自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

'21昆虫の頭・顔 ~ツマグロキンバエ~

2021-01-31 | 昆虫

ロウバイにはツマグロキンバエがよく訪れます。この日も見かけました。オスでした。あわよくば顔写真を撮りたいと願っているので,横向きになっているキンバエにレンズを向けました。幸い,逃げることなくじっとしています。

 

もっとクローズアップして撮りました。顔に付いた花粉がくっきり。ロウバイは大喜びしているでしょう。

 

下向きに咲く花の側面にいるため,姿勢はずっと横向き。

 

歩いて上向きになりました。被写界深度がとても浅いのはやむをえません。それでも頭・胸・前脚辺りの様子がわかります。

 

チャンスがあれば,深度合成を生かしてさらに鮮明に撮りたいと思います。

 


ロウバイと昆虫(6)

2021-01-30 | ロウバイ

ホソヒラタアブがやって来ました。今の季節にしては比較的大きなからだの持ち主です。さっそく蕊先を舐め始めました。

 

そっとそっと近寄り,できるだけアップで撮りたいと思いました。

 

 

前方から撮ろうとしました。しかし,枝があってうまくいきませんでした。

 

このとき,わたしの動きを察知したのか,ヒラタアブは消えていなくなりました。

 


ロウバイと昆虫(5)

2021-01-29 | ロウバイ

ロウバイの花は,他の植物が寒さに耐えて休んでいるときを敢えて選んで咲きます。ほんとうに健気! ほとんどの生きものが活動しない時期,嗅覚の鋭い昆虫を招きたくて微かな芳香を放ちます。競合する花がなければ,無駄にエネルギーを消費する必要はありませんから。それでも,その香りは離れたところにも心地よく漂っていきます。

 

匂いを感じながら虫を探していると,一つの花の中に黒っぽいものが見えました。ほんとうに小さいので,初めは虫とはわからないほどでした。近づいて確かめると,まちがいなく昆虫です。それもこれまで見たことがない姿です。

「これは撮っておかなくちゃ!」。大急ぎでシャッターを切りました。脚が蕊に触れています。花粉がからだに付着する瞬間です。まずはこれで撮影は大丈夫。

 

近寄ると,これまえに見たことのない姿が! どうやらハエのなかまのようです。脚に生えたトゲのような毛がとても印象的です。「もっと近づいて撮りたい!」。そう思った途端,レンズが枝に触れて花が揺れました。ハエはパッと見えなくなりました。 

 

「再会できないかなあ」。接写には苦労します。

 


ロウバイと昆虫(4)

2021-01-28 | ロウバイ

1月28日(木)。曇り。寒さが和らいで比較的穏やか。ロウバイの花は三分咲きといったところ。香気がほのかに漂っています。

 

写真を見ていると匂いに引き込まれそうな。

 

これなら模試が訪れるのではないか,と淡い期待を抱いて度々確認。花を見ているとき,偶然ハエのなかまがやって来ました。イエバエ,あるいはクロバエのなかまでしょう。証拠写真をアップしておきます。 

 

なんとか頭だけは撮っておきたいと願ったのですが,叶いませんでした。どうやらからだには花粉が付いているようです。

 

とても敏感なようで,さっさと去って行きました。わたしのわずかな動きで警戒心が発露したようです。

 


地域ミュージアムで考える(94) ~地球ティッシュボックス~

2021-01-27 | 随想

魅力あるミュージアムショップのあり方の一つが、展示物とグッズがつながっていて,好奇心をくすぐる提案が見えるかどうか,だと思います。ことばを換えれば,ミュージアムのテーマに沿ったたのしさが伝わり,そこを訪ねた印象が残り続ける仕掛けがあるかどうか,でしょう。

わたしはこのことを念頭におきながら,時間のあるときは知恵を絞って地球グッズをつくってきました。これぞというグッズはなかなか開発できないのですが,いろいろつくってはスタッフや知人に評価をしてもらうのが習慣化しています。いずれいくつかは日の目を見るだろうとの淡い期待感を抱いてもいるわけですが。

そんな中から,最近つくり出したティッシュボックスをご紹介します。地球を描いたボックスにティッシュを入れます。中身がなくなれば,取り換えができるようにしています。特徴は,普通サイズのティッシュでなく,小さめのサイズが入る点。この背景は普通サイズでは“勿体ない”感覚がぬぐえない,つまり大きすぎるという反省によるものです。

まずは展開図づくりから着手。球体を直方体で表す工夫からの開始です。

 

トレーシングペーパーに写しとります。

 

地球儀を手しながら陸地を描きます。

 

完成後,海岸線をマジックでなぞっていきます。

 

まずはこれで展開図が完成!

 


'21昆虫の頭・顔 ~ホソヒラタアブ~

2021-01-26 | ヒラタアブ

冬でも探せばホシノヒトミの花を見つけることができます。小さな花で,今の時期は春よりずっと背が低くて地表すれすれで咲いています。これには,地温の高さが大いに関係しているのでしょう。

冬に咲くホシノヒトミは昆虫の手助けを借りなくてもちゃっかりと結実する奥の手を持っています。ほんとうは昆虫に受粉を仲立ちしてもらいたいはずなのですが,厳しい自然の中で生き抜くには別の手を準備しておくのが得策。これが自家受粉。

とはいいながら,冬だって昆虫に来てもらえばホシノヒトミにとって気分はサイコー! そんな事情を推し量りつつ,今日(1月26日)昆虫を探していると,あのホソヒラタアブが来ていました。ヒラタアブのなかまはホシノヒトミでよく見かける昆虫です。

接写で迫るのですから,細心の注意深さが必要となります。なにしろ気づかれたら,一瞬にしておしまいです。そっと,そっと近づきます。

しめしめ,まったく気づいていない様子。複眼に花粉が付いています。

 

また一枚。今度は前方向から。

 

ヒラタアブは隣の花に移っていきました。それを狙ってシャッターを切ります。複眼が葯に触れています。

 

まだ気づいていません。

 

また次の花へ。

 

幸い,ずっと感づかれず,撮影に成功! 警戒心の強いはずのヒラタアブに至近距離まで近寄れ,気分よく撮影を終えました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~チャバネトゲハネバエ~

2021-01-25 | 昆虫

家の内側の窓ガラスに小さなハエが一匹。体長は5mm。トゲバエなのか,それもハネバエなのか,定かではありません。ハネバエならなんとなくチャバネトゲハネバエかな,といったところです。タイトルにも無理やりそれを入れました。

さて,冬に見かけた貴重な昆虫なので,撮影をきちんとしておこうと思いました。ハエは動きがすばやく,相手にするのにとても苦労します。腰を落ち着け,それなりの覚悟をして開始。カメラはコンパクトカメラを使用。

 

 

いくら小さいからだでも,整ったすがたをしています。昆虫らしさを備えています。

 

いのちは頭部。個眼が見えたらシャッターを切ります。被写界深度が浅いので鮮明度は落ちます。

 

真正面からも撮りました。頭頂部に単眼がわずかに見えます。わたしの撮り方ではこれが限界です。

 

冬に見かける昆虫はふつうよりずっとていねいに向き合えます。じゅうぶん時間をかけて撮影できます。それだけその昆虫に親しみが湧くというものです。

 


'21昆虫の頭・顔 ~続々々 クロバエのなかま~

2021-01-24 | 昆虫

我が家の生垣の一部にサザンカを使っています。そのサザンカに名残りの花が咲いていて,ハエのなかまが訪れています。

たまたま大型のハエ,クロバエのなかまが来ていました。それを網で捕獲。紙の上に置いて撮影開始。容器で覆い、一瞬静止したときにそれを開けます。すこしでも動きかけたら,すばやく容器を元に戻します。たいへん,たいへん。

 

ハエの嗅覚とかれらの行動ぶりはたいへんすぐれていて,遠くからでも花の存在をキャッチします。

 

彼らに隠されたしくみはわたしにはわかりません。しかし行動はたしかにふしぎなほど機敏で正確です。顔を見ているとなんだか謎にすこし近づけそうな気持ちになるのがふしぎなところ。感覚器官がぎゅっと詰まっているのでしょう。

 

口器もまた効率的に舐めて栄養分を摂取するのにふさわしく見えます。

 

できるだけ口の内部が見えるところまで近づいてみました。微細毛がたくさん! 吻は収納されています。非常に意味ありげです。

 

超接近してみないと到底知ることのできない世界が見えて来ます。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ツトガのなかま~

2021-01-23 | 昆虫

自宅にて。

居間の壁にツトガを発見。体長10mm。寒いので動きはずいぶん鈍い感じです。冬,いったいなにを口にしているのでしょうか。

 

偽瞳孔の並び方がユニークです。

 

腹端をピンと上げてじっとしています。

 

上写真をトリミングすると,毛の様子がよくわかります。まるで羽毛です。小さなからだがこんなにたくさんの毛で守られています。

 

真正面から見ました。個眼が見えます。口吻は見えません。

 

冬は昆虫の絶対数が減っているので,小さな昆虫でもよく目に付きます。わざわざ冬に生きるガがいるので,観察には事欠きません。

 


'21昆虫の頭・顔 ~マイマイカブリ~

2021-01-22 | 昆虫

ミュージアムの玄関先で,女性スタッフがわたしを呼ぶ声がしました。「来てください。変な虫がいるんです」と。

行くと,コンクリートの上にマイマイカブリがいました。もちろん,元気そうです。「名は何ですか」と聞かれたので,からだの特徴を伝えてから当ててもらいました。ヒントが功を奏したのか,正解が出て来ました。

マイマイカブリの越冬態は終齢幼虫とか成虫とかといわれています。それらは朽ち木や枯れ葉の中,下で寒さをしのいでいるのです。それが偶然も現れ,玄関前にいたというわけです。

これはめったにない撮影チャンスです。冬の成虫なので動きが緩慢ながら,じっとしていません。やむを得ず,室内で撮ることにしました。

 

かろうじて真正面から撮れた一枚。大顎のすごさが伝わって来ます。見るからに獰猛ないでたちです。

 

この顎に捕まったカタツムリはたいへん!

 

顎が大きく開きました。

 

迫力十分な顔・頭部です。