自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

身近な野鳥 ~セグロセキレイとトンボ~

2022-05-31 | 野鳥

5月31日(火)。

庭の手入れをしているとき,屋根にセグロセキレイがとまって盛んに鳴き始めました。鬼瓦の上です。見ると,口になにかをくわえています。肉眼ではっきりわかるぐらいのかたちです。休むことなくしきりに鳴いています。「チーッ,チーッ,……」。おかしいなと思い,家からカメラを持ち出してファインダーを覗いていました。そしたら,なんとトンボらしいのです。それも二匹!

 

捕獲したトンボをくわえたまま,鳴き続けました。「ははーん,これはヒナに呼びかけているのだな」,そう直感。「ヒナがいるはずの巣に,いない!」。そんな展開なのでしょうか。 

 

トンボはまだ動いています。びっくり! トンボの翅の様子と体色から見ると,どうやら羽化直後に捕まったようです。  

 

かなりの時間,そこにいましたが,どうやらヒナの反応がなかったようです。

 

そういえば,直後同じ屋根でカラスの姿を見かけました。被害に遭ったとすれば,なんともかわいそう。巣は屋根のどこかにあったのでしょう。 

 


身近な野鳥 ~キジバト~

2022-05-31 | 野鳥

キジバトはいたって警戒心の強い野鳥です。近くにヒトの気配を感じると,間違いなく慌てて飛び立ちます。自然で生きる知恵の一つは,積極的な逃避行動だと感じる敏感さです。

キジバトを見るのはいつも夫婦であるように思われます。なかなか仲がよさそうです。このときは,子どもの登校時安全サポートをしての帰り道でした。耕した田に降り立って餌を探していました。

 

翅の色が地味ながら鮮やかなのが特徴かなと,わたしはずっと感じて来ました。

 

キジバトのようにヒトを寄せ付けない野鳥は,望遠レンズを使って撮るほかありません。

 

野鳥を撮るのがちょっとたのしくなりかけています。

 


摂食行動 ~アオスジアゲハ~

2022-05-30 | 昆虫

公園の一角にタンポポ群落があります。そこを訪れると,蝶がいろいろやって来ているのを観察できます。そこはわたしのお気に入りの撮影場所でもあります。

この日,アオスジアゲハがタンポポの花を渡り歩くように飛び回っていました。翅の青色が日を浴びて輝いていました。見事です。

 

スマートな翅のかたちは飛翔する速さに似合っています。

 

蜜を吸うときは翅をしきりにパタパタさせます。

 

わたしがいても一向に見向きしないような行動ぶりです。平気で近寄って来ます。

 

タンポポの蜜は大事は栄養源のようです。

 

次はどんなチョウに会えるでしょうか。

 


ギフチョウ ~終齢幼虫から前蛹へ~

2022-05-30 | 昆虫

5月27日(金)。

いただいたギフチョウの幼虫を5匹飼っていました。それが終齢期を迎え,さらに前蛹に移行しかけました。無事にここまで来たのが3匹。2匹は行方不明状態です。飼育ケースに入れているので外敵に襲われたとは思われません。ふしぎ!

 

午前中はこの個体は食餌をしていました。

 

午後になると,カンアオイのあるところには1匹も見当たりません。よく調べると,側面の下の方に前蛹が一つ付いています。

 

帯糸でからだを安定させています。

 

ほかの二つが見当たらないので,おかしいなと思い底を見ました。すると!

 

2匹ともそこで水平状態になって前蛹になっていました。ほんのわずかな隙間を通り抜けてここにやって来たのです。じつは鉢の上にも小さな板を斜めに立てかけておいたのですが,これは利用しませんでした。

前蛹が蛹になる瞬間を見届けたい! でも,他の観察が続いているので無理かな。

 


ジョウカイボンの蛹は土の中

2022-05-29 | 昆虫

畑を耕しているとき,土の中から小さな蛹が出て来ました。

体色は薄ピンクで,脚や触覚は透明感があります。口を見ると,大きな赤い顎を持っています。「これは何だろう。さっぱりわからないぞ」。はじめはそうでした。

 

顔の表情が見えます。脚はかなりの長さです。

 

大きな触覚です。

 

ところがおもしろいことに,耕しているうちにジョウカイボンが現れました。もちろん土の中から。「ははーん,先の蛹はもしかするとこれの蛹かもしれない」。そう思いました。

 

さらに耕していると,別のジョウカイボンの成虫が出て来ました。なんだか弱々しい動きです。「成虫になってまだ間がないのかもしれない」。わたしの解釈です。

作業を続けていると,二匹目の蛹が出て来ました。こちらの方が蛹になってから日が浅そう。

 

「ジョウカイボンの蛹だろうが,きちんと見届けるほかないだろう」。これがわたしの結論です。結局二匹の蛹を持ち帰ることに。帰って調べました。やはり,正体はジョウカイボンの蛹でした。「ほっ,ほーっ!」の感動がありました。これから観察を始めます。

 


再びモンキチョウ,卵から孵化へ(1)

2022-05-28 | モンキチョウ

4月27日(水)。今季初めて観察していたモンキチョウの卵が孵化に至らず,とても残念に思っていました。それで,畑の畔で再び卵を探すことにしました。群生する葉の中で卵を見つけるのはなかなかたいへん。しかし,一つだけ見つかったのです。まことにラッキーだといわざるをえません。

 

昨日か今日産み付けられたもののようです。もちろんこれを採取して,もう一度孵化までを観察することにしました。

 

ラッキーといえば,すぐ近くの群落で四つ葉を発見。

 

同じ株で五つ葉を発見!

 

4月28日(木)。卵の縁を見ると,黄色味が濃くなった感がします。

 

4月29日(金)。一日でこんなに赤みを帯びて来ました。変化は順調です。

 


'22 ヒメウラナミジャノメの孵化(1)

2022-05-28 | 昆虫

5月25日(水)。アゲハの庭園にて。

毎年,ヒメウラナミジャノメの孵化を観察しています。本来なら自然界で産卵するのを見届けて,その場所で観察を続けるのが理想なのですが,いろいろと観察対象があるので,そういうわけにもいきません。それで,産卵を促すためにイネ科植物(カモジグサ)の生えた植木鉢を利用。草をネットで覆い,その中にヒメジャノメを一頭放ちました。ヒメジャノメは,たまたま産卵のためにここに来た個体です。夕方見ると,産卵はまだなされていません。

 

5月26日(木)。朝,確認すると,期待どおりネットに卵が数個付いていました。

 

この水色はいつ見てもすてきな色です。透きとおるような美しさです。卵の直径は0.8mm。

 

コンデジで迫れるところまで迫ってみました。表面の凹凸はゴルフボールのそれに似ています。

 

まずは孵化まで追ってみようと思います。

 

この先の変化については脳裏に刻み付けているので,きっちり観察していけそうです。

 


産卵 ~ ツマグロヒョウモン~

2022-05-27 | ツマグロヒョウモン

N公園にはスミレがたくさん生えている芝地があります。そこはツマグロヒョウモンにとって格好の産卵場所になっています。お陰で観察者にとっては産卵行動がたっぷり目にすることができます。

わたしが訪れた日は快晴でした。午前中で,ツマグロヒョウモンが2頭,競い合うかのように産卵を繰り返しました。草地に降りて歩くのは産卵時の特徴ある行動です。見ていれば,止まって腹部を曲げます。腹部を曲げた時,瞬間静止します。卵を土台にくっ付いているポーズなのです。

 

こちらでも。

 

そちらでも。

 

あちらでも。

 

食草のスミレが生えている範囲を動き回りますが,その範囲から離れることはありません。

 

わたしは適度な距離感を保ちながら動き回ります。

 

途中,同じ草地に咲くタンポポで吸蜜することがありましたが,しばらくするとまた産卵に戻りました。

 

なかなかすてきなひとときでした。

 


ジャガイモの花とモンシロチョウ

2022-05-27 | ジャガイモ

ジャガイモの実についてずっとずっと真相を追い続けています。それにかかわる話題の一つが,ジャガイモの花にどんな昆虫が訪れるのかという点です。ホッカイコガネのように結実しやすい遺伝子の持ち主であれ,訪花昆虫の仲立ちによってこそ実を結びます。花弁や蕊の色によるそれなりのアピール度は昆虫に向けられているわけです。

 

なのに,ふつうはハナバチやヒラタアブ程度の昆虫しか目撃できません。まことにふしぎです。

 

モンシロチョウにいたっては,花の上を舞いながら通り過ぎることがありますが,立ち寄ることはありません。蜜があるとまるで考えていない行動ぶりです。実際,ネットで検索しても吸蜜している画像はありません。ジャガイモの花は蜜を持たない花のようなのです。ハナバチやヒラタアブは,行動を見ていると花粉を求めて訪れているとしか考えられません。

ところが,じつにふしぎなことに,先日モンシロチョウがジャガイモの花に止まる瞬間と,吻をメシベの根元に入れ吸蜜しているのを目撃したのです。吸蜜の画像は下のものです。

 

確かに吻先が蕊の根元に入っています。そこにほんとうに蜜があるのでしょうか。あれば,チョウたちが頻繁に訪れるのを目撃できるはずです。この画像は,問題提起としてわたしには貴重なものとなりました。

 

チョウは歩いて,隣りの花に移りました。そして同じ行動。

 

身近なところで起こる事象に,わたしたちはまだまだ目が届いていません。わたしなりにまだまだ問いかけ続けなければいけないなと感じています。