イチゴは今,子株・孫株ができているときです。そんな親株にまだ花が咲いていて,コバチが来ています。コバチは本シリーズの一回目に取り上げました。今の時期周りに花が少ないので,白い花弁が目立ってハチを誘っているのです。
ハチは蜜を集めるのに懸命です。
脚に花粉がどっさり付着しています。結実に確実に貢献しているのです。
吸蜜にこれだけ懸命なのがふしぎなほど。
こんなコバチの手助けもあって,今もイチゴの実が生っています。
イチゴは今,子株・孫株ができているときです。そんな親株にまだ花が咲いていて,コバチが来ています。コバチは本シリーズの一回目に取り上げました。今の時期周りに花が少ないので,白い花弁が目立ってハチを誘っているのです。
ハチは蜜を集めるのに懸命です。
脚に花粉がどっさり付着しています。結実に確実に貢献しているのです。
吸蜜にこれだけ懸命なのがふしぎなほど。
こんなコバチの手助けもあって,今もイチゴの実が生っています。
イチゴは,収穫期が過ぎ,ランナーが伸びています。株によっては名残りの花が付いているものがあります。
離れたところから見ても,花弁の白さが際立ち,小さな花ながらその存在がくっきり。その近くで畑仕事をしているとモンシロチョウがやって来ました。何をするやらと思いながら見ていると,どうやら吸蜜行動に入った様子。近寄って携帯カメラを近づけて確認すると,そのとおりで吻が伸びています。イチゴとモンシロチョウとのつながりについては,前回に触れたとおりです。
そのうちにチョウは花から離れました。しかし,結局近くの花に戻って来ました。それでまた吸蜜。吻先がどの辺りに伸びているのか,わかります。
花から花へ。花を替えて蜜源を探っていました。
イチゴの花は,ハナバチやミツバチの組み合わせがよく知られていますが,この日の観察からモンシロチョウもすこしは受粉に貢献していることがわかります。
わが家の畑にて。
イチゴが育って花をたくさんつけています。5月,赤く熟したイチゴを食べることがたのしみです。
さて,このイチゴの花は昆虫が花粉を運んでくれないと結実には至りません。イチゴを出荷している近くの温室ではミツバチを放っています。一匹が600円もすると聞いたときは目がぱちくりしました。では,露地栽培の場合はどんな昆虫が訪れるのでしょう。とても興味があります。実際に観察を続けていても,おかしなことに目立つほどには昆虫を見かけないのです。ふしぎです。
それでもと思いつつ,近頃気にしながら観察を続けています。するとある日,コバチがいるのを目撃。この瞬間はうれしかったですね。ハチが来ることは確かなのですから。しかし,この日はコバチを二回見ただけでした。
花から飛び上がったコバチを見ていると,すぐに葉にとまりました。からだに花粉が付いています。
同じ時間帯,モンシロチョウがやって来ました。見ると吻を伸ばしています。
大慌てで近づいたために露出オーバーの写真しか撮れませんでしたが,証拠写真にはなるでしょう。吻がくっきり。
モンシロチョウの吸蜜行動は数回見かけました。しかし,たくさん飛んでいる割にはごく限られた事例としか思えない感じです。それほど魅力ある蜜源ではなさそうなのです。
引き続き,イチゴの花と昆虫との関係を見守っていこうと思います。
過日,セツブンソウ群落を訪れたときの記事をアップしましたが,今回はそのときの続き話です。タイトルはですから“冬”です。
虫の目レンズで八重咲きの変種を撮っていたら,偶然ニホンミツバチがやって来ました。ラッキー! ミツバチの数はほんの数えるばかりなのに,ありがたいこと。
時間をおいて望遠レンズでミツバチを追っていると,その八重咲きにまた飛来。
セツブンソウは山里のこんなところでひっそり咲いています。
天気は晴れたり曇ったり。晴れたときは色がくっきり。
ニホンミツバチの軽快のよう。
ここは毎年訪れたくなる撮影し甲斐のある地です。
鉄道沿いのヒガンバナを撮っていたら,コカマキリがいました。ヒガンバナに来る昆虫は限られているので,考えてみればめずらしい風景です。
顔を入れて撮りたくて,撮ったのが下写真です。こんなところでのびのびくらしているとは,なんと幸せな。もちろん,天敵に襲われる恐れはたっぷり。今どきならモズが代表例です。
ここに列車が走って来れば,さらに絵になるのですが……。
ナスの花の受粉は,考えてみれば謎を秘めています。ネットで調べると,自家受粉だとか昆虫を媒介とした受粉だとかあるのですが,どうも自家受粉が圧倒的に優勢です。実際,昆虫との関係を調べると,皆無といったほどなのです。
なかには,蕾のときにネットを被せるとどうなるか,問題になっている例があり,ナスは自家受粉なのでネットで覆っても結実する,と結論づけています。そこは間違いでないにしても,とても一面的な見方,解釈だと思われます。
花を見るとき,花弁があるものはまずは原則的に虫媒花とみなすことが重要です。花の存在を虫にアピールするために,花弁の形や大きさ,色を進化させてきた遠大な生命誌を見逃してはなりません。ナスの花は立派な花弁を有しています。これは典型的な虫媒花構造をもっていることを示しています。
しかし,じっさいには昆虫が訪れているのを見かけるのは稀です。ほんとうに! にもかかわらず,結実率のとても高い野菜です。この謎についてここで触れるのは割愛します。ただ,自家受粉(近親交配)は子孫を残すのに最終手段として保険をかけた状態であること,多様な遺伝子を残すには当然他家受粉が有利なこと,品種改良には人工的に他家受粉を行っていること,これらの視点を欠いた自家受粉唯一論のような説明は困るということなのです。
ハウスでナスを栽培している農家ではマルハナバチの類を飼育して受粉率を上げ,健康でおいしい品づくりに知恵を絞っています。同じナス科のトマトでも同様の工夫がなされています(わたしの友人はこのトマトハウスで働いていました)。近頃ではハナバチが激減していて,収穫量を確保するのがたいへんだそうです。
そんなことを思いながらわたしはナスを観察し,収穫を続けています。そんななか,これまでにいくつかの昆虫が訪れているのを目撃しました。ツマグロキンバエもその一つです。ネットでは報告例がないようなので,めずらしいのかもしれません。
柱頭を舐めています。葯の先端に穴が開いているのは,花粉がこぼれ落ちるように,だとか。
別のツマグロキンバエがやって来て二匹に。
別の花を見ると,ハナグモがいました。クモがいるのは訪花昆虫がある証拠でもあります。
意識的に観察していれば,もっと昆虫が見つかるかもしれません。ハナバチが筆頭でしょうか。
ヒマワリの季節がどんどん過ぎていきます。といっても,品種により開花時期にズレがあるので,かなりの期間たのしめます。この時期はタイワンクマバチがやっぱり最高です。というのは,数から見ても,行動から見ても,撮影機会が断然多いからなのです。
やっぱり飛翔しているクマバチが最高です。今,花に降りようとしています。
花から去るところです。もっと早めにシャッターを切りたかったー! そうしたら,大きな姿が捕らえられたのに。
待っていると,クマバチが飛来! シャッター速度を上げて撮影。なんとか撮れました。欲をいえば,さらに大きめの姿を入れたかったのですが,ぜいたくはいえません。
うーん,なかなかうまくいかないなあ。
ISO感度は昼間でも640。このレンズの特性が前より見えてきました。
ヒマワリに来るタイワンタケクマバチを撮っているとき,「これは動的なシーンを撮った方が断然よい」と感じました。
それで,飛翔している姿を撮ろうと,改めて公園を訪れました。
花を決めて三脚をセット。花に来るタイワンタケクマバチ,花から去るタイワンタケクマバチを狙いました。
近景・中景・遠景と,奥行きのある構図を描いていないと,ダメだなあと反省。
公園のヒマワリのところで撮影していたら,キアゲハが飛来。近くのマリーゴールドの花で吸蜜を始めました。そっと近づいて行きました。
キアゲハは花から花に移って行きます。しかし,遠ざかる様子はありません。
できるだけ近寄ってみました。
ラッキーな撮影チャンスでした。公園のキアゲハは人をあまり気にとめていないのでしょうか。キアゲハはなんとも気持ちよさそう。
ヒマワリの植わった公園のエリアで,モンキチョウを見かけました。イネ科植物の葉にとまってじっとしていました。
撮っているうちに舞い上がりました。どこに行くのかなと見ていると。ちょっと離れたところにあるヒマワリの花に降りました。その花は小さめ。そっとそっと近づいて一枚。吻が伸びて花の中に入っています。撮影直後,舞い上がりました。
ヒマワリの花でモンキチョウを写したのは初めてです。