味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

朕、今、志、君臣上下、各々至公を盡し、

2019-05-24 09:25:01 | ブログ
第3781号 01.05.25(土)

朕、今、志、君臣上下、各々至公を盡し、共に相切磋し、以て理道を成すに在り。公等各々宜しく務めて忠讜(ちゅうとう)を盡くし、朕が悪を匤救すべし。終に直言して意に忤(さから)ふを以て、輒(すなわ)ち相責怒(あいせきど)せざらん、と。『貞観政要』150

 今の我の志は、君と臣と上位と下位の者とがめいめいに、この上なく公平な道を尽くして互いに戒めあって努力向上して治道を成しとげようとすることにある。公等はめいめいが誠意ある直言を尽くすことに努力して、我の悪いところを正し救うべきである。どこまでも、直言して我の意に逆らったからといって、たやすく怒って責めとがめるというようなことはないであろう」と。

 【コメント】処世を全うしようと思うならば、お互い公平な道であるべく戒めながら努力し、共に共通理解すべきだと思います。

 今日は台湾へ渡り、日本の高齢者へ詐欺的な電話をしていた青年たちが逮捕され、日本へ移送されました。これらは九州出身者が多く占めているとのことですが、鹿児島出身の私としては残念な思いです。この青年たちは自分たちが選択したことが恥じだと思っていないのでしょうか。

 楽をして金を稼ぐ、そして人の物を盗むのは最低の行為だとわからないのでしょうか。性質の悪いことをしたら、天が必ず認識しているのです。そして天の成敗を受けることになるのです。嘘だと思う人は、性質悪く振る舞ってください。

 親父が営んでいた事業が失敗し、その借金払いに命がで取り組んできた私は、小説もどきの現実を数多く見てきました。同級生にもそういう類の輩が数多くいました。既に死んでいますが。

 とにかくまじめに生きる、働くことが大事なのです。

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 『善の研究』第231回

 これらの人のいう所に由れば、我々人間には道徳的要求なる者がある、即ち良心なる者がある、然るにもしこの宇宙に勧善懲悪の大主催者が無かったならば、我々の道徳は無意識のものとなる、道徳の維持者として是非、神の存在を認めねばならぬというのである、カントの如きはこの種の論者である。しかしこれらの議論は果して真の神の存在を証明し得るであろうか。世界に原因がなければならぬから、神の存在を認めねばならぬというが、もし因果律を根拠としてかくの如くいうならば何故に更に一歩を進んで神の原因を尋ねることはできないか。

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安岡正篤著『儒教と老荘』--2回

 これが人間の性なのであろうか。「道行われざるや久し」と古人は嘆き、その打開のために生命を賭して人々に説いた警世の書、何百年何千年という様々な風雪に耐えて、その時代その時代の人々を迷妄から救った儒教や老荘を中心とした中国の古典、今、この昏迷の時代、改めて先生からこれら古典の学び方・活かし方をお聞きして、明日の糧とし、一穂の灯として世を救うことが出来ればと念じて、ここに御遺族の諒解を得て本書を刊行することにしたのである。しかし先生の世を思い、人を思う一言一句は不滅である。必ずや読者の心の中に生き続けて行くであろう。

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