平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2010年5月30日 T姉に励まされて

2010年08月03日 11時11分52秒 | Weblog
    T姉に励まされて

 私が来た年にT姉は、足を痛められて、それから車いすの生活となり、今は、ベッドに寝たきりとなられた。数年前から胃に直接流動食を入れて、栄養を摂取されている。昨年あたりからお話もできない状態となり、私たちも意味をつかむことが難しくなった。
 しかし、今日は、2年前くらいのT姉の感じで、部屋に入って目と目が合った瞬間、にこっと笑われて私たちとすぐに理解してくださった。耳元で、「平尾教会の牧師の平良です」と言ったら、目を細めて、涙を浮かべられた。それから、妻が讃美歌の「主われを愛す」を歌いだすと、一緒になって声を出してくださった。そのささやかれるような声の響きは温かで、音程もすばらしく合っていたように思う。
 それから、私は、先日行われた教会組織50周年のことを話して、写真の中にT姉の姿があって、「美人でした」、と言ったら、うれしそうに笑ってくださった。そして、妻が祈って欲しいことはないですかと尋ねたら、「自分が守られるように祈って欲しい」と何とか聞き取れるくらいの言葉で話された。
 そして、最後に3人で祈った。彼女の耳元で、ちょっと大きめの声でお祈りをさせていただいたのだが、終わったとき、T姉は、必死に両手を合わせて、目を閉じ、私の祈りに必死に心を合わせてくださっていた。「私たちもいつもT姉のことをおぼえて祈りますから、平尾教会のことも祈っていてくださいね」、と言って帰ってきた。T姉には、いつも励まされる。


平良師