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弓煎閣

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写真は、外観。
 
弓煎閣(きゅうせんかく)は昭和初期に町会所として建てられた町家です。
通常は閉まっていますが、祇園祭先祭の7/15、7/16、7/17は武具飾りの展示のため開けられます。

アクセス
京阪の清水五条駅で下車し、5番出口から地上に出ます。
出て左手に進みます。
約300mで松原通と交差するので、ここを右折します。
さらに約300m進んだ右手に「Panasonic」の大きな看板がある左手の砂利道を進みます。
砂利道の突き当り右手に弓煎閣があります。
祇園祭での公開時なら、ちゃんと案内が出ています。

この地は弓矢町といい平安時代から弓箭の作成を生業にしていた人々が住んでおり、祇園社の庇護のもと一定の警察権を持っていました。
その関係で祇園祭での神輿渡御の際には神輿が進む道を清める役割を担っており、昭和49年まで甲冑姿で行列に参加していました。
現在は行列へ参加する代わりに、虫干しを兼ねて武具飾りを行っています。

入場は無料ですが、寄付金のボックスは置いてあります。
当日は納戸もすべて開放され、左手の玄関から入ります。
玄関間の奥に6畳間があり、まずそちらに3領の鎧兜が飾られています。
部屋の奥には中庭も見えています。

玄関間の右手に2階への階段があります。
2階は15畳間で、武具甲冑の他に古文書,古写真などの昔の記録が多数展示されていました。


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2024 6/8の拝観報告3(祇園花街芸術資料館)

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写真は、歌舞練場の舞台上。

熟成豚かわむらを出て、地下鉄東西線で山科駅から三条京阪駅。
京阪電車に乗り替えて三条駅から祇園四条駅へ。
徒歩で12:15頃にやって来たのが、祇園花街芸術資料館です。
いわば祇園甲部歌舞練場ですね。
今年の5/15から春の都をどりと秋の温習会の期間以外の歌舞練場を使わない時は、祇園花街芸術資料館として開館されることになりました。
1,600円です。

最近改修もされましたし、建物もお庭もいいのでいい取り組みだと思います。
都をどりに3回ほど来ており、内部の様子はある程度知っていたのでサクッと見れました。

ただ先に見たことがあるのでサクッと見れましたが、初めての方は見応えがあると思います。
それに何より都をどりの時と違うのは、「舞台に上がれる」ことですね。
ここからの景色は初めて観ました。

12:45頃まで拝見して、次へと向かいました。

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2024 5/12の拝観報告4 最終(建仁寺 大統院 京都産業大学 春茶会)

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写真は、本席のあった書院。
                   
京都御苑の中立売駐車場を出て、烏丸通→松原通→大和大路通を進み、祇園のコインパーキングに駐車します。

13:10頃にやって来たのが、建仁寺大統院です。
この日はこちらで京都産業大学の春茶会がありました。
大統院には2011年と2012年の特別公開で来ています。
その際は方丈での展示と方丈前庭の拝観。
今回のお茶会の要綱を見ると、薄茶2席とあります。
1席は方丈の1室とすると、もう1席は・・・。
どこかあるなと思い、13:30からの3席目に予約しました。

方丈に入った縁で受付。
2席なのに1,000円。
申し訳ないw
方丈に向かって左手の礼の間が待合。
やはり室中などは水屋ですね。
礼の間の奥の部屋がOB/OGの待合でした。
待っているとアマ会のKiさんが来られました。

時間になると呼ばれ、1席目は方丈裏の書院へ。
やはりそうですよねw
こちらは初めて入りました。
6畳間が2つですが、3席目は5人でした。
OBの方がお正客をして下さいました。

そして2席目は方丈を時計回りに回って、礼の間の対角にある衣鉢の間。
こちらは干菓子と壺に入った金平糖が出てきました。

最終的に方丈を1周して受付に戻ってきました。
1席5名だったこともあり、2席で1時間。
14:30頃に終了し、この日は帰宅しました。
そうなんですよ、この日は五月場所の初日でしたw

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2024 5/9の拝観報告4 最終(建仁寺 両足院 Spring Tea Meditation)

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写真は、臨池亭の内部。

いもぼう 平野家本店を出て、再びシェアサイクルを借ります。
12:30頃にやって来たのが、建仁寺 両足院
この日は京都グラフィーの開催と共に、事前予約制でSpring Tea Meditationがお茶室の臨池亭でありました。

13:00までは書院で京都グラフィーの写真を拝見。
ワインのブドウ園での風景を写真に撮っていました。
13:00から庭園の臨池亭へ。
1席6名で、参加費は2,000円でした。

海外の方やリピートの方もおられ、自由な感じ。
お菓子は建仁寺のチョコレート。
お薄は6人分、すべてお点前して下さいました。
お茶碗も非常に薄く、お点前さんの手が透けて見えるほど華奢なものや、ガラスのお茶碗など変わった趣向。
お棗が鉛製なので拝見に回ってきて持ったらメッチャ重いしw
一見そう見えない外観なのも卑怯ですwww

天気も気候も良くて非常に気持ちよく、あっという間の1時間でした。

そして14:00に建仁寺の両足院を出ますが、ここから学会に京都駅へ戻る必要がありました。
いろんな交通機関を考えた結果、1番京都駅に早く戻る手段は・・・
自転車でしたw

なのでシェアサイクルを借りたままで待機にして、信号は出来る限り青優先で京都駅に向かった結果、無事14:21発の新幹線に乗れましたw

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祇園料理 鳥居本

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写真は、主屋の広間。

祇園料理 鳥居本は江戸中期に祇園下河原に創業した祇園料理のお店で、四代目に織田有楽斎邸宅跡の現地に移転しています。
女優 田畑智子さんの実家であることでも知られています。

アクセス
京阪電車の祇園四条駅で下車し、南座の出口である6番出口から地上に出ます。
地上に出て左右の四条通を右へ進みます。
約230m進んだ花見小路通の角を右折。
花見小路通を約150m進み、ぎおん徳屋のある角を左折します。
さらに約120m進んだ右手の路地に「祇園 鳥居本」の暖簾があり、この奥です。

暖簾の掛かった表門を入ると、石畳の路地があります。
路地の奥正面には庭園への柴折れ戸があり、右手に玄関があります。
この玄関の前に大きな桜があり、春はきれいです。
玄関を入ると右手は調理場で、左手に6畳の次の間、その奥に8畳の広間があります。
8畳間は2面が庭園に面しており、琵琶棚、床の間や違い棚があります。
また6畳の次の間は芸舞妓さんの舞台としても使える仕様になっています。

この広間の背後の廊下を奥に進むと、少し高くなった広間があります。

庭園は川がうねるように流れ、石橋がいくつか掛かっています。
きれいな庭園ですが、こちらはここに猫を5匹ほど放し飼いにされているので、食事中時折ひょこっと出てくるのが面白いです。

またお庭は玄関の柴折れ戸からぐるっと歩けるのですが、主屋のある右手の逆側の左手には離れのお部屋が3つほどあります。

食事は主屋の方を主に使われているようで、お昼は8,000円ぐらいからで夜は
20,000円からぐらいです。


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2024 4/7の拝観報告6 最終(建仁寺 西来院)

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写真は、方丈。

泉涌寺の法音院を出て、シェアサイクルで帰ろうと思い北に走り始めました。
そしたら、時間があるので今のうちに建仁寺の西来院に行っておこうと。
最近本堂とお庭を大規模改修して公開されており、さらにブルーボトルコーヒーが出店していることでも話題になっています。

14:45頃に到着。
日曜日の午後なので結構人は多めでしたが、公開直後に行かれた方の話からすると全然少ない方なのでしょう。

本堂の天井は龍図、お庭も相当スッキリしました。

15:00頃にこちらを出て、この日は帰宅しました。

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東観荘

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写真は、大広間。

東観荘は円山公園の奥 長楽寺の隣にある料亭で、円山の六坊のひとつ「也阿弥」の歴史を継承するお店です。

アクセス
四条通を東に進むと、八坂神社の西楼門に突き当たります。
この前で東大路通へ右折します。
約100m進んだ最初の交差点を左折します。
緩やかな坂を登り八坂神社の南楼門を過ぎて220m程進むと、円山公園からの道と交差します。
これをさらに直進します。
やがて突き当りに長楽寺が見えてきますが、この前で道なりに左折してすぐ右手に東観荘の表門があります。

建物は「コ」の字型になっており、地図上もそのままの方向です。
コの開いている西側が表門です。
そのまま石畳のアプローチを進みますが、左右に松や十三重塔などが配されています。
突き当り東側に唐破風門の玄関があります。
玄関を入ると格天井、蟇股、木鼻がある和風の玄関です。
玄関奥はロビーで、右手には大きな掘りごたつのようなテーブルがあり、その中央には小さな石庭があります。
ロビーの左手は2階への階段ですが、手すりは洋館風です。

コの字の下、南棟に進みます。
廊下の右手にまず7.5畳の個室があり、中央の1.5畳が掘りごたつです。
床の間があり、外は玄関へのアプローチの庭が見えています。
さらに廊下を進むと、側面が竹垣になります。
廊下の右手には中央の7.5畳があります。
この部屋にはバーカウンターのようなスペースがあります。
さらに最奥の間には、床の間の横が階段のようになっており、そこには各種日本酒の瓶が展示されていました。
またこの3間は庭側の縁でつながっています。

玄関に戻り、コの字の上側、北の棟に進みます。
ロビー側は洋館風、北棟の廊下は駆け込み天井。
廊下を進んだ右手には、手前に16.5畳、14畳、14畳の3間が並んでおり、大広間になっています。
部屋の側面正面にも床の間や付書院があり、非常に多いです。


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十二段家 本店

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写真は、2階の主座敷。

十二段家 本店は祇園 花見小路にある「しゃぶしゃぶ発祥」と言われるお店で、民藝の内装も見所です。

アクセス
京阪の祇園四条駅で下車します。
南座下の6番出口から地上に出て、右へ進みます。
約280m進んだ花見小路の交差点を右折。
約80m先の左手2つ目の角を左折。
ちなみにこの角に十二段家 花見小路店があります。
約40m先の右手の角にあるのが十二段家 本店です。

大阪で十二段家書房2代目店主をしていた西垣光温は、棟方志功や河井寛次郎と親交がありました。
しかし戦災で店は焼け、戦後実家の京都へ。
その際に実家がやっていたお茶漬け屋を再開しますが、
吉田璋也が訪れた際に、玄関に置いてあった煙突の付いた鍋を見て「牛肉の水炊きをやったらどうだ」と助言し、現在のしゃぶしゃぶになったそうです。

玄関を入ると右手に玄関間があり、その奥の階段から2階へ上がります。
2階に上がると3階への階段が左手にあり、踊り場になっています。
この階段も黒く太い材が使用されており、民藝建築を感じます。
この右手が4畳間で、右手に6畳の部屋、左手に10畳の主座敷があります。
6畳間には床の間、主座敷には床の間と違い棚があり、天袋の上は網代天井で自然木の鴨居です。
また6畳間にも主座敷にも河井寬次郎、濱田庄司、上田恒次などの陶器類がズラッと並んでいます。

2階の踊り場に戻り正面の廊下を進むと、左手に和洋室があります。
こちらは天井の太い梁もむき出しになっています。
椅子仕様を意識してでしょう、床の間も通常より高くなっています。
そこに棟方志功の版画が展示されています。

2階の踊り場の左手に進むと、4畳半の部屋が2つ並んでいます。
奥の廊下で4畳半2つ、和洋室、主座敷の奥が並ぶので、2階の間取りとしては左から4畳半間×2、3階への階段+和洋室、4畳間+主座敷が並んでいる構造です。

お食事はランチにしゃぶしゃぶセットとすきやきセットがあり、税込みで1万円がリーズナブルです。
コースだと15,000円からになります。

しゃぶしゃぶセットを戴きました。
一品の後、しゃぶしゃぶは炭火の入った銅製の火鍋子(ほうこうず)にお野菜とお肉をくぐらせ、自家製のゴマだれで戴きます。
このゴマだれはいわゆる甘い感じのではなく、ごまの風味に徹している感じ。
お肉の味を邪魔しないようにだと思いました。
お肉も柔らかくいいお肉が6枚出てきました。
御飯とお漬物の後、しゃぶしゃぶの出汁でスープも作って下さいます。
最後に水菓子も付いていました。

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2024 2/23の拝観報告2 最終(一力亭 にいさん茶会 宴会)

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写真は、今回の待合(祇園祭 前祭献茶会の本席)。

宴会は12:00頃に始まりますが、乾杯の前に舞妓さん、芸妓さんがお酌に。
一気に場が華やぎますね。

お食事をしていると、舞妓さんや芸妓さんがお話に来てくださいますw
ベタな質問ばかりしちゃいましたよ。
この世界に入ったきかっけとかw

そしていよいよ、芸妓さんの舞や、

       
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写真は、舞妓さんの祇園小唄。

祇園小唄ですよね~~~。
鉄板です。

お茶席1席とお食事に加えてお花代も込なので、会費55,000円はしますよねwww

最後は中路さんの挨拶でしたが、楽しそうに酔っておられましたねw
何よりですw
また来年の2/23も某所でのスペシャル会。

来年の分も申し込んで、13:45頃にこちらを出ました。
妻と14時に高島屋で合流予定でしたので。

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2024 2/23の拝観報告1(一力亭 にいさん茶会 お茶席)

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写真は、4畳半の小間。

3連休の初日。
この日は随分前から予約していた件でした。
毎月23日に一力亭裏の祇園商店街振興組合の事務所で「にいさん茶会」という月釜を中路さんがしておられ、以前訪問記も書きました

2/23の天皇誕生日はスペシャル会。
今年は表に出て来ようということで、一力亭で開催するとアマ会の桜さんから教えて頂き、早速予約していましたw
お茶席は4席あり、10:30~、11:15~、14:00~、14:45~。
その間の12:00~14:00は皆さんで宴会です。
会費は1人55,000円でした。

僕、桜さん、あんとんさんやIさんは1席目でしたので、10:00過ぎには到着。
中に入ります。
今回の待合は祇園祭献茶会の際の本席のお部屋。
そして逆に宴会場が祇園祭献茶会の待合のお部屋でした。

理由は行けば分かるのですが、この待合の部屋の隣に4畳半の小間があるからなんですね。
壁がベンガラなのが雰囲気あります。
1席目は9人。
皆さん早めに来られたので、10:20頃には始まりました。
席主の中路さんが面白い方なので、皆さんリラックス。
9人なので皆さんにお点前して下さいました。
お席は11:00頃に終了し、1時間の待ち。

最初は「1時間待つのか~~」なんて言っていましたが、皆さんとお話しているとアッという間でしたw

12:00には2席目も終わり、皆さんで宴会です。

       
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写真は、菱岩のお食事。

大広間に40名ほど集まりました。
お食事は菱岩のお弁当。
そりゃね、美味しいですよ。
そして30分ほどして、宴もたけなわになります。
続きは明日に。

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SIGHTS KYOTO

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写真は、2階の廊下。

SIGHTS KYOTO(サイツ キョウト)は宮川町にある築約100年の町屋で、今は1階はバー、2階はコワーキングスペースとして活用しておられます。

アクセス
京阪の祇園四条駅で下車して、地下道をずっと歩き1番から地上に出ます。
地上に出てすぐ前の団栗通を右へ進み、右手の公園の角をすぐに右折します。
約60m進んだ右手、水廉の隣にSIGHTS KYOTOがあります。

今回は2023/3/5の町屋の日に開催された1日体験で内部を見学しました。

玄関を入ると、右手に2階への階段と玄関間があります。
正面は土間のようになっており、一面仕切りのないスペースにカウンターバーがあります。
このカウンターの奥には立石から水が流れ落ちる坪庭があり、さらにその奥に3畳間が個室にようになっています。

2階へ上がります。
階段を上ると横に廊下がまっすぐに走ります。
左手は宮川町沿いの3畳間が2つ繋がっています。
床の間、違い棚があり、今はソファーがあってくつろぐ感じの部屋です。

廊下の右手に進むと3畳間が左右に2つずつの計4つ部屋が並んでいます。
床の間の跡や丸窓なども残っています。
今はテーブルと椅子があるワーキングスペースです。
廊下をさらに奥に進むと、右手は下の坪庭からの吹き抜けになっており、
左手は4.5畳ほどの広めの部屋が廊下に迫り出しているので、ここだけ廊下が細くなっています。
昔はここはダンスホールだったそうなので、実質遊郭な感じであったそうです。
今はフローリングでコピー機やロッカーがある共有事務スペースです。

さらに廊下を奥に進むと川端通沿いの6畳間になります。
ここにも床の間や違い棚があります。

この部屋に向かって右手に急な3階への階段があります。
3階は8畳間で昔は下人部屋だったそうです。
床の間の袖壁が自然木で吹き抜けになっているのが特徴的です。


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晴鴨楼

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写真は、1階の十號室。

晴鴨楼(せいこうろう)は川端五条にある江戸時代からの旅館です。
数寄屋建築が目を引きます。

アクセス
京阪電車の清水五条駅で下車します。
2番出口から地上に出て、そのまま五条通を直進します。
約25m先の最初の交差点(問屋町通)を右折します。
そこから約100m先(途中に半兵衛麸 本店を通過します)の右手に晴鴨楼があります。

宿泊施設ですが、宿泊者数に余裕がある場合は夕食を戴くことができます。
夕食は懐石のコースで15,000円から、2名以上です。

表門から入ります。
玄関を入ると左手にチェックインカウンター、正面に花頭窓のある待合、
左手と待合の右手に真っすぐ廊下があります。
待合は2間連続の洋間で、天井の外周は竹で折上げ中央は木の格天井になっていました。
正面の廊下を進みます。
途中右手に2階への階段があり、廊下が右クランクします。
廊下はクランクしたところで、屋内ですが石畳になります。
廊下は途中で5段下がり、右手に廊下が分かれまた5段上がります。
この下がった廊下の右手の奥に新館があるそうです。

階段を上がると廊下は左に折れ、この奥に旧茶室のお部屋があります。
中は4畳半+縁。
違い棚と床の間があり、床柱は桜の面皮付き。
床の間の中の上方の角には、亀甲竹が少し見えています。
鴨居は黒く太めの竹。
中は竿縁天井ですが、縁の方は化粧屋根です。
外には飛び石、灯篭に手水鉢が配されたお庭があり、腰掛待合も正面に見えました。

玄関に戻り、今度は左手の廊下を進みます。
廊下が小さな坪庭に突き当り、左手には太鼓橋に続いて石段があり、その上は手洗いになっていました。
廊下の突き当り右手が十號室です。
次の間を経て本間があります。
次の間の欄間は瓢箪、本間の欄間は竹の意匠。
違い棚、床の間があり、床柱は杉ですが、左は四角で右は丸太です。
鴨居は一周杉の丸太。
また天井の竿が波打つように一定間隔で削られており、きれいで手が込んでいます。
さらに変わっているのが縁が1畳分左で切れており、仕切られています。
仕切られた左手の方スペースには付書院(千鳥の引手)、格天井の1畳を経て、庭に迫り出すように1畳の空間があります。
書斎と呼んでいるそうで、造りつけの木のテーブルに花頭窓のような窓。
その窓には歪みのある古いガラスが入っていました。
このような仕様はこちらでしか見たことがないです。

次の間の反対には浴室がありますが、この左手にステンドグラスがあります。
これは最初の廊下の突き当りの坪庭の上の反対側になります。
浴室には高野槙の浴室があります。

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2023 12/20の拝観報告2(南座 顔見世興行 十三代目市川團十郎襲名披露)

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写真は、襲名披露の緞帳。

本来の拝観報告は11月ですが、昨夜のこちらは先に出しておきます。

15:00過ぎの開場時にやって来たのが南座。
もちろん十三代目市川團十郎襲名披露です。
近年は毎年顔見世興行に来ており、チケットは松竹歌舞伎会で一般発売の前日に購入しています。
例年は10時の開始と同時にスムーズに買えるのですが、今回は「混みあっており、しばらくお待ちください」が数分ありました。
何とか端っこですが、9列目が買えました。

さて今回は15:45~17:25に仮名手本忠臣蔵 衹園一力茶屋の場でした。
もうよく上演される演目ですね。
実質的な登場人物は3人で大星由良之助(片岡仁左衛門)、遊女おかる(片岡孝太郎)と足軽の寺岡平右衛門(中村芝翫)。
一力亭で敵を討つ素振りもなく遊び倒す大星由良之助。
足軽だから討ち入りのメンバーに入れてもらえない寺岡平右衛門。
そしてその妹のおかるは遊女をしている。
息子の主税(中村莟玉くん)の密書で討ち入りの計画があるのが分かりますが、それを鏡に映しておかるは読むし、縁の下に隠れた吉良の密偵の斧九太夫も読む。
それに気づいた由良之助が差して仲良くもないのにおかるを身請けするという。
それを聞いた寺岡平右衛門は由良之助がおかるを身請けした後、口封じをしようとしていると推察し、それならこの手で妹を殺してメンバーに入れてもらおうとおかるに襲い掛かる。
それを見た由良之助が寺岡平右衛門の心底を察してメンバー入りを許可し、縁の下の斧九太夫を成敗する。
この兄の平右衛門がおかるに襲い掛かる下りや、精進するなら口にすべきではない蛸を試しに食べさせる斧九太夫の下りは、初見では分かりにくいかもですね。
しかしやっぱりね、仁左衛門さんはカッコいい。
結局七月歌舞伎も顔見世も、仁左衛門さんが出ている公演を買いますもんね。

                
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写真は、幕間の緞帳。

17:25~17:45までの幕間で、玄関に行き注文していたお弁当を戴きます。
そして17:45~18:00が口上。
襲名披露はこれがあるから夜の部ですよね。
十三代目市川團十郎白猿と八代目市川新之助(勸玄くん)です。
左右に片岡仁左衛門さんと中村梅玉さんが控えます。
共にお父さんの十二代目團十郎さんとは旧知の仲。
もう父親代わりみたいなもんですよね。
梅玉さんのお話にも出ましたが、この南座での十二代目團十郎さんの最後の公演を見ていることや、歌舞伎座で落ち着きなくお父さんの公演を見ていた6年前の勸玄くんを知っているので、こちらも感慨深いものがありました。
そして最後の〆は、にらみで。
これからの活躍を期待しています。

ここまでの2演目は12/24 21:00からのNHK Eテレ「古典芸能への招待」で放送されるので、是非ご覧ください。
         
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写真は、菱岩 月 4,320円。

18:00~18:30が2回目の幕間。
ここでお弁当タイム。
久しぶりの食事またぎの顔見世。
やっぱりお弁当は菱岩になります。
仕出し屋さんで外食の店舗がない、また日曜日は休みなので、平日に行く顔見世のお弁当は菱岩さんです。
間違いないです。

そして最後。
18:30~20:30、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜。
この演目はずっと観たかったんです。
助六寿司の由緒(揚巻の恋人は助六だから、いなりずし(揚げ)と巻きずし(巻き)のセットを助六寿司という)を先に知っていたので。
内容は要するに曽我五郎こと花川戸助六(市川團十郎)が源氏ゆかりの刀である友切丸を探すため、花街でケンカを吹っ掛けまくり相手に刀を抜かせて探しているというお話。
そこに助六の恋人揚巻(中村児太郎)がおり、その揚巻に横恋慕する髭の意休(市川男女蔵)が友切丸を持っているのですが、そこにたどり着きまでのなんやかんやがあります。

途中で出てくる髭の意休の手下のくわんぺら門兵衛(中村芝翫)はちょっと弱くて、朝顔仙平(中村歌昇)は激弱ww
飛脚の福山かつぎ(中村隼人)は凛としてカッコいい。
白酒売新兵衛(中村扇雀)は実は助六の兄の十郎で、ちょっと頼りないw
町人の通人里暁(中村鴈治郎)はお笑い担当。
助六の「股をくぐれ」と恫喝されたら、「これは男前。誰かに似ていると思ったら、今南座で公演中の團十郎さんにそっくり」とか、新兵衛に「股をくぐれ」と恫喝されたら、「なんや、よう随分前から知っているような、顔もちょっと似てるかも~~」とかw
そして最後に2人がからんだ笠をかぶった人物が母の曽我満江(市川門之助)で、そのような所業をメッチャ叱られ、暴れられないように紙衣を着せられる。
その後再びやって来たのが髭の意休。
今度は助六が全然かかってこないのに業を煮やした髭の意休を抜き、友切丸を確認する。
今は取り返せないので、「今度は覚えとけよ」で幕。

名前の付く登場人物が多いので、襲名披露のような華やかな舞台に向いているようですね。

今年もメッチャ楽しかったです。
いい年末になりました。

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2023 11/5のランチ報告2 最終(菊乃井)


写真は、菊の間。

さて八坂神社の特別公開を出て、円山公園に向かいます。
こちらで合流したのが母ですw
昭和24年生まれの母と、この日はランチに出かけました。
円山公園から徒歩で12:00前にやって来たのが、菊乃井です。
菊乃井は過去に2回来ていますが2階とも団体の広間だったので、今回は個人予約で来てみました。
お部屋は2階の菊の間。
菊乃井の玄関の真上のお部屋です。
2階なのでお庭がなかったのが残念ですが、天井は一面網代だし、
踏み込み床は樫の木?の1枚板だし。
さすがです。

          

写真は、お食事 ドリンクも注文して2人で34,534円。

お食事はやはりさすがの美味しさ。
特に3の中トロにからしと黄身を付けて頂くのは美味しかったですね。
母も喜んでくれました。
ウチの母ですが、子供の頃から非常に愛情深い方でした。
のんびりしていて、ほとんどイライラしません(誰かと大違いw)。
我々子供達が手を離れたら、保育園にバイトに行っていたぐらいです。

しかし逆にというか、昔から「論理的な思考が壊滅的」ですw
病院を受診した診断名を僕や姉に報告するのはいいとして、
その病気についてのうんぬんを、一所懸命我々に説明してきますw
「もうええて。こっちは医者やで。十分分かってるって。」って止めると、
「そうやけど、私にしたらあなた達はいつまでも子供なんや~~ん」ってカラカラ笑ってます。
長生きするでしょうねw

帰りにお会計しようとするので、「お誘いしたので大丈夫」ってことで御馳走しましたw
この日はこれで帰宅しました。

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2023 11/5の拝観報告1(八坂神社 非公開文化財特別公開)


写真は、常盤殿 庭園の蹲踞(祇園祭献茶式での写真)。

3連休最終日。
この日はおとなしめですw

10:00過ぎに自宅近くのPIPPAで自転車を借りて向かったのが、八坂神社です。
10:30から非公開文化財特別公開に行きました。

今回は本殿の後戸+常盤殿での社宝公開でした。
まずは本殿に向かって左手後方で受付をして1,000円を納めます。
そして本殿左手後方から本殿の後戸に入ります。
ここでまず後戸、閼伽棚(あかだな)や 円山応挙の番鶏図の説明。
そして次に全体を本殿後方の外陣に移動して、空いた後戸に次の組を入れる方式。
外陣では神仏習合時代の感神院の扁額、当時からある十一面観音像の説明です。
本殿はここまでで前方には行かないというか、もう七五三の参拝で表側は非常に混雑していましたね。

そしてまっすぐに常盤新殿に入り2階へ。
常盤新殿より常盤殿の背後から入る方式でした。
こちらでは書状や冠などの社宝が展示されていました。

11:15頃には終了して出てきました。

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