大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

尾張一宮の喫茶店文化(土井卓美)

2012年01月17日 14時13分13秒 | Weblog
人気ブログランキングへ←クリック

「ガチャマン」という言葉をご存知でしょうか、「ガチャマン音頭」という歌もありますがアニメのキャラクターの名前ではありません。
今でも尾張一宮といえば繊維の街というイメージが少しは残っていますが、戦後の一時期織機がガチャンと鳴る度に万のお金を産み出したという程空前の繁栄を謳歌した時があったそうです。
大手の大工場から家内工場まで好景気に沸き、街は全国から集まって来た女工さんたちで溢れていたと今に言い伝えられています。
大工場や豪邸、家内工場も僅かに残ってはいますが、個人経営の二世はサラリーマンになり、大規模経営だった広い敷地はショッピングセンター、スーパーマーケット、分譲住宅などに姿を変えています。

繁栄していた頃、集まって来るお客さんの応対には専ら喫茶店を利用したということでその数も実に沢山ありますが、こちらは繊維産業の衰退に歩を同じくせず、むしろ更に数を増やし、益々の繁栄ぶりを見せています。
その秘密が何かといえば、それこそ商売の奥義・薄利多売に他なりません。
一宮は「モーニング(サービス)発祥の地」といわれ、時々はテレビでも取り上げていますが、喫茶店のサービスぶりは半端ではありません。
通常は¥350前後、前売りチケット購入で¥300前後で、私もそうですが多くの人が数軒の店のコーヒーチケットを保有しています。
安くてサービス品(トースト、おにぎり、卵、茶碗蒸し、サラダ等)が多く付くので朝食代わりにする人もあり、そうでなくても一日一回は喫茶店に行くのが当たり前の人も多く、すっかり喫茶店が生活の中に溶け込んでいます。
そんな訳で4人掛が普通ですが、6人から10人位の団体用(?)の席を持つ所も多くあります。
昨日もその席に何時もの6人で掛けていたら、後から飛び入りがあって結局男性2人、女性7人になりました。
自然男性は聞き役、熟女の話がはずみ、知らず知らずのうちに声も高くなります。
仕切りの向うの席に一人で居た男性が半分呆れたように、半分迷惑そうにこちらを見ていました。
背を向けた女性は当然お構いなく、U字型の席でナナメから見える私は半分面白がって、半分は恐縮して見ているだけでした。