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師匠(先生)と弟子(生徒)・そのⅡ(土井卓美)

2015年06月15日 06時00分17秒 | Weblog

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家元制度の稽古事や建築、陶芸、絵画その他の芸術・職人の世界では今でも師匠と弟子の呼び名もその上下関係も普通に存在しています。
そして絶対服従の関係も維持されているようです。
何時の世でも何処の世界でも指導するもの(師匠)と教わるもの(弟子)の関係は存在しますが、業界によってその性格、関係には濃淡があります。
最も現代化の進んでいると思われる会社や官庁等では上司、先輩と部下、後輩となりますが今でも成功者の回顧談などで「私の仕事のお師匠さんは○○さんで、私の今日があるのは・・・・」などの表現は決して珍しくありません。
師匠という言葉には敬愛の念が込められているからだろうと思います。

普通師匠と弟子が同じ土俵に上がることは稀ですが俳句の世界では稀ではなく通常で、句会では主宰も会員も匿名で投句し、誰の句か分からないままに選をし、批評し合い、最後に作者が名乗りを上げるのが通常のやり方です。
この場では全員平等の立場に立つという主旨で、名乗りも相手を呼ぶ時も肩書きの付いた「姓」を省いて「名」だけでするのが普通です。

弟子は修練、努力を重ねやがて師匠を越えて行くのが師匠への最大の恩返しで、師匠は如何に多くの優れた弟子を育てるかが本分だとされています。

最後に上記の関係で一つ気になっていることがあります。プロ野球のコーチ(指導者)は昔は実績のある大物が多かったように思いますが、今では私の知る限りでは大半が実績の無い、現役時代は1軍半位の選手だった人で、テレビに映るのはヒットを打って1塁に出た選手を英雄のように迎え、召使のように死球避けのレガースを受け取る姿です。
ホームランでも打とうものなら態々1塁から走ってきてホームベースで恭しく迎えています。
監督が使い易い人を選んでいるからでしょうが、こんな有様で選手を叱ったり教えたりすることが出来るのでしょうか?


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