平和1丁目 ~牧師室より~

福岡市南区平和にあるキリスト教の平尾バプテスト教会の週報に載せている牧師の雑感

2008年5月11日 ペットと人間社会との関係

2008年07月12日 22時40分43秒 | Weblog
   ペットと人間社会との関係

 近頃イヌと散歩している人を多く見かけるようになった。実は私の孫が今年一月にかねて念願していたイヌを家で飼うことになったので、街を歩く時に今までとは違って格別な思いでイヌを眺めるようになったせいかもしれない。
 日本の2006年の統計では、約千二百万頭のイヌと約960万頭の猫が飼われているそうだ。今までそう関心をもっていなかったイヌであるが、この頃では「ブル」と呼ぶわが家のイヌの姿を見ると、帰宅したときに寄ってくる顔と動作がかわいく、毎日一回はちょっと撫でないと気が済まない状態となった。
 家族と住んでいても時に寂しい思いをするのは、人間生活の常のようで、旧約聖書(箴言21章9、19節)には「いさかい好きな妻と一緒にいるよりは、屋根裏の片隅に座っている方がよい」と書いてある。
 動物と暮らすことの効用にはいくつもの利点が指摘されているが、(1)心身の疲れを癒す働きがある。(2)教育的効果。特に小学校・中学校時代の人格形成に役立つ。(3)医療的効果。悲しみを慰め、生きる希望を培う。ドイツ、中国では、うつ状態などの年間の医療機関への通院回数が減少するといわれ、また心臓の冠状動脈疾患(心筋梗塞など)の生存率が延びるというデータもある。
 これから日本も国家の方針として、高齢者の医療費については考慮すべき時期に来ていると思われるが、オースラトリアではペットと暮らす男性の生化学的検査値は非常に良好だという結果が出ており、またイギリスではペットを飼っている子どもは、そうでない子どもに比べて不登校率が低いといわれている。
 このように考えてくると、動物と暮らすことは人間にとって大きな意味を含んでいるとそ想像される。神の創造の意義をあらためて考えたいものである。


松村師