豊見城市 民俗文化財巡り(19)『真玉橋地区』①

2008年01月14日 00時05分53秒 | 沖縄現地情報

▲<真玉橋から国場川の下流を望む。この下流に漫湖(那覇市内でマングローブの原生が見られます)があります。>
豊見城市真玉橋(まだんばし)地区は、国場川を挟んで那覇市に接しています。
真玉橋は、1522年に首里城および軍事的要素である那覇港を防御する目的として、尚真王によって架けられた橋で、首里王府と南山を結ぶ交通の要所でありました。

▲<那覇市側から見た真玉橋下流面>
当初は木製でしたが1707年に石組の橋に架け替えられました。その後1837年に改修工事を行い戦前までは姿を留めていましたが、先の戦争で旧日本軍によって破壊されました。
戦後、米軍によって鉄橋になり、石橋は埋められてしまいました。

▲<豊見城市側の旧真玉橋遺跡>

▲<那覇市側の旧真玉橋遺跡>
1995年の試掘調査によって埋もれていた石橋遺構が確認され、豊見城市と那覇市で発掘されました。新しい橋の両サイドに一部が保存され観る事が出来るようになっています。
戦後、半世紀を過ぎて再び「旧真玉橋」の風格ある姿をあらわした事によって、当時の石工技術の高さに驚かせられます。

▲<那覇市側から国場川の上流を望む>

▲<那覇市側から見る真玉橋の上流面。左端の白い建物が真玉橋公民館。>
真玉橋地区の文化財は、真玉橋たもと(東南側)にある「真玉橋公民館」を起点としてスタートします。
橋のたもとにある公民館前には復元された「重修真玉橋碑」があります。戦前の拓本は、公民館に保存されています。


橋の西側へ少し入ったケーキ屋さん裏のゲートボール広場に、「龍神神・火の神」があります。
昔、このあたりに砂糖製造場があり、龍宮神は、海との関係が深い事から海の神に感謝し、航海安全、健康繁栄を願う場所として拝まれています。


⇒次回は、真玉橋地区の「村石獅子」を探索します。