晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

念道のこと(4の2) 6/17

2010-06-18 | 歴史・民俗

2010.6.17(木)快晴

 地名の由来を探る最も有効な手段は、同じ地名を集めてその地の共通項を探し出すことだ。地形に由来するものは大体これで判明する。ところが同じ地名が無いもの、あっても数少ないものは比較検討のしようがない。念道は今のところ二ヶ所しか見つかっていない。しかし字は違ってもよみが同じもの、似かよったものは調べてみる必要がある。古い地名は音だけあって、文字は後から付け加えられたものである。従って漢字の意味を追って地名の由来を探ってもとんでもない結果となることがある。「遊里のこと」でいっている遊里が遊郭のこととすると、奥上林の山間にいくつも遊郭があったこととなる。
 念道(ねんどう)を他の文字で表すのは難しい。年渡、年道、稔道、根道などいろいろ検索してみる。ありそうで無くて、次の地名が出てきた。
(1)青森県三戸郡田子町相米根渡  川沿いの段丘地形
(2)福島県南相馬市原町区泉根渡  川沿いの段丘地形
(3)福島県双葉郡浪江町立野根渡  川から少し離れている山の斜面の段丘
(4)愛知県設楽郡設楽町東納庫根道  山間部

これだけでは何とも共通項と言うわけにいかない。ただ根渡については東北地方に限られていることが気になる程度である。
(1)は秋田県大館市と青森県八戸市の中間、秋田街道といわれる国道104号線の沿いの支流にある集落だが、地形図で見る限り川と街道の間のなんの変哲もない集落といえよう。川はかなり蛇行しているので、かつてこの地で徒渉をしている可能性はある。
(2)は南相馬市中心部から東に向かった、新田川の支流沿いにある集落だが、川によって広げられた平地が山にかかる、いわゆる段丘地のようだ。新田川の河口平野の北端といった感じか。気になるのは西北に荷渡、東南に牛渡前という地名が隣接してあることだ。渡というのが何を意味するのか興味あるところだ。
(3)は(2)から20Km程南に下ったところにある。諸戸川の支流沿いにあり、地形的には(2)と似かよっている。
(4)は前期三ヶ所とは違った地形である。山間部であって、河岸段丘とは言えない。「引地のこと」でよく出てくる足助街道の延長線の近くにある集落である。といっても写真では家屋が確認できない、山間地の小字かもしれない。隣に高根という、これまた山間地の小字があるので、関連しているのかもしれない。

本当に調べる気なら現地を訪れて自らの目で確認し、地元の人に地名のいわれなど聞いてまわるフットワークが必要なのだが、プロでない私にはとてもかなわないことである。少なくとも東北の三つの根渡には共通項があり、共通の由来があるようだが、果たしてそれが念道と関連があるものか、それは解らない。つづく

【作業日誌 6/17】Img_4749 Img_4748
ドッグランど柵作り
木小屋増築波板張り



今日のじょん:Img_4751 ついにいくみちゃんが来てもうヒコヒコ。散歩も二人がかり。

コメント
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