ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

長岡へのひとり旅:雪国

2018年03月07日 23時17分44秒 | Weblog
もう10年くらいまえになろうか。
嘗てバイクのひとり旅(ツーリング)で、長岡へ来たことがあった。
あの時は真夏のうだるような熱さの中、長岡の街中を走った。
写真をあまり残しておかなかったこともあり、記憶もどことなく曖昧なまま今日に至っている。

長岡駅に到着し、先ずは駅構内にある観光案内所へと向かった。
駅の大きさの割りにはあまりにもこぢんまりとした小さな観光案内所であったが、自分の目的に合わせて懇切丁寧に説明をしてくれた。
一つだけ残念であったのは、目的地の一つである「北越戊辰戦争伝承館」が冬期は営業していないとのことであった。
事前にネットで調べてきたつもりであったが、これは明らかに自分のミスである。
「はて、時間が余ってしまった。どうしたものか・・・」
少々悩んだが、実はできることなら行ってみたい場所がもう一つだけあった。
「悠久山公園」にある戊辰戦争の記念碑巡りだ。

しかし駅からはかなり距離があり、バスにせよどうやって行けば良いのか分からなかったポイントである。
「タクシーじゃ金もかかかるし・・・」
そう思い相談してみたところ、案内所の方がバスでの行き方を教えてくれた。
ついでにこの案内所でしか入手できない地元の観光パンフレットも頂いた。

メインストリートとは反対側のバス停を目指し駅を出た。

雪が舞っている。

降雪地帯を歩くことを考慮し、足下の対策は練ってきていた。
観光案内所の方は、悠久山公園に行くにはこの靴じゃ厳しいですねと言っていたが、ミドルカットの軽登山靴(防水)、ゲーター、傘の三種の神器があれば十分であると思う。

バスに乗り20分ほどで目的地のバス停に着いた。
終点でもあり、バスの営業所でもあるここからまた更に歩くことになる。
帰りのバスの時刻を調べておき、それに間に合うようにしたい。


自分の住んでいる市でも降雪があればこんな感じの歩道を歩くことはあるが、長岡では冬の間は毎日がこんな風景なのだろう。


時々こんなポイントに遭遇した。
専門用語は分からないが、おそらくはスリップ防止のための融雪装置であろう。
雪国ならではのものであり、物珍しさもあってしばらくこの装置を見ていた。
地元の方々から見れば「何であんな所で突っ立ているのかねぇ?」と思われそうだ(笑)。

頂いた地図を基に歩いて行くと、蒼柴神社へ向かう参道らしきポイントへと来た。
「参ったなぁ・・・雪でルートが分からない。」
そうなのである。
歩道、水田、空き地、参道など、すべてが雪に覆われておりルートの確証が持てないのだ。
「こりゃ山と同じかな(笑)」
そんなことを思いながら、おそらくはこれが参道だろうと思える道を神社方面へと歩き出した。


トレースが一つもない。
そりゃそうだろう、こんな雪の降る平日に訪れる方が不思議だ。

くるぶし以上に雪に埋もれながら参道を進むと、地図に載っている石碑の前へと着いた。

「長岡藩刀隊・槍隊の碑」


「戊辰槍隊戦没諸公碑」

この悠久山一帯は、幕末の北越戊辰戦争で亡くなった多くの方々の慰霊の山でもあるのだ。

それにしてもよく降る雪だ。
歩き始めの頃よりも雪が大きくなってきたような気がした。
明らかに牡丹雪になってきている。


さらに奥へと参道を進むが、牡丹雪が行く手を阻んでいるかのようだ。

冬に旅(観光)にでかけるにはいろいろな制限があることは分かっていたが、それでも一人であるからこそどうにでもできる、どうにかなるものだ。
「どうにもならない」のは雪山であり、旅であれば一人だからこそ制限されていることを逆に楽しむこともできる。
要は「気の持ち方次第」なのかも知れない。

神社の参道、牡丹雪。
絵になるね!