自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ちいさな,虫の目写真展

2016-07-02 | 日記

「あんた,虫相手に,なんやらおもしろそうな写真を撮っとってらしいなあ。虫の目いうんやて?」

「まあな」

「それ,どんなもんや」

(解説)

「それ,おもろいやんか」

「まあな。おもしろいと思う人にはおもしろいやろうけど,そう思わへん人にはちっともおもろいないで。『[虫なんか,気持ち悪ーっ!』という人もあるさかいな。まあ,子どもやったら,純粋に『へぇーっ! おもしろい写真を撮るおっちゃんがおってやなあ』と興味を示してくれる子が多いかもやな」

「それでええんや。おとなはあかん。その写真を駅舎の写真コーナーで紹介してもらわれへんやろか。たのしい駅舎にしたいんや。10点ぐらいは展示できると思うけど」

「これまで撮ってきたものでよかったら,ええで」

こんなわけで,虫の目写真展を開催することになりました。ごく田舎の,ひなびた(?)駅舎の壁面をお借りしての試みです。駅舎はNPO法人が運営していて,すこしでも地域の利用者に快適な空間を提供しようと努めているところです。その一環としてわたしに声が掛かりました。地域の発展のためでもあり,わたしが余暇を利用して行っていることへの理解を得る機会にもなるし,ということで協力することに。

まあ,『ちいさな,写真展』っていうところです。昨日,その搬入・展示作業に行きました。作品はスペースの関係で18点になりました。展示期間は7月いっぱいです。


よろしければお越しください。

 


象糞紙を漉く(4)

2016-07-02 | 野草紙

6月30日(木)。流水で洗った象糞の繊維を煮る日です。煮るのに使った容器は寸胴鍋。これを使わないと,たくさんの量を煮ることができません。それに,ふつうの鍋では底が浅いので,吹きこぼれる恐れがあります。能率を上げて作業をするには,どうしても底の深い寸胴鍋が要ります。


繊維がパサパサしています。


午前11時。プロパンガスを火力にして,煮始めました。


水温が上がってきたら,アルカリ剤として重曹を投入。量はほどほど。多いと吹きこぼれにつながります。はじめは少なくても,時間が経過するにつれ追加投入すればよいのです。量はそんなに多くする必要はありません。大さじ山盛り5杯程度。作業終了までに,これを2回ほど繰り返せば十分です。


吹きこぼれに注意していても,やっぱり吹きこぼれてしまったことが何度かありました。

カボチャの種がいくつか出て来ました。タケもありました。サファリパークの話では,タケをおやつとしてときどき与えているとか。タケをばりばり食べる様子を想像すると,ゆかいです。そんなに丈夫なからだなんだ!

 


煮ながら,繊維をすこし取り出して両手の指で揉んでみます。この感触で煮え方が判断できます。まあ,経験的な勘というものもあるでしょうけど。とにかくだれが試してみても,柔らかくなったなあ,パサパサ感が消えたなあと思えたらよいわけです。


こうして火を止めたのが午後5時30分。つまり,6時間30分煮ていたことになります。時間はたっぷりかかりましたが,だれにでもできる安全な作業です。水酸化ナトリウムを使った場合,時間が節約できてもこうはいきません。

この体験はわたしにとって二度目になりますが,この時点での印象は,「これって,イネ科植物そのものを煮たのとちっとも変わらないなあ」というもの。つまり,ウンコを洗って取り出した繊維もそうですし,煮たあともそうなのです。ということは,いたって簡単に紙になるということです。

次は,煮終わった繊維を流水できれいに揉み洗いをします。以降の報告は次回に。