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覚悟の無い原発反対(番外)

2012-06-13 15:27:18 | ニュース

西

川福井県知事の強い要請を受け、8日夕方野田首相が記者会見し大飯原発を再稼動すべきとの首相判断を表明、これを受けて福井県及びおおい町は同意手続きを進めている。その後の関西地区の首長とメディアは賛否様々な反応を示し、夫々の立場が垣間見えて興味深かった。

新聞各社の反応は予想通りで、読売・日経は賛成、朝日・毎日が明確に反対だった。これまた予想通り朝日・毎日系のテレビが批判する姿勢を明確にした。問題は、反対の仕方だ。反対論者のコメンテーターだけを登場させて語らせ、ニュースキャスターが根拠を示さず感情的な持論を言わせて終った。これではニュース番組の看板を降ろしたほうがいい。

これは「報道」ではないと思った。全てそうだとは言わないが、原発関連になるとスイッチが入って「ニュースを伝える姿勢から反原発原理主義に」変わった、と私には感じた。何故首相が再稼動判断に至ったか記者会見の内容をキチンと分析して報道したとはいえない。

首相は記者会見で再稼動に至った判断を縷々説明したが、テレビで報じたのは判断の根拠を一つ一つ分析するより、再稼動ありきとか電力会社の利益確保という単純な理由に矮小化して報じた。このメディアの責任を放棄する姿勢は自らジャーナリズム精神を貶めているように感じた。残念ながらそれが我国のメインストリーム・メディアの実力だと思うしかないのか。

西広域連合の「夏季限定の暫定稼動」要求が、もう一つ残念に思ったことだ。暫定的な安全基準に基づいた再稼動の判断だから、電力需要がピークを過ぎたら運転停止せよとの主張だ。この主張には一定の根拠があると個人的には思う。問題はその言い方だ。

関西広域連合の主張は「原発は安全じゃないから、電力が足りない夏場だけ再稼動してもいい」という容認の姿勢だ。安全でないと決め付けながら、一方で自分が必要な間は安全でなくともやってくれと平気で頼んだ。それはないだろう。原発立地県に対して余りに失礼ではないか。

関西連合の首長連が揃いも揃ってこんなデリカシーの無い言い方をする、これを聞いて福井県の人達はメチャクチャ傷ついたのではと思う。安全じゃない原発の最も影響を受けるのは福井県民だ。安全じゃないと強く反対している原発を自分の都合で動かせというなら、福井県民に危険なことをさせて申し訳ないと土下座して頼む位のことをして当然と私は思う。

関西広域連合の首長が雁首揃えて西川県知事に頭を下げて謝罪と大飯原発の再稼動を懇願しない限り、福井県民が再稼動に絶対反対の運動をしたらどうかと思う。政府・地方自治体の危機管理や原子力村の問題はいわば既に腐っていた部分の表面化だが、上記の筋道の通らない反原発の風潮は震災で今劣化が進行中の部分のように感じる。■

コメント
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