
旦那が海外出張で今週は月曜日から孫と娘が来ています。
未だ二歳二ヶ月ですが言葉も豊富になり、智恵のつく早さに驚かされます。
その一挙手一投足、一言一言、表情の全てが可愛く家族の中心になっています。
巷間云われている育児放棄とか幼児児童の虐待などどうして起こるのか不思議でなりません。
もう一つ驚かされるというか感心させられるというかは子育てに必要なものの充実ぶりです。
オムツから衣類、履物、食べ物、飲み物及びその補助用の器具、絵本やおもちゃなどのハードは勿論のこと幼児用のTV番組、保育園、子育て支援センター等のソフト面まで本当に行き届いています。
我々の育ってきた頃とはまさに隔世の感があります。
しかしここである矛盾に突き当たってしまいます。
貧しくて物資も乏しく、特に子育て政策など無かった頃には人口が増加し、国力も向上してきたのに、これだけ制度が充実している現状では少子化が進み、国としての活力までもが失われてきていることです。
何故そうなのかについて考えられる大きな要因はやはり時代と人の考え方の変化だろうと思います。
大戦後の親達は子を育て、自分も食うために一生懸命働きました。
その子の我々の年代もまだその流れの中にありましたが、次第に豊かになり、ある種の贅沢も覚えるようになりました。
次の子供達の時代は生まれながらにして恵まれた環境にあったので、新たな豊かさを作り出すことより現状の確保が主になり、自分達の生活水準を維持することが主目的となって、その為には子供は要らないか一人でいいという風潮が主流になって今の様相を現出しているとも言えます。
そう考えると今の子育て支援策は勿論必要ではあるが、根本的な解決とは逆の方向に導く要素も大きいと言わざるを得ないような気がします。



