平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2013年11月3日 親の十字架

2013年11月09日 20時34分53秒 | Weblog
親の十字架

 最近、子どもの不祥事に対して、責任をとってテレビの番組を降板した人がいる。私は、朝の報道番組は、その人が司会を務めるチャンネルを見ているので、人ごとながら心が痛んだ。番組では、結構辛口の発言をずばりとしていたので、自分の子どもが反社会的な行為をしたとなれば、それも致し方なかったのであろう。
 自分の子育てが、どこかで間違っていたのだろう、と嘆いておられた。タレント業は、私生活も何もないということになるので、その覚悟は誰でもしているのだろうが、このような不祥事を起こす者が家族の中から出たりすると、この時とばかり、事件とは関係のないことまでマスコミは取り上げる。気の毒だと思う。
 しかしながら、この人は、無神経な記者の問いにもカッとすることなく、冷静に、丁寧に自分の気持ちを述べていた。事件以来、子どもとは子どもの家で顔を合わせたが、こちらからは何も言わなかったと述べていた。子どもは、ごめんなさいと詫びたようだ。しかし、彼は何と言っていいのか、わからなかったと、自分の気持ちを素直に語っていた。言葉の端々に子どもへの愛情が伝わってきた。
 自分の子ども、それは、神様にとって創造された私たち一人ひとりが、そうなのであろう。愛情を込めて創造したのに、親の心子知らずで、親に背いて勝手なことばかりやっている。そういった私たちの罪を赦す代わりに、神様自ら痛みを負われたのが、イエス様の十字架だったのだろうか。


平良師