通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

なゐ

2015年01月16日 | 広島弁
なゐ

地震

広島弁






先日、『広島県大百科事典』を読んどると、

「ない」という項目があった。

「ない」に特別な意味があるのかと思って読んでみると…。




地震、の意の方言。

上代語「なゐ」の「な」は「土地」の意で、「ゐ」は「居」を指す。

本来、地盤の意味だが、転じて地震を意味する。

(『広島県大百科事典』中国新聞社 1982年)






むかし、「地震が起こる」ことを

「なゐ震(ふ)る」「なゐ揺(ゆ)る」といっていた。

これがのちに、「なゐ」だけで「地震」を意味するようになったそうじゃ。





今では使われんようになった言葉じゃが、

広島県内の島しょ部では、

「ない」「なえ」という言葉で残っとるらしい。





用例で、

「おびたたしく大地震(おほなゐ)振ること侍(はべ)りき」(『方丈記』)

とあった。





このときの地震は、

元暦2年7月9日(1185年8月13日)に発生したもので、

京都に大災害をもたらした。





平家が壇ノ浦(だんのうら)で滅亡して3か月後ということもあって、

この地震は平家の祟(たた)りである

という噂が飛びかったということじゃ。





ほいじゃあ、またの。
コメント
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