味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

貞観八年、上、侍臣に謂ひて曰く、

2019-05-26 16:13:43 | ブログ
第3783号 01.05.27(月)

貞観八年、上(しょう)、侍臣に謂ひて曰く、朕、閑居静坐する毎に、則ち自ら内に省み、恆に、上(かみ)、天心に稱(かな)はず、下(しも)、百姓の怨む所と為らんことを恐れ、但だ人の匤諫せんことを思ひ、耳目をして外通し、下の冤滞無からしめんことを欲す。又、比(このごろ)、人の来りて事を奏する者を見るに、多く怖慴(ふしょう)する有りて、言語、次第を失ふを致す。『貞観政要』152

 貞観八年に、太宗が左右の侍臣たちに語って言われた、「我は、用事がなくひまで静かに座っているたびごとに、心の内に反省し、いつも、上にしては天の意志にかなわず、下は人民に恨まれることになるのを恐れ、ただ人が正し諌めてくれるようにと思い、「人の意見を聞くことによって外界の事情に通達し、下の人民たちに無実の罪を晴らすことができずして苦しむ者が無いようにと願っている。また、このごろ、人が来て事務について奏上者を見るに、多くはひどく恐れるためにどぎまぎして言葉を言い違うようになっている。

 【コメント】人の上に君臨する太宗が自らを律して、人々のために尽くそうてする姿が髣髴としてきます。二度とない人生を、より平和的に且つ有意義にするためには、人々との協調関係が良好であるべく進めたいものです。

 先般、戦争発言をした政治家が問題視されていますが、軽々に世を攪乱するような発言は慎むべきなのです。当該本人は体調不良を理由に二か月間病院に入院するとのことですが、国民を敵に回すようなことは慎み、謝罪をした方がいいと思います。

 かく申す私は子供たちに空手道を教えていますが、行動と発言には注意しているつもりです。
 
 国内では若い人々が非違行為に手を染めている実態が報道されていますが、これらは慎しんだ方がいいのではないでしょうか。

 現在、アルリカトランプ大統領が国賓として来日していますが、東京では厳戒態勢の警備をしていますが、トランプ大統領来日反対を叫んでいた青年が連行される騒ぎになりました。

 人それぞれ感情の差はあるでしょうが、突飛な行動はすべきではないでしょう。

-----------------
『善の研究』第233回

 道徳的要求より神の存在を証明せんとするのは、尚更に薄弱である。全知全能の神なる者があって我々の道徳を維持するとすれば、我々の道徳に偉大なる力を与えるに相違ないが、我々の実効上かく考えた方が有益であるからといって、かかる者がなければならぬという証明にはならぬ。此の如き考は単に方便と見ることもできる。これらの説はすべて神を間接に外より証明せんとするので、神その者を自己の直接経験において直にこれを証明したのではない。

------------
安岡正篤著『儒教と老荘』第4回

 由来儒生という言葉が門外の人に一種の軽侮を感ぜしめたものであるが、そは畢竟生命の躍進を尊ぶ実人生の活舞台において、彼らは概してあまりに人形であり機械であるからであった。道徳の危機はここに存する。まことの道徳は人性の必然的要求でなければならない。直接生命の油に点ぜられ炳乎たる光こそ道徳の特色でなければならない。しかるに道徳の光は不断の内省を失う時、たちまちその生命の油は枯渇して後は汚い「もえかす」となってしまう。そしていわゆる腐儒はかかる「もえかす」を挑(かか)げてこの光を仰げというのである。
 すなわち、彼らによって正当なる自己の主張も傲慢と排斥された。しばらく世間の迷妄から脱して自己の内観に耽ることも独善の徒と罵られた。あるいは、正しき恋愛と不正なる合法的結婚との価値も顛倒された。そして人間に最も肝要な、真に人道の根本問題ともいうべき自由と服従との意味もわからなくなってしまった。

---------------

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。