ほぼ週刊イケヤ新聞ブログ版

コピーライター・ミュージシャン池谷恵司の公式ブログです。
私的メールマガジン「ほぼ週刊イケヤ新聞」のブログ版です。

セルゲイ・ナカリャコフのフリューゲルホーンの低音は凄いぞ

2007年01月30日 06時14分33秒 | CD&コンサートレビュー
諸氏、今日は早朝おはよーブログでございます。

クラシックのCDを聴く機会は少ないのですが、ロシアの俊英、天才トランペッター、セルゲイ・ナカリャコフのCDを、とある理由で聴いてみた。驚いたねー。上手いなんてものじゃない、気持ち悪いほど上手いよ。音色も素晴らしいし。トランペットの演奏を聴きたくて買ったこのCDだったが、実際には始めと終わりの曲以外はフリューゲルホーンの演奏だった。この人がフリューゲルホーンを吹くのは知らなかったんだが、最近トランペットレッスンのクラスメイトから、最近はフリューゲルホーンに傾倒している、という話を聞いた。そうだったんだ。

ナカリャコフはトランペット協奏曲のたぐいはやり尽くしてしまっており、いまはフリューゲルホーンでチェロの曲を吹いているらしい。

ナカリャコフのフリューゲルホーンを聴いて驚いたのは、その低音の豊かさだ。初めて聞いたときはトロンボーンの演奏家と思うほど低い音を使っている。通常は演奏音としては出せない音域だが、どうやら4本ピストン(通常は3本ピストン)を上手く使って、ペダルトーンの領域までも使いこなしている。この音がまた素晴らしい。非常に太くて柔らかくて、音程もしっかりしている。

トランペットといえば高音が華であって、それが上手く出せないから音色の柔らかさでカバーできるフリューゲルホーン、というふうに僕は逃げてきていたんだが、ここにきてフリューゲルホーンの低域の魅力に気づかせてくれた。ジャズというフィールドでフリューゲルホーンの低域を使っている人は少ないが、これは、意外と行けるかも。

ただ、低域もココまで自在に使いこなすにはかなりの練習が必要だろうな。しかも彼の場合はその超低域から高域までをストレス無く移動できて、これはホントに凄いな……。

フリューゲルホーンの奥深さを思い知らされる一枚でもあるわけです、ああ、今回は専門的な話に終始してすまん。もちろん純粋なリスニングとしても素晴らしい一枚です。さらに、イケメン好きなあなたにも、期待に応える一枚ですよ。

ノー・リミット~ウルトラ・スーパー・テクニック
ナカリャコフ(セルゲイ), フィルハーモニア, サン=サーンス, ナカリャコフ(ミハイル), アシュケナージ(ウラジミール), ドクシツェル
ワーナーミュージック・ジャパン

このアイテムの詳細を見る


<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=ikeyashinbun-22&o=9&p=13&l=ur1&category=music&banner=0E4MEXDHKA20CQQX1RR2&f=ifr" width="468" height="60" scrolling="no" border="0" marginwidth="0" style="border:none;" frameborder="0">