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2013 4/6の拝観報告7 最終(菊水)


写真は、菊水の庭園の枝垂れ桜

京都市国際交流会館の後、13:00から昼食を予約した菊水に向かいます。
寺村助右衛門旧邸です。
ちょっと奥まったところにある(對龍山荘の前)ので、通りがかりで入る人は少ないようです。

朝からの予定を鑑みて13:00に予約しましたが、我ながら御卓見でした(笑)。

ここは以前にも書いたように、池泉式の庭園に円山公園の枝垂れ桜と兄弟と云われる桜が咲くのです。
お食事や庭園の概要は、本編を参照してください。

まずは湯豆腐御膳を頂きます。
お部屋が2階の個室(前回と同じお部屋)だったので、お部屋の窓からも庭園の桜が見えます。
結構残っていました(笑)。

それもそのハズ、ここは10日程前に咲き具合を電話で確認させて頂きました。
すると「ここは岡崎周辺のソメイヨシノより少し遅れるので、来週がいいでしょう」とおっしゃられました。
この時期そういう電話が多いそうです(笑)。
訪問した日も、どのお部屋もほぼ埋まっていたようでした。

実際4/6の訪問時には7分ぐらいだったので、インクラインの桜よりは遥かに残っていました。
池泉回遊式庭園の桜もいいものです。

しかし昨夜からの雨の影響はあり、「文句なく満開!」という感じではなかったので・・・来年もリベンジでしょうか(笑)。

そして14:00頃まで滞在しました。
しかしこの後は雨足は強まるだろうし、明日も丸1日拝観の予定でしたので、その後は帰宅いたしました。

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2013 3/16の拝観報告8 最終(流響院)


写真は、梅の咲く前庭

市バスで祇園から東天王町で下車し、向かったのが流響院。

流響院は春と秋にハガキ予約の上、抽選で参観できますが、いかんせん倍率が高過ぎです。
ということで、僕が所属する某会主催の見学会に参加しました。
これは会員優先の先着順でしたが、非会員の方々も皆さん参加できたようでした。

当日は、30名ちょっとの参加者がおられ、うちからはserimamaさま、スーメテさま、シルウェステルさま、WAN師匠そしてWAN師匠の連れであったhytさま(第7期でアマデウス会員登録済み)と、前回のお礼がてらこれを紹介した”しん”さま、そして僕が参加しました。

14:00から参加者を2手に分けて、庭園と主屋の内部をそれぞれ見学します。
そして最後に6人づつぐらいでお茶室の涼流亭を参観しました。

以前に真如苑の主催する春の参観に当選して参加しましたが、あまり好き勝手にウロウロ出来ませんでした。
今回は最後のお茶室参観の段になると終わった人はフリーになるので、結界の内は好きに庭園を散策できたのがよかったです。

また主屋の内部も本編にしましたので、今後折を見て掲載します。

こういう会は見つけるのが大変ですが、それだけに参加した時の満足度は高いですね。

16:30頃に終了し、再度東天王町からバスで帰宅しました。

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南禅寺ぎんもんど(小林吟右門別荘跡)(南禅寺別荘群散策25)


写真は、庭園

“ぎんもんど南禅寺”は京料理屋さんで、近江の豪商“小林吟右門”の別荘跡です。

場所は、無鄰菴の仁王門通に沿った西隣です。
ここの裏が朝粥で有名な”瓢亭”です。

食事は1人でも大丈夫で、お庭が見えるガラス張りの席でした。
お昼の食事は、松花堂3465円、お斎膳(おときぜん)4620円、京料理が6930円と9817円、そして9月~5月は嵯峨の森嘉豆腐を使用した京名物湯豆腐3465円もあります。

松花堂を頂きましたが、コンパクトな割に中々の食べ応えでした。

食後はもちろん庭園散策。
玄関の左脇から入れます。
大きさは無鄰菴の1/5ぐらいです。

ここも池泉回遊式庭園です。
数寄屋造りの建物に沿って、右奥から手前にL字型に拡がります。
右手奥から手間に川が流れてきて、手前は池になります。
手前の池の周囲は紅葉がきれいです。
ちょうどL字の角あたりに石橋が架かっています。
川の手前は砂利と植え込みで、川の対岸には散策路がありますが、細くて通りにくめです。
しかしこちら側の苔はきれいで、小滝も池に流れ込んでいました。

庭園の奥には松などの針葉樹が多く、手前にはもみじが多かった印象です。

そこそこのスケールの庭園です。
紅葉時はさらにきれいでしょう。

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八千代1(旧上田秋成邸) 通常ランチ(南禅寺別荘群散策24)


写真は、庭園

南禅寺交差点から南禅寺への参道に入ってすぐ右手にある旅館と料庭(お庭があるので)です。
ここは旧上田秋成邸です。
店内は手前に椅子席、奥にお座敷があり、1番奥に庭園があります。
庭園に床席が3席あります。
床席の横から庭園に降りることもできます。

さて食事ですが、湯豆腐が2700円~3700円(湯葉が付いたりして3ランク)、お弁当の雨月が3200円~4700円などです。
僕は3200円の雨月を頂きましたが、質的にも量的にもこれぐらいだろうという感じでした。

席は空いている時なら、お庭が見えるところと指定することも出来ます。

食後に庭園に降ります。
庭園自体は小さめです。
中央に勾玉型の池があり、砂利の散策路があります。
散策路や池の周囲は苔で、池には石橋や飛び石が配されています。
池周囲の松が水面に被さるように伸びています。
また庭園の外周には小さな竹林もあります

小さいながらコンパクトにまとまった庭園でした。




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ウェスティン都ホテルの庭園2 葵殿庭園 村野スイート(南禅寺別荘群散策22)


写真は、葵殿庭園

案内板の近くにあった“見落とすぐらいの細い登り階段”を登ります。
数寄屋建築の裏側に続く散策路を進みます。
これは普通の山道のような下りの道で、どんどん下っていくのが分かります。
さらに下っていくと右手に建物が見えてきます。
これが葵殿で、既に居る場所は葵殿庭園の中なのです
いわば左手から右手に下る斜面に庭園があり、その中腹の散策路を歩いていることになります。
そして左手の斜面に小さな滝が見えてきます。
灯籠なども複数あります。
最後には川が流れ込んだ小さな池の中に蹲踞がある、“流れ蹲踞”があります。
そしてホテルの建物の5階に続く入口に到着します。

葵殿庭園はこのように散策できますが、散策路自体は細長い道なので、それほど見事に見えにくいです。
この庭園はやはり庭園の正面である葵殿から見るものなのでしょう。

2021/2/12の「関西建築遺産を訪ねる」の講座で中に入りました。
葵殿は大正天皇の御大典に向けて建設された大宴会場で、
元々は独立した木造の棟だったそうです。
1991年に取り壊され、東館に組み込まれました。
内部の折り上げ格天井は再度その際に造ったものですが、
京都の三大祭りを描いたステンドグラスは同時のものを再利用したものだそうです。

8階にある村野藤吾が監修したスイートルームです。
2022/11/11の京都モダン建築祭で公開されました。
8階の北西の角にあるので、京都市内の眺望がまず見事です。
部屋に入ると玄関間があり、左手にトイレ。
その奥に広いリビングが拡がります。
家具や調度品のもすべて村野藤吾の作品で、脚が細く天板が薄いので華奢な感じ、さらには曲線が多用されます。
部屋の内部も柱や天井は角がなく、すべて曲線です。
壁紙や天井は上野リチがデザインしたクロスです。

左手の奥で隣のベッドルームと浴室につながっており、さらにその奥にも部屋がありましたが、それ以上は入れませんでした。




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ウェスティン都ホテルの庭園1 佳水園(南禅寺別荘群散策21)


写真は、佳水園(白楊作)

ウェスティン都ホテルの中にある庭園です。

場所は仁王門通が三条通に合流する地下鉄蹴上駅付近です。
ウェスティン都ホテルのロビーの左手にフロントがあるので、「庭園を拝見してもいいですか?」と声をかけた方がいいでしょう。
ロビーの右手奥にエレベーターがあるので、それで7階に行きます。
エレベーターを降りて左手方向に進むと、佳水園の案内表示があるので、その通りに進みます。

ガラス戸から屋外にでます。
まず正面に「佳水園→」のような案内があります。
この案内板の近くに“見落とすぐらいの細い登り階段”があります。
これは後程再登場します。

さて右方向に進んだ右手に数寄屋風の門が見えます。
ここが佳水園です。
この門は通常は門の内側に作る“控え柱”が敢えて表側にあるのが特異なのだそうです。
中に入ると右手には大きな岩から水が流れ落ち、岩を周遊する川に合流していきます。
岩には小さな松が所々に生えています。
これは7代目小川治兵衛の長男、白楊作の庭園です。
そして正面から左手には、白砂に中央に丸い芝生を配してある庭園と数寄屋造りの建物があります。これは村野藤吾の作です。
この建物の中にも入れはしますが、宿泊施設の一部ですので、あまり深入りしない方がいいでしょう。

この佳水園の門のさらに先には野鳥観察の散策路がありますが、かなり長いループです。

そして前述の案内板の近くにあった“見落とすぐらいの細い登り階段”に戻ります。

表門を入ってお庭がある左手に佳水園のロビーがあり、2021/2/12の「関西建築遺産を訪ねる」の講座で中に入りました。
リノベーションされている部分も多いようですが、障子の桟が斜めかつ不均一の感覚になっているところや、ロビーにある棚の壁側が接着しておらず空間を開けてることころが村野藤吾らしさだそうです。
またロビーには川端康成の書も掛かっていました。




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南禅寺参道 菊水(旧寺村助右衛門邸)(南禅寺別荘群散策23)


写真は、枝垂れ桜の咲く庭園

京料理、旅館のお店です。
ここは呉服商、寺村助右衛門の旧邸で、元々は南禅寺別荘群の1つでした。

場所は南禅寺前の交差点を参道へと進み、右手の八千代を通過します。
すると右手に小さな登り坂があり、菊水の案内が出ています。
ここを少し登って右折します。
左手の大きな對龍山荘を過ぎてすぐ右手に菊水の玄関があります。

まず玄関に入ると右手奥の大広間に案内されます。
店内は土足対応になっています。
また玄関左手には待合室があります。
網代天井に付書院のような棚がある床の間。
庭側には縁のスペースもあります。

お昼の食事は、3500円の湯豆腐膳の他に、6037円の”京の味”、8000円から会席料理もあるようです。
湯豆腐も多すぎず、少なすぎず、その他はさしみ、野菜のてんぷら、いちじくを煮てゆず味噌をかけたもの、栗ごはんでした。
料も適量でしたし、おいしかったです。
何より1人で個室もゆっくりできます。

食事後はもちろん庭園へ。
庭園は無鄰菴の1/5ぐらいの大きさで、7代目小川治兵衛の作庭です。

母屋から出てくると、手前は芝生です。
その奥、横に川が右から左へ流れます。
正面に石橋がかかり、奥へと散策路が続きます。
この石橋の右手が池を成し、お茶室(唯庵、閑柳亭)が池のほとりに浮かびます。
石橋の左手には大きな松が覆いかぶさります。

庭園の右手から反時計回りに散策路を進むと、右手奥に離れがあります。
この離れの前に、円山公園のものと兄弟といわれる枝垂桜があります。
この桜は岡崎周辺のソメイヨシノよりも”遅咲き”で、紅枝垂れ桜とほぼ同時期に満開になるようです。

散策路は左へ続き、少し登りながら進むと小滝があり、その奥に離れがあります。
離れを過ぎた先に大きな大きな灯籠があります。これは慶長年間(桃山時代)のものだそうです。
これでほぼ庭園を1周です。
庭園左手奥の唯庵は網代天井の廊下の正面奥が水屋。
入って右手に6畳間、その奥に連続して3畳台目の茶室があります。




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2012 11/10の拝観報告2(清風荘)


写真は、第一中門

廬山寺を後にし、まずは出町柳駅に寄って”あること”をしました(もうバレバレですね(笑))。

そして次に京大の正門前で”とある方”と待ち合わせでした。
そしてこの日開催される”京都大学ホームカミングデイ”で公開される清風荘に同行させて頂きました。

生憎僕は京大よりちょっと格落ち!?の大学出身ですから(takuyaさま、このぐらいで勘弁して頂けるでしょうか(笑))自力では入れないので、知人のOBの方に同行させて頂きました。

そして10:00の開門時になんと、”あいる”さまとバッタリ出くわしました!
世間は、いや京都観光界は狭いです(笑)。

そんなことはさておいて、内部です。
内部の詳細は、現状では
・清風荘1
・清風荘2
ですが、今回1~3に再作成しました。
今後また折りを見て、再度掲載し直します。

今年の3月に1度来ているため、ナマイキにも感動は薄めでした。
しかし前回はお茶室および露地庭園が工事の真っ最中でしたので、やっとちゃんとした姿を観ることが出来ました。

また今回のような一般公開時と、予約参観の場合の差異が見えてきました。

一般公開
いい点:重要文化財の数寄屋建築内に入れる。説明のパンフレットが貰える。
悪い点:庭園の散策路が池の手前側のみに限られる(要するに本編のような写真が撮れない)。

予約参観
いい点:散策路に制限がなく池の反対側や築山の頂上にも登れる。他に誰もいない。
悪い点:重要文化財の数寄屋建築内に入れない。説明のパンフレットもなく放置。

既に申し込みは締め切られましたが、今年も11/30と12/2に抽選で当たった方は参観出来ますね。

当選された方は楽しみですね。


告知!
明日からの10:00の更新は、大原散策の改訂に伴う追加更新連続3回です。
写真はいずれも先の11/11のものです。
また既掲載の大原散策も手直ししているので、また見てみてください。

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2012 報道ステーション 紅葉中継 大予想大会

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洛翠庭園2(南禅寺別荘群散策20)


写真は、湖畔に浮かぶ画仙堂

池の散策路に沿って湖西側を進みます。
途中には大津港をイメージした船泊まり石があり、やがて琵琶湖の最下端に着きます。
この辺りは庭園の端で本館も近く狭くなってくるので、木立で少し暗く苔がきれいです。
湖西側には大きな灯籠と苔蒸す石組があり、これは三井寺をイメージしているそうです。
そしてその池の端(琵琶湖の最下端)に小さな楼門があります。
これが外から見えた不明門の内側です。
天井には薄くて見えないですが、蟠龍図があったようです。

さらに今度は湖東を北上します。
湖東側は湖西側の広い芝生とは一転、あまり広くはないですがきれいな苔の散策路です。

そして琵琶湖の右上までくると長浜港をイメージした船泊まり石と、大きめ目のお堂があります。
これが京都3仙堂の1つ、画仙堂です。

画仙堂の裏手から湖北を回り込むように苔のきれいな庭園が続きます。
この中に“臥龍渡り”という敷石があります。
飛び石が配され、その周囲を取り囲んで真っ直ぐな苔の道が続きます。
その直線の苔の道の外側は砂利、さらに外側の苔の築山が高いので、視線近くまで苔が見えるようになっています。

そして最後はお茶室です。
ここに玄関から入ると、正面に廊下、その奥にプライベートルームがあります。
廊下の右手に水屋、その右手奥に3畳台目のお茶室があります。
このお茶室に面してL字型にここに玄関から入ると、正面に廊下、その奥にプライベートルームがあります。
廊下の右手に水屋、その右手奥に3畳台目のお茶室があります。
このお茶室に面してL字型に露地庭園があります。
庭園にはL字型に池が拡がり、石橋が架かります。
池には滝が8つも流れ込みます。
池の手前には白砂と苔。その中に飛び石の散策路があります。
池の奥には松や紅葉、灯籠などがあります。

これを出ると通用口に戻ってきます。

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洛翠庭園1(南禅寺別荘群散策19)


写真は、庭園の西側

西→東に向かって建つ正門から入りますが、このさらに白川通に沿った右手に不明門(あけずのもん)があります。
これは伏見城の遺構とも云われています。
この門は南西、つまり裏鬼門にあたるためほとんど使われることはなかったそうです。

正門に戻ります。
向かって左手に桜がある小さな前庭があり、正面は駐車場、右手はコンクリートの本館です。
正面の駐車場奥に進み、本館を右手から回り込んで庭園に入ります。
庭園に入る左手にお茶室があります。

まずは庭園を右へ進みます。
洛翠の庭園は中央に大きな池が配されていますが、これは完全に琵琶湖を模しています。
本来の琵琶湖の北がここでは東、本来の南がここでは西なので、正門側から見ると正方向に琵琶湖があることになります。

ですから通路から庭園に入ると、まず琵琶湖の左上からスタートです。
そして本来は京都市がある琵琶湖の左横から下に掛けてL字をなすように本館があります。
こちらは琵琶湖の湖西にあたり、池と本館との間は広々とした芝生です。

この芝生の両端の井戸から水が涌き出て、2筋の川が流れて途中でY字に合流し、池に流れ込みます。
これは地理的にはおかしいですが、賀茂川と高野川、合流して鴨川をイメージしているそうです。
2012年に作成されたので、以前はないハズです。

池には湖西と湖東を結ぶ橋が4本あります。
1つは最下端の飛び石が“瀬田の唐橋”の位置に、2本はそれぞれ一本橋で、近江大橋と琵琶湖大橋の位置に、4本目は現実に琵琶湖にはないですが、さらに琵琶湖の上方に臥龍橋が架かっています。これは途中までが板石で、途中から石臼を用いた飛び石です。

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住友有芳園3 銅橋 歴史資料館(南禅寺別荘群散策18)


写真は、門前の外観

注:一般には非公開です。

本邸の対岸のさらに奥には桜谷川が流れており、ここに銅橋が架かっています。
これは住友家が有していた別子銅山の銅を使用して作成されています。

さらに順路を進みます。池の本邸対岸を進みますが、この先は築山になっているので緩徐に登っていきます。
築山の周囲はもちろんきれいな苔です。
そして大滝となって流れ落ちる川の飛び石を渡ります。

渡った先はこの敷地の最奥になり、ここには持仏堂の芳泉堂があるようですが非公開です。

この先の散策路は周囲より低く(相対的に周囲が高く)なっています。
ですから苔の緑が目線に近い高さにまで写ります。
まさに苔の緑に包まれるような感じです。

そして順路は本邸前の芝生に戻り、池を1周したことになります。

今度はさらに右手(敷地の左手)に進みます。
砂利道を進んだ奥(敷地の左手前)に歴史資料館があります。
ここには住友家の歴史や、別子銅山等の資料が展示されていました。

ここから本邸周囲を最終的に1周するように前庭に戻り、正門前に至り終了です。

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住友有芳園2 庭園(南禅寺別荘群散策17)


写真は、開門時の門前

注:一般には非公開です。

この辺りから正面は広々した芝生になり、一気に視野が拡がります。
手前は広大な芝生、池の周囲にはアカマツが島状に植え込まれ、その奥には大きな池、池の左奥には大滝です。
大きな池の背後には築山の植え込み、さらに東山の借景、そして青空と続きます。
今後は視線を自然と上に向けさせます。
この景色を本邸の濡縁に座って眺めます。

このやや狭い印象で足元の苔を見させておいて、一気に拡がり視線を上げさせ気分を開放させます。
見事な手法です。
流響院もこんな感じでした。

順路に沿って芝生を池側に進みます。
池に近寄ると池の水深が非常に浅いのが分かります。
この方が池の水が澱まずに流れたり、水面の反射がきれいだったりするそうです。

散策路は池に沿って右手に回り込みます。
池から流れ出る川の飛び石を渡ります。
順路はさらに池に沿って左に回り込んで行きますが、この右手にお茶室の“漱芳”と“空庵”がありますが、内部には入っていません。

緩やかな階段を登りながら、池の周囲を進み本邸の対岸に向かいます。
この辺りから見る池越しの本邸はきれいです。

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住友有芳園1 有芳門(南禅寺別荘群散策16)


写真は、門前の外観

住友家15代目の住友友純(ともいと)の別邸として大正9年に完成しました。
同じ南禅寺別荘群の清風荘は西園寺公望の別邸でした。
そして実は、住友友純は西園寺公望の実弟です。
また作庭は7代目小川治兵衛によるものであり、現在も11代目小川治兵衛氏の手により手入れされております。
一般には非公開です。

正門から内部に入ります。
ここは前庭で、クロマツの植え込みが真中にあり、正面に数寄屋造の本邸玄関が、右手に庭園に入る有芳門があります。

おおよそ敷地の真中手前を数寄屋造の本邸が占め、敷地の真中奥に大きな池があり、ここから川が敷地の右側に流れてきます。
敷地の左手前には歴史展示館があります。
もちろん本邸を囲むその他半円状に庭園が拡がります。

有芳門から入ります。
正面に川が横切り、右手奥は池になります。
この辺りの散策路はきれいな砂利、その周囲は苔、そして周囲は松などの木立が茂り見通しは悪いです。
要するに視線を下に向けさせています。

川を渡り散策路は左手(敷地奥)に続きます。
今度は左手に川と川向こうに本邸を見ながら、苔の砂利道を進み再度本邸側へ川を渡ります。

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對龍山荘3 南側の庭 露地庭園(南禅寺別荘群散策15)


写真は、聚遠亭から見える南側の庭。

大滝の上の2叉路を直進します。
すると左手に大きな芝生のある四阿(あずまや)があります。
この四阿の前が十字路で左手に四阿、右手と直進の道が南の庭の散策路のループです。
まずは右手に進みます。
正面に居間棟があり、左手に庭園が拡がります。
中央に川が流れ、所々に水落があります。そして居間棟の聚遠亭の前で小さな池となります。
南の庭は木立の背丈も低く、広く見渡せます。
芝生に散策路周辺は苔です。
庭園の正面奥に十三重石塔があり、これがちょうど真東で、満月がこの上に登るそうです。
それを、聚遠亭や居間棟2階の丸窓から眺める寸法です。

居間棟の前から散策路を1周します。1番南側の奥の小滝から川が流れてきます。
散策路の白い砂利と散策路周囲の苔の緑がきれいです。
3/4周して四阿で休憩し、居間棟前に戻ります。

ここから聚遠亭などお茶室群前の露地庭園を進みます。
露地庭園ですが、聚遠亭前の池からの川が細く並走します。
途中に飛び石があり川を渡れるのですが、松が頭上を遮るのでしゃがまなくてはいけません。またお茶室前の川の流れの中に“流れ蹲踞”があり、これを使うにはしゃがまなくてはいけません。
こうしてしゃがませることで、川の流れを近くで感じさせるようにしているそうです。

そして階段を下ると前述の對龍台下の池の脇に合流します。

大きな庭園で川も流れダイナミックな一面もあれば、非常に繊細な計算もなされた庭園でした。




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對龍山荘2 聚遠亭 北側の庭(南禅寺別荘群散策14)


写真は、對龍台から見える北側の庭。

玄関から右手に進むと、道安囲いの茶室、4畳半、聚遠亭などのお茶室があり、その前は露地庭園です。
さらに奥には8畳間が3つほどあり、数寄屋建築です。
これらの縁から南に川の流れる芝生と苔の庭が拡がります。
それぞれの床の間には、西郷隆盛、福沢諭吉、勝海舟などの書の掛け軸や、仙叟宗室や尊円法親王の書などもありました。
またここの2階に上がると南向きに丸窓があり、この庭園の景観を丸く切り取ります。
よくここに谷崎潤一郎が泊りに来ていたそうです。

さて玄関に戻ります。
靴を履いて玄関北側の小道を下りながら進むと、北側の庭園の橋に出ます。
腰掛待合が左手にあり、池を右手に見ながら池の周囲の散策路を進みます。
細く白い砂利道に周囲は苔の緑、周辺の松は視界を遮らないように短く剪定されています。
ほぼ対岸まで来ると、道が緩やかに登ってきます。
登り終えたあたりに水車小屋があります。水車小屋の奥には菖蒲や藤棚があり、それぞれの季節にはきれいなようですが、水車小屋の後ろなので、對龍台からは見えません(見せていませんが正しい)。

さらに先に進むと大滝の上に出て、散策路が右手の下りと直進の2叉路になります。
右手を下ると大きな池に沿った對龍台の下に来ます。
ここには露地庭園から流れてきた川が、急激な傾斜で水落(川の段差)や小滝を下ってきます。
しかも川のルートが、そのまままっすぐに池に流れ込まず、對龍台の下(建物の手前)まで回り込んでくる構造ですので、これらは對龍台からは見えません。

この見えないところの小滝の音が、對龍台からさも対岸の大滝の音のように聞こえていたのです。




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