通でがんす

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(旧ブログタイトル:通じゃのう)

左利きの人 増加中

2013年09月03日 | 日記


(中国新聞夕刊 2013年8月26日)



「へぇ、左利きの人が増えとるんじゃね」

「関西福祉科学大学の八田武志(はった たけし)教授によると、ここ20年で、女性の左利きが増えたそうじゃ」

「むかしは、左利きに偏見があって、右利きに矯正されることが多かった、って書いてあるけど、どんな偏見があったんじゃろ?」

「日本でいうと、和食は箸を右手で持つよの」

「えーっと…、箸を右手で持ちあげて、左手を箸の下に添えて受ける…。あぁ、そうか。右手で持つよね」

「ほいじゃけぇ、右手で箸が使えるように、右利きに矯正する。あと、イスラーム教では「左手は不浄とされる」んじゃの」

「用を足すときに、左手を使うんじゃったよね」

「最近では、そういう偏見もなくなってきて、無理に矯正することが減ったけぇ、左利きの人が増えてきとるそうじゃ」

「左利きじゃったら、パソコンのマウスを使うのが困るよ」

「コントロールパネルでマウスの設定をすりゃ、左利きでも使えるようにはなる。ほいじゃが、マウスの形状自体は基本、右利き用じゃもんの」

「フライ返しとかおたま、急須(きゅうす)なんか、左利きの商品が少ないよね」

「あとは、駅の自動改札は右利き用に作られとるよの」

「編み物の本も、右利き用で書かれとるね」

「…?」

「編み物は、右利きの人は右から左へ編んでいくんじゃけど、左利きの人は左から右へ編んでいくんよ」

「なるほど…。「需要が少なく採算が取れない」(日本ヴォーグ社広報担当)という理由で、左利き用の手芸本を出版したことがないんそうじゃ」

「この記事にも書いてあるけど、「イラストの横に鏡を立てると反転するので左利きの人でも理解でき」るんじゃね」



「実はわし、左利きじゃったんかもしれん」

「そうじゃったっけ?」

「携帯で文字を打つのは左手の親指で、トランプをくるときは、右手で束を持って左手でくるし、トランプを配るのも左手じゃ」

「トランプをくる?」

「トランプを「切る」ことを、トランプを「繰る(くる)」いうて言わんかいの?」

「トランプは「切る」じゃろ?」

「まぁ、ええ。あと、おにぎりをにぎるときは、左手が上にくるよのう」

「お義父さんかお義母さんが矯正しちゃったんかね?」

「聞いたことはあるんじゃが、矯正したことはないそうじゃ」

「うーん、うちにはよう分からんけど、お父さんは中途半端な左利きじゃなんじゃない?」

「中途半端な左利き?」

「たとえば、右利きの方が便利じゃ思うて、自分で右利きに矯正してしもうたとか」

「そういうもんかのう…」





「今日は、最近、左利きの人が増えていること、左利きで不便なことについて話をさせてもらいました」

「ほいじゃあ、またの」
コメント
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