カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風9号北上 6日夜から7日未明にかけて関東から東海に上陸か

2007-09-05 23:59:16 | インポート

①9月5日18時の天気図 気象庁HPより引用

07090518

②9月5日18時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用

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台風9号は、5日になって、進路を次第に北西方向に変えて、伊豆諸島の南海上を北上しています。

台風9号がこのままの進路で進みますと、6日深夜から7日未明にかけて、関東地方から東海地方のどこかへ上陸し、その後、7日午前中にかけて関東地方を直撃する(一番可能性が高い進路は、7日未明に静岡県東部へ上陸し、その後、本州上空の南西風にのって、関東西部から甲信越東部を北東へ進み、7日夕方には、宮城県付近へ達する と私は見ていますが。)する公算が強まってきました。

台風9号は、関東から東海地方へ上陸時には、中心気圧970hpa程度 中心付近の最大風速は30m~35m程度の勢力で上陸するものと思われますが、風は台風の進行方向右側(で強く(特に進行方向右前側から右半分側にかけて強まる見込み)、静岡県から関東地方では、ほぼ全域で、台風の進行方向右側に入るため、6日夜から7日日中一杯にかけて、はじめ南東の風、台風中心通過後は南西風となり、陸上でも風速20m~25m程度の暴風となる恐れがあります。

沿岸部(特に、東京湾岸地域など)や勿論 内陸部でも利根川や荒川、などの大きな河川流域や、南東から南側に開いた斜面沿いの地域では、暴風に厳重に警戒してください。

さらに、本州の東海上には優勢な高気圧があり、台風との間で等圧線の幅が込むことで、東北地方(特に宮城県周辺など)でも、以外と早めに南東風が強まりそうですね。注意してください。

引用図②より、台風の雲の構造で、台風を取り巻く螺旋系の雲が顕著です。地表付近の風向と上空1500メートルより上側との風向とに差が大きい地域では、このようなら線形の雲の一部が通過するときには、竜巻や(竜巻とならなくても)突風が発生しやすいものです。とくに、地形的に、地表と上空1500メートル以上の風向との差が大きくなりやすい、関東平野や東海地方の太平洋沿岸部などは、6日は、竜巻や突風にも注意する必要があります。

沿岸部では波の高さ7m以上 (東京湾内でも2・5m以上)となり、おおしけとなってきそうです。また、7日朝方には、関東地方や東海地方の沿岸部で満潮を向かえますから、高潮にも警戒してください。

ですが、今回の台風9号では、台風の中心が本州を縦断するようになりますので、塀Y平野部でも台風の中心付近に近いですから、山間部のみならず、平野部でもかなりの雨量となりそうですね。

とくに、台風の中心が通過する、静岡県東部や中部、関東北部から西部、甲信越地方や東北地方など、6日から7にちにかけて、相当多量な雨量となりますね。

1級河川の上流の山間部では、おおむね、24時間雨量が200ミリを超えると、当該1級河川流域のどこかで、水防法上の警戒水位を超える出水(洪水注意報)が、また、24時間雨量が300ミリと超えると、当該1級河川流域のどこかで水防法上の警戒水位を超える出水(洪水警報)となるようです。特に大きな河川では、河川上流部の山間部の雨量にも気を配りましょう。