自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~ショウリョウバッタ,また~

2018-11-30 | 昆虫

季節が移っていきます。精一杯に生きていたバッタの多くが姿を消していきます。虫たちの鳴き声も細々としたものになっていきます。寂しさが増します。

最近撮ったショウリョウバッタの写真をいくつかご紹介します。

畑の片隅で見かけました。もう12月がそこというのに,がんばっているのですね。びっくり。

 

前からも撮りました。複眼をしっかり写し込むのは常道です。 

 

堤防にて。陽射しがほとんどない夕暮れ時。バッタは相当弱っているようです。

 

腹部を引きずるようにしながら,ゆっくり歩いて行きました。

 

公園にて。今季はショウリョウバッタをたくさん見ました。夕暮れ近くの姿です。西日が横からからだを照らします。先ず全身から。複眼を見上げた感じです。

 

 

もっと近寄ってみました。複眼と同じ高さから撮った感じです。触覚の先はレンズに触れています。寒くて動きが鈍いのが撮影に幸い。 

 

 

冬。大型の昆虫はもういなくなります。寂しい,寂しい。 

 


秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~オオカマキリ Ⅴ~

2018-11-29 | 昆虫

ここはお気に入りの堤防。川面が見え,山々が遠望できます。バッタやカマキリ,チョウがのんびりくらしているように見えます。

生きものは,ある生きものにとっての獲物です。捕獲の対象になります。カマキリが生きていけるのは獲物を捕まえることができるからです。この場所でカマキリを見るのは度々。

 

 

青空が広がっていると,カマキリの輪郭がくっきりするように思えます。細い触角が生き生きしているように見えます。

 

 

アップで写そうともっと近寄ると,こちらを気にしているかのように凝視しました。

 

 

わたしの目をもっと下に持って行くと,カマキリの風貌が際立って来ました。

 

 

カマキリはやっぱりいい。

 


”虫の目”でとらえた落葉(続々)

2018-11-29 | 植物

カラッと晴れ渡った秋空の下,スカッとする色合いで葉を表現したくて再び同じ寺院を訪れました。ありがたいことに,前回の翌日で紅葉は変わらず,強い日差しが参道を照らしていました。

青空がやはり最高です。景色が輝いています。

 

参道も白壁の下も落葉でいっぱい。

 

葉の落とし主が上空にすらりと伸びていきます。青空に吸い込まれそう。

 

紅葉狩りの人たちがやって来ました。

 

色のことをしきりに口にしながら,落ち葉集めです。偶然わたしの目の前で起こったことです。 

 

紅葉狩りの人たちが去りました。再び静かな参道。ファインダーを覗きながら秋模様にうっとり。風がわずかに吹くと,葉がぱらぱら音を立てて落ちて来ました。 

 

水分を失い,次第に色褪せます。カサカサして,かたちが崩れます。土への旅が始まったのです。

 

こうだから自然は文句なしに見事です。ただ牙を剥かなければ,ですが。

 


秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~クビキリギス(続)~

2018-11-28 | 昆虫

クビキリギスの写真を撮っていて感じたことが一つ。昆虫が緑色をしているのは明らかに環境色で装って身を守っているという点です。

クビキリギスは翅を持っているので飛びます。飛距離の長いときは10mを軽々超します。着地したところを覚えていないと,探すのが困難です。その辺り,というだけではなかなかたいへん。草が長いと,もうこれは困難どころの話ではありません。ドンぴしゃり「ここ!」という地点を目視していないと,葉との見分けが付かずに取り逃がすことになります。

一度,それが飛んでマツの枝にとまったことがあります。低い枝だからまだよかったものの,高いところならまるでわからなかったかもしれません。低い枝でも,葉の間に入るとほとんどわからなくなりました。脚はマツの葉そっくり。かろうじて,からだの膨らみが所在を教えてくれたようなもの。

 

 

写真を撮っていると,居心地がよくないようで,位置をすこしずつずらしながら身を隠そうとしました。下写真は,そんな中で撮ったものです。ラッキーでした。

 


”虫の目”でとらえた落葉(続)

2018-11-28 | 植物

陽が射してきました。白壁に木のシルエットが映ります。モミジを愛でる人の姿があっちにもこっちにも。

 

葉一枚に色の宇宙が現れます。近景・遠景を眺めると,赤あり,黄あり,緑あり,です。 

 

寺院には紅葉がぴったり。緩やかに曲がる白壁と,ゆたかないのち色との同居。

 

白壁下の溝。葉が集まって来ます。

 

壁上の瓦に落ちた葉が水分を失っていきます。風が吹くと散らばっていきます。落ち葉の旅が始まります。 

 

風景にうっとり。

 


秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~クビキリギス~

2018-11-27 | 昆虫

N公園にて。草刈りの終わった山麓でクビキリギスを見かけました。なんとなつかしい! とっさに,昨年指をひどく噛まれて出血したことを思い出しました。このクビキリギスは成虫越冬をします。ということは,この姿のまま冬に突入するってことです。

飼い方を調べて,越冬を試みようかなと思います。

さて,せっかくなので見かけたところで記録写真を撮ることに。

木々の間から光が射し,クビキリギスのからだは陰陽の斑模様で飾られたようになっています。

 

 

クビキリギスは歩いてさっさと移動。それを追うのは意外とたいへん。 

 

枯れ草の中に入ることも。明らかにそれは身を守る行動に見えます。草の間から出すと,さっさと歩き出しました。

 

そしてどんどん歩いて移動して行きました。 

 

クビキリギスはわたしには撮り応えのある被写体です。

 


”虫の目”でとらえた落葉

2018-11-27 | 植物

”虫の目”はあくまでカッコ付きことばであって,虫の目レンズを指します。このレンズ,虫の目の気持ちになって,辺りを見るとどんな感じになるかなという雰囲気を匂う道具ですね。今日の記事は,落ち葉の目線で辺りを見てみるというもの。

先日,職場の慰労会で「市内の〇〇寺の紅葉がきれい」という話題が出たもので,このレンズを持って撮影に。

わんさと青空を彩るモミジもすてきですが,足元に重なり積もる落葉もよし,です。いのちあったものが自然に還ってゆくという,大循環を垣間見る思いがして来ます。はかなさというのでなく,自然の淡々とした摂理といったものが見えてきます。その向こうに,豊饒な土壌が横たわっています。それは新たないのちを育みます。

本堂前にて。苔むす地面にはらはらと落ちたモミジ葉。朝露に濡れています。

 

参道にも積もります。

 

参道脇の林に落ちます。

 

スギの切り株にコケが生え,その上に落ち葉や小枝が溜まります。

 

落ちて積もって,積もって落ちて,……。この繰り返しです。

 

本堂から流れ下る溝にも,葉が溜まります。

 

赤や黄の葉が鮮やかさを失い,枯れていきます。

 

                    (つづく) 

 


秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~ショウリョウバッタ~

2018-11-26 | 昆虫

堤防にはショウリョウバッタも。後を追いながら撮影しました。

 

草の間に入ると,撮るのに苦労します。 

 

複眼がしっかり見えるのが撮影ポイントです。光の向きを考えて撮影位置を決めます。といっても,バッタはすぐに移動するので,タイミングをとるのがたいへん。

 

そのうちに飛んで,田に移動しました。イネの切り株の間を歩いて行きます。秋空に飛行機雲が。必然的にわたしの姿勢は地面を這うような格好になります。バッタの目線に立つ以上,当たり前のことです。

 


ヒメアカタテハの幼虫,その後(5)

2018-11-26 | 昆虫

11月22日(木)。体長15mm。元気そうです。食痕があります。紙コップにヨモギを挿し,室内に置いています。こうすると観察が容易です。

 

さすがに寒さが影響したようで,動きは微々たるもの。

 

11月26日(月)。体長20mm。葉を食べているところです。巣作りの様子はなし。

 

   

 


秋,“虫の目”でとらえた虫たち ~オオカマキリ Ⅳ~

2018-11-25 | 昆虫

カマキリは魅力的な被写体です。大きさやスタイルが”虫の目” にぴったり合うのです。地表を歩くカマキリの目の高さで撮ると,こんなに大きく見えます。からだの長さが醸し出す雰囲気が伝わって来ます。

 

歩いている途中,葉から葉へと移る瞬間がありました。脚の折れ具合がスゴイ!

 

前から撮ると,武器の鎌が強調されます。このときのレンズ位置はカマキリの目よりもっと下です。見上げる格好で撮りましたから。

 

レンズに触ろうとしました。一瞬,レンズを遠ざけるようにして撮りました。カマキリにはレンズがなんらかの物体として見えているのです。

 

太陽は雲の向こうにあります。真逆光で撮りました。鎌の様子がくっきり。  

 

 

カマキリとも間もなくお別れです。