アカタテハの孵化が続いています。
こういう瞬間を見逃さないコツは,孵化が近づいたと感じたときからはしきりに気にしておくことです。
穴が開きかけてからしばらくしたら,もう出終わっているなんてことはよくあること。
とにかく辛抱強く見守るほかなし。
そんな苦労(?)があってこそ,記念すべきコマが残ると思うのです。
アカタテハの孵化が続いています。
こういう瞬間を見逃さないコツは,孵化が近づいたと感じたときからはしきりに気にしておくことです。
穴が開きかけてからしばらくしたら,もう出終わっているなんてことはよくあること。
とにかく辛抱強く見守るほかなし。
そんな苦労(?)があってこそ,記念すべきコマが残ると思うのです。
4月8日(月)。
シリーズ前回に取り上げた卵の一つが,同じ日のい孵化しました。殻に穴が開き始めてから頭が出るまで,なんとも時間がかかりました.うれしいことに,顔がこちら向き!
今年初めての撮影となりました。すっぽりと頭が出て……。
動きがあるので,超接写では被写界深度は浅いものしか撮れません。これは我慢。
殻から出終わりました。さっさと移動。
偶然とはいえ,こうして画像記録できたのはラッキーでした。
4月4日(木)。
発生が一番進んでいると思われる卵を撮影しました。内部がもやもやっとして混沌状態です。
上写真をトリミングしてみました。色の濃淡は体が形成されてゆく経過を物語っています。
4月5日(金)。
変化らしいものは感じられません。
4月7日(日)。
下の方がやや黒っぽく見えます。上の方には空隙ができているのでしょうか。そうだとすれば,からだが確実に形づくられている証しです。
4月8日(月)。
他の卵を見ていくと,なんと上写真よりずっと早く孵化が近い例が見つかりました。これはシリーズの前回にご紹介した卵です。先端にある形が歪になった卵はどうやら孵化が望めそうにありません。
横方向から見ると様子がわかります。
歪な方はほんとうにだめらしいです。
もう一方はいたって順調です。いつ孵化が始まってもよさそうです。
じっと見ているわけにはいかないので孵化を見逃すかもしれません。それでも気をつけておこうと思います。
4月3日(水)。
シリーズ前回にご紹介した写真は深度が浅くてわかりづらさがありました。それで翌日,よりよいもの,臨場感が感じられるものをと思い,撮り直しました。くっきり度がアップ。トリミングなしです。
この卵の中の色は一色,つまり単色ではありません。産付から日が経っている証拠です。葉の表面も印象的。
これも同じように,濃淡が感じとれます。
真上から撮りました。
これはもうはっきり変化が!
横長で撮ると……。
よくよく見ていくと,おもしろい光景が。葉の先端の一部に卵が産み付けられています。
ここにも。狭いところにぎっしりと産み付けられたら,こんなことも起こりうるという話です。
卵のサイズは直径0.6mm,高さ0.7mmです。そう思いつつ見直すと,やっぱりいのちってスゴイ! 「いのちの小宇宙,バンザイ!」,ですね。
4月2日(火)。
卵の様子が気になっていたので,撮影。順調に変化が進行中のようです。
単色ではないので誕生に向けて順調なのでしょう。
これは単色のように見えます。産み付けられてから日が浅いのかも。ということは,たくさんの卵は産付日がずれているとみてよいでしょう。
頂部付近に粒のようなものが見えます。
おもしろくなりそうです。
塩ビ板ミラーにアカタテハを置いて撮影しました。上が実物です。
縦方向で撮りました。触覚をしっかり入れて撮ったつもりです。直線状の伸び具合が印象に残りました。
脚の様子がおもしろいなあと感じます。もちろん,これはミラーの効果です。
遊び心で撮ったのですが,試してみるおもしろさをここでも感じとりました。
自宅脇でアカタテハを捕獲。一晩手元に置いて撮影しました。
翅の表は目立つ色をしているのですが,裏側はとても地味。冬,この色そっくりな環境で生き延びているのでしょう。木や枯れ葉にそっくり。
複眼に生えた毛がよくわかります。
真正面の様子です。毛で覆われたからだがチョウの特徴。
ぐっと近寄ってみました。
複眼だけをアップで撮りました。個眼と個眼の間から毛が生えていて,毛そのものはまばらです。ゴミの様子を見ると,毛の役割が想像できそう。
このアカタテハに感謝しつつ,翌朝放ってやりました。
3月30日(土)。わが家の畑にて。
片隅にカラムシの株があります。もちろん昨年の茎が枯れていますが,根元から新芽が伸びてきています。今日見ると,なんとアカタテハの卵が! それも狭いところにわんさとかためて産み付けられているのです。もう,ただただびっくり。
アカタテハが活動を始めました。世代交代の準備を始めたのです。
とにかくどっさり。
同じ親が,同じ頃,産み付けたのでしょうか。
孵化を撮影するときは,これはこれはたいへん。
思っただけでたいへん。でも撮り逃しはないでしょうから,まずは安心かな。
アカタテハの幼虫が孵化するのを観察・撮影しようと思うと,兆候が見えかけた頃,気にかけておかなくてはなりません。うっかりしていると,もう孵化済みという場合があります。したがって,15分刻みに確認するほどの注意深さが必要です。
今回の孵化観察でも,その注意深さが役立ちました。
殻から生まれ出る直前です。
別の例です。身を乗り出しました。
葉の表面に無事着地。
卵の大きさが1mmよりも小さな世界の出来事,という目で見ると,何度観察しても飽きません。いのちへの畏怖という感覚が生まれます。
我が家の畑の片隅にカラムシが自生しています。そこにアカタテハが卵を産むのですが,9月に入ってからこの卵をいくつか発見しました。
写真の真ん中あたりに一粒見えます。
卵の直径は0.6mm,高さは0.7mm。中の様子を見ると,孵化が近づいているようです。
これもです。
いずれも同じ日に,同じ成虫が産み付けたのかもしれません。
できれば孵化を撮影しようと思います。これが孵化してやがて成虫になり,そうして冬を越します。