那覇市遺跡探索散歩 コースN.『奥武山公園巡り』(3)

2007年12月21日 00時10分18秒 | 沖縄現地情報

ゆいレール「奥武山公園駅」の歩道橋を渡り、肉屋側の階段を下ります。「SANフルーツ」の角を左折して住宅街に入り、坂上のカーブミラー前に「山下町第一洞穴遺跡」があります。しかし、崖崩れがひどくなったので、掲示板等も無くしてありました。山下町第一洞穴遺跡跡は、1962年と1968年に発掘調査時に、約3mの堆積層が確認され、鹿の骨や角を加工した骨器などと共に、人骨(約3万2000年前の女児)も発見されました(日本でも最も古いとされる化石人骨のひとつです)。

再度、県道7号線に戻り奥武山公園を右手に見て少し歩くと、県公社の住宅があり、一階のコーナーに「落平(ウティンダ)」が、新しく造られ、今も奇麗な水が流れ続けています。付近一帯の、崖地から水が湧き出ている所には、拝所も何ヵ所か造られています。当日も、お祈りを上げている方がいらっしゃっていました。

 
国道331号線の一つ内側の道を10分位歩くと「山下西児童公園」に着きます。公園の中には「タチチガー」が保存されています。タチチガーは、山下町や隣接の住吉町の人達が利用した井戸で、正月の若水もこの井戸の水を汲んで使った。昔はタチトゥジガー(太刀研ぎ井戸)と呼ばれていましたが、いつの間にかこの名前になりました。

公園の奥は、小高い丘になっていて、階段を上ると「住吉神社」があります。住吉神社は、「琉球国由来記」には、儀間村の神社として登場しますが、沖縄線で破壊され元の位置も米軍基地に取られたため、現在の位置に移設されました。



 
 
⇒「奥武山公園」は、トレーニングセンターに通ったり、イベント会場になったりしているので、良く行く「奥武山公園」ですが、今回、本格的に民族遺跡を訪ねて、再度、「奥武山公園」のすごさを再評価しました。