自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ツバメシジミ,ダイズの花に産卵!

2023-07-31 | ツバメシジミ

7月31日(月)。

畑のダイズが花をつけかけました。世話をしていると,ツバメシジミが株の間を飛んだり,葉に止まったり。これはどうも産卵につながる行動のようだと直感。というのは,これまでも同じような行動を見ていたからです。しかし,ダイズに産卵することを確認したことはありませんでした。同じマメ科のシロツメクサに産卵するのですから,ダイズに産卵してもちっともおかしくはありません。

それで,いくつかの花と蕾とを見ていきました。すると,卵が一つ見つかったのです。できかけの蕾か,芽のようなところにちょこんと一粒。これにはびっくり。

 

接写すると,まさにツバメシジミの卵です。

 

さらに倍率を上げて。

 

この分だと,まだまだ産卵しているかもしれません。そんなことを思いつつ作業を進めていると,そこにツバメシジミが飛来。動きはまさに産卵直前のもの。翅をこすり合わせています。そのうちに産卵かと思われる動きに移行。

証拠写真を撮っておかなくては,と思いシャッターを切りました。ダイズに産卵するということがよくわかる画像です。

 

直後卵を探すとありました。

 

ほかにも産卵行動を見かけたので,卵を調べました。ここにもありました。

 

観察はじっくり。定石どおり。そうすればポイントの見逃しは少ないでしょう。これらの卵,孵化までを見届けられたらよいのですが……。

 


空き地で採取したツバメシジミの卵,孵化

2022-08-28 | ツバメシジミ

自宅隣りの空き地にシロツメクサが生えています。そこでツバメシジミを見かけました。ツバメシジミは我が家の周りにいることはいるのですが,数は多くはありません。

ツバメシジミがいたということは産卵の可能性があるということです。それで,花を点検してみました。花は若い花に限ります。そのことをちゃんと心得て卵を産み付けているにちがいありません。うれしいことに卵が見つかりました。次々に見つかって,結局5個採取できました。

 

採取してから三日後。孵化が始まりました。

 

できたら頭部をしっかり写したいので,こちら向きに誕生してくれたらと願っていると……。

 

なんとなく横向きに出そう。まあまあ構図としてはよい方です。

 

ここならまず申し分なし,といったところです。側単眼が見えます。

 

誕生!

 

この空き地でツバメシジミの卵を確認できたのは初めてです。今後,採取ポイントとして利用できます。ありがたい限り。

 


"魚露目"で見たツバメシジミ

2022-08-27 | ツバメシジミ

我が家の隣りの空き地にて。

そこは更地で雑草が茂っています。チョウやバッタたちがのびのびくらしているように見えます。シロツメクサが花を付けていて,そこにいたのがツバメシジミ。我が家周辺で見かけるのはすくないシジミチョウです。花にいたのは産卵とまちがいなく関係がありそう。

 

不用意にわたしが近づいたものですから,そこから舞い上がって近くのヨモギに着地。

 

そこにしばらくとまっていました。ときには翅を開き,また閉じます。その繰り返しをしているうちに,どこかに去りました。

 

もちろん,この群落の花からは卵が見つかりました。

 


ツバメシジミ,採卵から孵化まで(後)

2022-08-24 | ツバメシジミ

7月20日(水)。早朝。見ると,なんと孵化済み! 深夜から未明にかけて孵化したのです。先に,観察にいそがしくなりそうと書いたのですが,じつにあっ気なく終わってしまいました。

 

確かめると,もう2個の卵も孵化していました。結局,産付から3日~3日6時間程度で孵化に至ったのです。

幼虫を探してみました。小さいので,なんと見つけにくいこと! やっと見つけたのが下写真の個体です。

 

しばらくこのまま育ててみようと思います。できれば経過を記事アップしたいですね。

 


ツバメシジミ,採卵から孵化まで(前)

2022-08-23 | ツバメシジミ

7月16日(土)。午後,産卵行動中のツバメシジミのメスを捕獲。それを飼育ケースに入れ,ケース内にシロツメクサの花を挿したコップを置きました。

 

夕方,卵を一つ確認。採卵成功! この卵を「卵A」と呼ぶことにします。産卵確認一日目となります。

 

7月17日(日),朝。二日目。新たに産み付けられた卵が一つ。この卵は「卵B」です。

 

7月18日(月)。夜。卵Aは産付後まるまる2日経ちました。

 

卵Bは……。変化は見られないようです。

 

ところで,驚いたことなのですが,卵Bを観察中に同じ花穂で卵Cを見つけました。同一の花に卵が2つあったことになります。合わせてこれで3個となりました。

 

観察がいそがしくなりそうです。

 


ツバメシジミ,産卵確認から孵化まで(2)

2022-08-22 | ツバメシジミ

7月17日(日)。産卵確認二日目。卵は3個。下写真はそのうちの一つです。孵化の兆候はなし。まだ真っ白。

 

7月18日(月)。産卵確認三日目。上の辺りにやや黒っぽさが見えるかなあ,といったところ。

 

7月19日(火)。産卵確認四日目。びっくり! 夜,3個とも孵化! このうち,一つはすっかり見逃し。一つは孵化途中から撮影。残りの一つは卵に穴が開くときから孵化終了まで撮影。産付時からの経過日数はたったの3日と10時間! 5日間はかかると思っていたのに!

 

穴が開きかけてから30分間程は目が離せません。

 

いよいよ誕生です。

 

「よいしょっ!」。

 

無事に生まれましたー!

 

それにしても孵化に気づいてよかったー!

 

 


ツバメシジミ,産卵確認から孵化まで(1)

2022-08-21 | ツバメシジミ

7月16日(土),ハスの池の畔にて。

散策道を歩いていると燕シジミにの産卵風景に遭遇。そこはシロツメクサの花がまばらに咲いているところです。今季はもうツバメシジミの産卵には出会いないだろうととっくに諦めていた矢先の出来事でした。なんともラッキーな遭遇となりました。

 

産卵!

 

卵を探すと,みんなで3個見つかりました。たぶん,この日に産卵したと思われます。なにしろ,外観は真っ白なのですから。産卵一日目として本シリーズを始めます。

 

併せて,メスのツバメシジミを採取。それを飼育ケースに入れ,シロツメクサを挿したコップを置いてさらに産卵を促すことにしました。たぶん採卵できると思います。もし確認できれば,別のシリーズとして取り上げます。

 


ツバメシジミ,孵化へ(続々)

2022-07-27 | ツバメシジミ

これは別の群落で採取した卵です。

孵化直前,黒っぽく見えるのですが,よくよく見てみるとそれはどうやら毛のようなのです。ということは,すこし透きとおって見えているということです。

 

横方向から撮りたいので,こんなアングルにしました。

 

蓋を切り抜きました。ここで誕生すれは頭部をうまく撮れると思ったのに,そうではありませんでした。

 

まだ半回転しました。

 

結果,向こう向きに出て来ることに。

 

アングルとしては期待外れ。

 

いつも願いどおりに運ぶとは限りません。

 


ツバメシジミ,孵化へ(続)

2022-07-11 | ツバメシジミ

7月1日(金)。昨日,ツバメシジミの孵化を見逃したのが,とても残念。今季はもう観察できないのかもしれないと思い,この日の朝,再び公園に出かけました。もちろん,シロツメクサの花が残っていたら,卵があるかもしれないと思ったからでした。

幸いにも,三本残っていました。見ると,そのうちの一本に孵化後の卵殻が付いています。同じ花にもうないか,探しました。なんと,アッター! それも孵化が始まって,頭部がほんの少し見えるではありませんか。運というものはすごいものです。

急いで持ち帰って,撮影開始です。

09:00。この状態が正午を過ぎても変わりません。何かが起こったのでしょうか。

 

13:07。様子に変化が。動きかけました。蓋を開けています。

 

13:29。半分開きました。からだの様子が見えています。

 

13:35。休むことなく,蓋を開け続けます。

 

13:37。ほぼ蓋が開きました。

 

13:37。これで完了。

 

13:37。「さあ,出ようか」。なんだかそんな声が聞こえて来そう。

 

13:38。「よいしょ」。そんな掛け声が聞こえて来るような。

 

13:38。このまま消えて行きました。

 

動きが始まってから30分間は目を離せませんでした。直径0.5mmの卵で観察できた物語。なんとか撮影完了! これで「ほっ!」です。産付日がわかっていたら申し分ありませんが,それだけは目撃に頼るほかなし。生態観察というのはたいへんな労力がいります。それでも今回撮影できたのはまったくのラッキーものでした。感謝。