジョの時代の鍵だと考える。その条件として、一大事の時に彼女が間違いなく責任を果たすことだ。その為に組織や家庭などが全力で彼女をサポートする、そんな部下とか夫とかが必須だ。教育改革だけではない、世の中それほど甘くなないのだ。■
50年以上前に私がIT関連企業で技術者として働き始めた時、職場に女性技術者は一人もいなかった。20代後半に専用CPU開発の為に半導体開発部門に出向いた時、その職場に一人女性技術者がいたのを見て新鮮な驚きを感じた。
80年代後半のバブルの時代頃から「機会均等法」に基づき女性エンジニアが採用され、当時中間管理職だった私の下にも一流大学出の総合職女性が一定比率で配属された。その後米国で働き99年に帰任した頃には、彼女達は殆ど残っていなかった。
彼女達は頭が良く真面目だったが、当時の職場は男性社会で家庭を犠牲にする職場での働き方に直面して、結婚や出産で退社し少しずつ職場から欠けるように去っていった。そんな状況を見て多くの管理者は女性に大事な仕事を任せる判断が出来なかった。
個人的にはその頃一時帰国した時に驚いたことがあった。娘が大学の数学科に入ったと聞き、娘の口から線形代数学だとかヒルベルト空間等という言葉が飛び出したことだ。後から家内に聞くと、娘は国語が苦手で数学が得意な「リケジョ」だと。時代は変わった、と思った。
だが、その後20年間経ってもリケジョが技術研究開発の最先端で活躍するニュースは殆ど耳にすることはないように感じる。理科系で学ぶ女性は依然として限られているし、家庭や世の中も積極的にリケジョを支援する様にはなってないだ。
私の経験では彼女達が責任あるポジションにつけるか否かがリケジョの時代の鍵だと考える。その条件として、一大事の時に彼女が間違いなく責任を果たすことだ。その為に組織や家庭などが全力で彼女をサポートする、そんな部下とか夫とかが必須だ。教育改革だけではない、世の中それほど甘くなないのだ。■