ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
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「トランペットのハイトーンを出すには、力を抜くことが大切」by原朋直

2007年01月22日 23時06分50秒 | 原朋直トランペットレッスン講義ノート
●原朋直講義録です。月に一度ヤマハ銀座アネックスのジャズトランペットのコースに通っています。その講義録を不定期掲載中!

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今回のテーマはトランペット吹き永遠のテーマ、高音。
なんと「トランペットのハイトーンを出すには、力を抜くことが大切」という逆説的なテーゼが披露された驚きと共にお送りします。

原朋直氏談

トランペットという楽器は高い音を出そうとすると顔に力が入ります。顔に力が入るとどうなるかというと、アパチュア、口が小さくなる。それはあまり良くない。
→ちなみに穴が小さくなる奏法もあります。スーパー・チョップスといいます。ビックリするほど高い音がでる。でも僕はあまり好きじゃない。

オーソドックスなのは、アパチュアが同じで高い音を出すこと。これが大切。
→近年は舌を使う合理的なメソッドも開発されつつある。(口述)

穴の大きさ(アパチュア)が変わらないということは、振動体の柔らかさが変わらない。振動体=唇が、低い音と同じ柔らかいままであれば、実は高音はとても簡単に出るはずなんです。つい力むと、口に力を入れることで振動体(唇)が堅くなり、高い音が出ないという悪循環が生まれる。
ハイトーンはリラックスしている方が出るわけです!

自分がアパチュアを変えようとしていたら、無意識に、自動的に唇のセットアップを変えようとしていたら、それは意識的にならないようにする。
アパチュアを替えないようにすること。もう、これはメンタルな問題です。どうしたらいいのか。上の音を出すときに、意識的にメンタルの面で唇の力を抜くことを考える。
音が荒れてもいいので、アパチュアを変えず、柔らかい唇で吹くことが大切です。

アパチュアを変えないためには力を抜くのが大切。下顎の力を抜く。
舌でサポートするメソッド。オ・ア・エ・イ・ヒ・チ・キ。O A E I HI TI KI。
この舌の使い方で音の高さをサポートするというメソッドが提唱されている。
ただ、舌は単にサポートに過ぎないです。アパチュアを同じにするのが大切。
これも賛否両論ですが。

早いリップスラーは舌でやります。オイオイオイってやります。

(冒頭の写真は、ハイトーン専門のクラシック用トランペットでピッコロトランペットといいます。エリック宮城さんはこれをクラシックでも使用してます!)


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原朋直(tp), 緑川英徳(as), 吉田桂一(p), 上村信(b), 井川晃(ds)
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