カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風11号 沖縄へ 東海以西では大雨の恐れ

2007-09-14 13:37:20 | インポート

①9月14日9時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月14日9時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用

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③9月13日の日本付近海水温図 気象庁HPより引用

Sstd_20070913

本州の南海上にあった熱帯低気圧は昨日、台風11号となり、北西に発達しながら進み、14日朝には、沖縄本島の南東海上へ達しています。

引用図②より、台風自体の雲は渦型がしっかりしてきており、引用図③より、台風の進行方向周辺の海上では、海水温がおおむね29℃以上と、台風が発達するには好都合の状態となっています。

台風11号は、14日9時現在、中心気圧が970hpa 中心付近の最大風速が35mとなっていますが、さらに発達しながら、14日未明に沖縄本島へもっとも近ずき、その後、東シナ海を北上する予想です。

さらに、引用図①より、本州南岸には秋雨前線が横たわっています。引用図②より、台風の縁を廻るようにして、南海上から暖湿流が流れ込んでいます。(※雲画像図の雲の走向に注意!紀伊半島沖付近では、南西から南より方向からの雲の走向ですが、四国沖から九州南東海上からは南東方向からの雲の走向ですね。)

また、紀伊半島付近から中国・四国地方を経て、対馬海峡付近へひときわ白く輝いた雲の帯がありますが、この雲の帯が秋雨前線に伴う雲でしょうね。引用図①より、一応、本州南岸に秋雨前線が描かれていますが、秋雨前線の活動の活発な部分は、前述した、紀伊半島沖から、中国・四国地を通過し、対馬海峡へと延びる白く輝いた雲の帯の部分ですね。今後、台風の移動とともに、この雲の帯もさらに北上し、前線がこの帯状雲の付近に表現されるようになるでしょう。

今後、台風の接近する沖縄本島含めた南西諸島では、風雨が次第に強まり、荒れた天気となりますが、秋雨前線や南海上からの暖湿流(特に暖湿流は、あす15日にかけても東海以西の各地へ流れ込み続ける予想です。)の影響で、台風から比較的離れた、東海地方以西の各地では、大雨に警戒が必要ですね。

南から南東風が地形的に収束,上昇しやすい、紀伊半島や四国東部や南部、九州東部や南部はもとより、伊勢湾周辺から岐阜県などでも、これから15日にかけて雨量がかなり多くなる恐れがあります。