ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その79

2011年12月30日 22時21分34秒 | ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】

 ミスター・ピーノの【見るが勝ち通信】その78


海外滞在が長く、外国語にもご堪能な方ですが、
一週間程度で

物凄い量のものを見る、読む、聴く。
とにかく私もビックリ。

私も見習いたいと思っております。

読者の皆様、感想等ございましたら

私が責任を持ってお伝えしますので
ぜひコメント欄にお願いします。

では、レッツゴー。

 

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この三連休は車で甲府に向かい、元祖“鳥もつ煮”発祥の「奥藤本店」
で【そば定食】(鳥もつ煮+そば食べ放題)を味わい、武田信玄のお墓が
ある恵林寺(えりんじ)の庭園を見学。 その後「ほったらかしの湯」に行き
ました。 ここはゴルフ場の開発に失敗した会社が残金1000万円ほどで、
温泉を掘りあてたそうで、当初南向きの「こっちの湯」(小)だけで始めて、
東南向きの「あっちの湯」(大)を新たに増設。 舗装されていない駐車場
とバラックに近い建物ですが、山頂斜面にあるため見晴らしが最高です。
http://www.navi-city.com/yu/yu2.html

渋さ知らズのライブ終演後、甲府駅前の裏通りにある焼き鳥屋に入り、
カウンター席に座り店長と常連らしき人と話をしていると、若い女性が2人
来店して隣の席に。彼女たちも渋さ知らズのライブを観た帰りで、その店
の常連だったんですね(笑) 一人は小1から「BUCK-TICK」の大ファンで
海外公演(米・韓)まで行く自称“追っかけ”で、もう1人は2月に「eastern
youth(吉野寿)」を呼んでライブを開催するそうで「えップロモーターなの」
と驚いてしまった次第。トンガッタ、コアな音楽ファンが甲府にもいますね。

先月亡くなった父はほとんど海外暮らしで、あまり一緒に暮したという
記憶がないんですが、たまに帰国して家にいると新聞記事をロシア語に
口頭で訳す習慣がありました。 兄がフランスに2年留学し、アルジェリア
に5年駐在して中近東・アラブ諸国を回る仕事に就き、甥が高校・大学と
中国語を学び、ぼくが当初ドイツ語を専攻しながら約2年メキシコに行き、
入社後はスペイン・ブラジル・メキシコに駐在することになったのは、全く
の偶然ですがどこかで父のそんな姿の影響があったのかもしれません。

2011年私的ベスト3。【コンサート】 Eric Clapton & Steve Winwood
渋さ知らズ  ③MOONRIDERS 【演劇】 奥様お尻をどうぞ 大人は、
かく戦えり  ③CLOUD クラウド 【洋画】 Black Swan(ブラックスワン)
Unstoppable(アンストッパブル) Hereafter(ヒアアフター) 【邦画】
八日目の蝉 モテキ 大鹿村騒動記 【BOOK】 「最終講義」
(内田樹) 落語進化論(立川志らく) ポーカーフェース(沢木耕太郎)

【コンサート】

■渋さ知らズ オーケストラ (桜座、11/12/23 ★★★★☆)
不破大輔をバンマスとして総勢31名のミュージシャン+ダンサー+舞踏
とマイムのライブ。 このバンドだけは“生(ライブ)”に限ります。CD/DVD
ではステージの楽しさが100%伝わりません。11本の管楽器にEG/EB/
Dr.が各2名、Key/Vn/Percが各1名。 第1部では“テルミン”とサックス
が主役で、第2部は女性ボーカルも入り音楽と一体となった舞踊が圧巻
で、ラスト3曲は総立ちとなり観客とミュージシャンとダンサー・舞踏家が
一緒になって“踊る”という、なんとも至福のひとときで素晴らしいライブ。
HPの中で“ダンサー”の写真を clickすると後ろに家内とぼくの姿が(笑) 
http://shibusa.net/

【演劇】

■「その妹」(シアタートラム、11/12/24 ★★★☆)
原作:武者小路実篤、演出:河原雅彦、市川亀治郎と蒼井優が初共演。
戦争で失明して作家の道を模索する兄と、彼の才能を信じる妹。 2人の
貧しい生活を、蔵書を売って助けようとする編集者(段田安則)と彼の妻。
背景が1914年(大正3年)、第一次世界大戦が始まった年で、全体的に
暗い色調で「出口ナシ」の状態に追い詰められる盲目役の市川が好演。
蒼井はその凛とした姿が魅力的ですが、セリフがたまに一本調子となり、
何度かかむ場面もあり、舞台女優としてはこれからの成長を期待します。
http://www.siscompany.com/03produce/35sonoimouto/index.htm

【映画】

■永遠の僕たち <原題 Restless>(★★★☆)
見知らぬ人の葬儀に参列することが趣味で、元特攻隊の幽霊を友だち
にもつ主人公と、進化論と鳥図鑑を愛読する余命3ヵ月の女性。 2人の
つき合い方が自然で、彼の両親の交通事故死の状況が明らかになり、
ハロウィンの祭りが効果的に描かれます。 ヒロシ役の加瀬亮の存在が
大きく、好きだったひとに送れなかった手紙のエピソードが印象的です。
エンドロールに出る【デニス・ホッパーの想い出に】という言葉が唐突で、
主人公イーノック役のヘンリー・ホッパーは、彼の息子だったんですね。
公式HP ⇒ http://www.eien-bokutachi.jp/

■ニューイヤーズ・イブ <原題 New Year's Eve>(★★★★)
豪華な俳優陣:R・デ・ニーロ、M・ファイファー、H・スワンク、ボン・ジョビ、
H・ベリー他8組の人々による、大晦日ニューヨークのタイムズ・スクエア
周辺で起きるさまざまな人間ドラマ。 ショート・ストーリーの積み重ねと、
それぞれホロッとさせる結末で、この種の年に一度特別な日の群像劇
は、観客一人ひとりの思い出にもつながります。観終わった直後はなん
とも言えないホンワカした雰囲気で一杯です。 年末の忙しいときにこそ、
カップルにおススメの映画で、もちろん一人で観てもしっかり楽しめます。
公式HP(音声注意) ⇒ http://wwws.warnerbros.co.jp/newyearseve/index.html

【Book】

■梅原真 「ニッポンの風景をつくりなおせ」(羽鳥書店、10/06/30 ★★★★)
■梅原真×原研哉 「梅原デザインはまっすぐだ!」(はとり文庫、11/06/10)
「すべての基本は一次産業だ!」をモットーに徹底的に高知にこだわる。
【土佐一本釣り 藁(わら)焼きたたき】 【天日塩アイス】 【しまんと地栗】
のコピー・デザインや、砂浜に100枚のTシャツを展示する砂浜美術館。
レジバッグの代わりに新聞紙で始めた【四万十川新聞バッグ】、ひのき
の10cm四方の板から3日間の香りを楽しむ【どこでもひのき風呂】から、
『84(はちよん)プロジェクト』(高知県の84%が森林)まで、デザイナー
+プランナーとしてウメちゃんの活動(仕事)がたっぷり紹介されてます。
http://www.hatorishoten.co.jp/69_80.html
http://www.hatorishoten.co.jp/69_93.html

ニッポンの風景をつくりなおせ―一次産業×デザイン=風景
梅原 真
羽鳥書店
梅原デザインはまっすぐだ! (はとり文庫 1)
梅原 真,原 研哉
羽鳥書店

■ジム・フジーリ 「ペット・サウンズ」(新潮文庫、11/12/01 ★★★☆)
ビーチ・ボーイズのリーダー、ブライアン・ウィルソンが1966年、どのよう
に名盤と称されるアルバムを製作したか、本人・関係者のコメントをもと
に再構築。 父親との確執やツアー活動には参加せず音楽制作に専念
する姿は、ビーチ・ボーイズのファンには馴染みのものですが、ここでは
作詞・作曲の方法論に触れ、歌詞とコード進行と編曲からブライアンが
いかに才能あふれた存在であったかが書かれてます。あとがきで訳者
の村上春樹も書いているように彼らの音楽はone and onlyで永遠です。
http://www.shinchosha.co.jp/book/217961/

ペット・サウンズ (新潮文庫)
Jim Fusilli,村上 春樹
新潮社

【オマケ、今週の気になった言葉】

ムラカミさんと同じなんですね
(by 客室乗務員、沢木耕太郎「ポーカー・フェース」<新潮社>より)


ドイツから日本に戻る飛行機の中で客室乗務員から最初に何を飲むか
尋ねられ、Bloody Maryを頼んだところ、彼女が小さく笑いながら、上記
のセリフを言い、その不思議な言葉の意味は村上春樹の「村上ラヂオ」
という文庫本を読んだときに判明したんですね。 村上春樹が飛行機に
乗りBloody Maryを注文したときにまつわるエピソードが書かれてます。

「ブラディー・マリー(メアリー)」は、ウォッカ・ベースのカクテルで、トマト・

ジュースとシェイクしているため、その毒々しい色からの命名です。沢木
耕太郎は、この“マリー”は英語なら「メアリー」と発音すべきで、あえて

「マリー:Marie」というのは、フランス革命の際に断頭台に上ったマリー・
アントワネットに違いないと思い込んでいたところ、実は、イングランドの
メアリー1世(ヘンリー8世の娘)の名前からの由来で同じ血まみれでも、
殺される側ではなく、王位に就いてすぐ英国教会関係者を大量に処刑
したメアリー1世、つまり“殺した側”から転用された名前だったそうです。
こういった思い違いも、スマートフォンの「Google」や「Wiki」検索を使うと、

即座に判明するわけですが、その正解にたどり着く過程が見事に省略
されるわけで、この一見無駄な寄り道が、実は立派な物語になる証明。


では。 良いお年をお迎えください。



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