通勤の時、新宿歌舞伎町で時々空を見上げることがある。西武新宿駅の褐色が蒼空に向かって屹立している寒い冬の朝。ふとその横を見るとまるでクリストの梱包芸術よろしく、ビルが一棟丸ごと梱包されていた。見慣れた風景の一部が、梱包で包み隠されることで、ランドスケープは突然異化され、違和感が生まれる。まさにアートが生まれる瞬間なのではないの、これって。
ま、実際は改修工事ですが。あとは驚きの字の大きさ。今まで見たポイント数の中で一番大きい級数かもしれない……。。
大学時代に西武美術館にクリスト展を見に行った思い出があります。そのときクリストがそこにいたように想うのですが、勘違いかも知れません。当時よく読んでいた写真雑誌photo japonか写楽に、クリストが特集されていたのもよく見ました。確か日本で行った巨大な番傘を東北の山中に立てるというようなインスタレーションの時、撤収か設置時にアルバイトの人が亡くなり、それ以降こういうインスタレーションものはやっていないと思っていたのですが、現在ではもうちょっと軽い素材でセントラルパークの全ての歩道に天井をつけるゲートプロジェクトというようなインスタレーションを行っているようです。こちらにその詳細がありました。
http://www33.ocn.ne.jp/~artv_tenpyo/tenpyo/webtenpyo/3-8/tateishi0812.html
クリスト自身のホームページに、ゲートプロジェクトのプロセスの写真が掲載されていました。これはアートですけど、工事現場でもあるな。
http://christojeanneclaude.net/liveGates.html
クリストの作品がたくさん掲載されていたブログがありました。
http://hybridart.ameblo.jp/entry-b826f224c527f50334f818fbde0deb77.html
ぜひご覧ください。
ちなみにこれがローマの門を梱包したところです。
さて、ウィキペディアでのクリストについての公式な説明は以下です。
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クリスト(Christo, 1935年6月13日 - )は、20世紀~21世紀のブルガリア生まれの美術家。
本名はフリスト・ヴラディミロフ・ヤヴァシェフ(Христо Явашев, Christo Vladimirov Javašev(Javacheff))。妻のフランス人美術家、ジャンヌ=クロード(Jeanne-Claude Denat de Guillebon、1935年6月13日モロッコ生まれ)とともに「Christo and Jeanne-Claude」の名で活動している。20世紀の美術は芸術概念の拡張からさまざまな流派や傾向を生み、「アースワーク」「ハプニング」のような、従来の「美術」の枠組みからはずれたものも多い。
その「作品」は一言で言えば「梱包」である。彼の「梱包」は1958年、日用品の梱包から始まったが、もともと巨大な建物(後述のライヒスタークなど)や自然や公園の風景全体を梱包するアイデアはそのころからあった。1960年代以降、梱包は次第にその規模を巨大化させていく。美術館の建物を丸ごと梱包するのは序の口で、アメリカ、コロラド州にあるロッキー山脈の幅400メートルもある谷に巨大なカーテンを吊るした「ヴァレー・カーテン」(1970-72)、オーストラリアの高さ約15メートル、長さ2キロメートルにおよぶ海岸を丸ごと梱包した「海岸の梱包」(1969)など、途方もない作品もある。
これらの「作品」はその性格上(布の性質、天候による破損のおそれ、自然に対する影響、担当役所による設置許可期間など)永続することは不可能で、もとよりクリストには恒久展示して永続させる意図はまったくなく(作品は夢のように現れ、夢のように消えて観客の中にしか残らない)、今は記録写真によってしか見ることはできない。見た者は、人工的な色の布で自然の風景が変わることや、見慣れた都会の風景が梱包で一変することに新鮮なショックをうける。もっとも巨大化する一方の梱包や、産業化したクリスト夫妻の作品制作にたいする疑問もある。
1973年よりアメリカ国籍を持つ。それぞれのプロジェクトにかかる巨額の費用は、美術館や政府や企業の援助のほか、プロジェクトの設計図、完成予想図などのドローイングの販売などでまかなっている。また、プロジェクトは毎回、その梱包や作品設置の舞台となる場所の住民・政府官僚などとの許可が必要であり、しばしば反対運動や「これは芸術か否か」といった論争に巻き込まれており、1960年代の構想からそれぞれの実現まで数年から数十年がかかっている。
ま、実際は改修工事ですが。あとは驚きの字の大きさ。今まで見たポイント数の中で一番大きい級数かもしれない……。。
大学時代に西武美術館にクリスト展を見に行った思い出があります。そのときクリストがそこにいたように想うのですが、勘違いかも知れません。当時よく読んでいた写真雑誌photo japonか写楽に、クリストが特集されていたのもよく見ました。確か日本で行った巨大な番傘を東北の山中に立てるというようなインスタレーションの時、撤収か設置時にアルバイトの人が亡くなり、それ以降こういうインスタレーションものはやっていないと思っていたのですが、現在ではもうちょっと軽い素材でセントラルパークの全ての歩道に天井をつけるゲートプロジェクトというようなインスタレーションを行っているようです。こちらにその詳細がありました。
http://www33.ocn.ne.jp/~artv_tenpyo/tenpyo/webtenpyo/3-8/tateishi0812.html
クリスト自身のホームページに、ゲートプロジェクトのプロセスの写真が掲載されていました。これはアートですけど、工事現場でもあるな。
http://christojeanneclaude.net/liveGates.html
クリストの作品がたくさん掲載されていたブログがありました。
http://hybridart.ameblo.jp/entry-b826f224c527f50334f818fbde0deb77.html
ぜひご覧ください。
ちなみにこれがローマの門を梱包したところです。
クリスト包まれた遊歩道資料展 (1982年)アルカンシェール美術財団このアイテムの詳細を見る |
さて、ウィキペディアでのクリストについての公式な説明は以下です。
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クリスト(Christo, 1935年6月13日 - )は、20世紀~21世紀のブルガリア生まれの美術家。
本名はフリスト・ヴラディミロフ・ヤヴァシェフ(Христо Явашев, Christo Vladimirov Javašev(Javacheff))。妻のフランス人美術家、ジャンヌ=クロード(Jeanne-Claude Denat de Guillebon、1935年6月13日モロッコ生まれ)とともに「Christo and Jeanne-Claude」の名で活動している。20世紀の美術は芸術概念の拡張からさまざまな流派や傾向を生み、「アースワーク」「ハプニング」のような、従来の「美術」の枠組みからはずれたものも多い。
その「作品」は一言で言えば「梱包」である。彼の「梱包」は1958年、日用品の梱包から始まったが、もともと巨大な建物(後述のライヒスタークなど)や自然や公園の風景全体を梱包するアイデアはそのころからあった。1960年代以降、梱包は次第にその規模を巨大化させていく。美術館の建物を丸ごと梱包するのは序の口で、アメリカ、コロラド州にあるロッキー山脈の幅400メートルもある谷に巨大なカーテンを吊るした「ヴァレー・カーテン」(1970-72)、オーストラリアの高さ約15メートル、長さ2キロメートルにおよぶ海岸を丸ごと梱包した「海岸の梱包」(1969)など、途方もない作品もある。
これらの「作品」はその性格上(布の性質、天候による破損のおそれ、自然に対する影響、担当役所による設置許可期間など)永続することは不可能で、もとよりクリストには恒久展示して永続させる意図はまったくなく(作品は夢のように現れ、夢のように消えて観客の中にしか残らない)、今は記録写真によってしか見ることはできない。見た者は、人工的な色の布で自然の風景が変わることや、見慣れた都会の風景が梱包で一変することに新鮮なショックをうける。もっとも巨大化する一方の梱包や、産業化したクリスト夫妻の作品制作にたいする疑問もある。
1973年よりアメリカ国籍を持つ。それぞれのプロジェクトにかかる巨額の費用は、美術館や政府や企業の援助のほか、プロジェクトの設計図、完成予想図などのドローイングの販売などでまかなっている。また、プロジェクトは毎回、その梱包や作品設置の舞台となる場所の住民・政府官僚などとの許可が必要であり、しばしば反対運動や「これは芸術か否か」といった論争に巻き込まれており、1960年代の構想からそれぞれの実現まで数年から数十年がかかっている。