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上賀茂社家 梅辻家住宅の拝観案内(2012 京の夏の旅2)


写真は、梅辻家住宅の門前

上賀茂神社の南東に流れる明神川沿いには、国が重要伝統的建造物群保存地区に指定している社家町があります。
今回はその中にある、通常は非公開の梅辻家住宅が公開されます。

概要
期間:7/7~9/30。
時間:10:00~16:00
拝観料:600円

案内
社家の中でも”賀茂七家”の1つに数えられ、七家の中では唯一現存するものです。
書院は250年前に御所の学問所を移築した黒書院造です。
玄関は高貴な客人用の式台と内玄関があり、内玄関の入り口は鳥居形になっているのが社家の特徴だそうです。

豆知識
・明治維新と社家の衰退
江戸時代、上賀茂神社は皇室と密接な関係を保っていました。
社家の多くは神官であるとともに下級公家の役割も担っていました。
しかし明治維新で新政府は神仏分離とともに、神社と朝廷を切り離し、社家の世襲制度も廃止しました。

また維新前は莫大であった社領も上知令で大幅に削減され、さらには葵祭などの祭礼の際の皇室や幕府からの資金援助もなくなりました。
これにより社家も経済的な大打撃を受け、衰退の道を余儀なくされたのです。
いわば、明治政府による”事業仕訳”だったのかもしれません。

アクセス
上賀茂神社の最寄りのバス停は上賀茂神社前ですが、京都駅からの場合は市バス9系統で上賀茂御園橋で下車して歩いた方が断然早いです。
上賀茂神社の門前の道を右手前方へと進みます。
すると右手に明神川が流れる社家町に出ます。
これを進んでいくと、やがて明神川が右手に逸れますが、さらに少し直進した左手に梅辻家住宅があります。

近くのおすすめ
上賀茂神社の本殿ももちろんですが、3月から12月まで公開している社家の西村家が上賀茂神社と梅辻家の途中にあり、おすすめです。

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はじめに(京町屋参観1)


写真は、杉本家住宅前

京町屋にも参観が可能なところがあります。
「杉本家住宅」や「長江家住宅」で、共に現存する典型的な京町屋です。

まずは「鰻の寝床」です。
これは間口が狭く奥に深い構造ですが、これはかつては間口の大きさで税金が決まったので税金対策であるとも云われています。

また余談ですが、これらがある周辺の道にも特徴があります。
それは、通りの交差点では道幅が狭く、途中程道幅が広いことです。

京都の中心部の町内は、通りに面した向かい同士が同じ町内です。
この町内に課される税金が、豊臣政権時代は町内への入口(交差点)の道幅で決まったためです。
祇園祭の際などに確認して見て下さい。
今では、自動車の右左折を苦しめます(笑)。

その他には、
・屋根の棟を通りに平行にした“平入形式”が多い(反対が妻入り)
・外側に柱を見せる“真壁造(しんかべづくり)”
・中には“通り庭”
・台所の上は吹き抜けの“火袋”
・1階の窓は京格子(紅殻格子):中から外は見えやすいが、外から中は見えにくい構造。
・2階の窓は、漆喰を繰り抜いた小窓の虫籠窓(むしこまど)
・犬矢来(いぬやらい):表の外壁の下にある垣根で、雨の跳ね返りや犬のマーキングから壁の腐食を守るためにある
・坪庭
です。




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