自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

象糞紙を漉く(4)

2016-07-02 | 野草紙

6月30日(木)。流水で洗った象糞の繊維を煮る日です。煮るのに使った容器は寸胴鍋。これを使わないと,たくさんの量を煮ることができません。それに,ふつうの鍋では底が浅いので,吹きこぼれる恐れがあります。能率を上げて作業をするには,どうしても底の深い寸胴鍋が要ります。


繊維がパサパサしています。


午前11時。プロパンガスを火力にして,煮始めました。


水温が上がってきたら,アルカリ剤として重曹を投入。量はほどほど。多いと吹きこぼれにつながります。はじめは少なくても,時間が経過するにつれ追加投入すればよいのです。量はそんなに多くする必要はありません。大さじ山盛り5杯程度。作業終了までに,これを2回ほど繰り返せば十分です。


吹きこぼれに注意していても,やっぱり吹きこぼれてしまったことが何度かありました。

カボチャの種がいくつか出て来ました。タケもありました。サファリパークの話では,タケをおやつとしてときどき与えているとか。タケをばりばり食べる様子を想像すると,ゆかいです。そんなに丈夫なからだなんだ!

 


煮ながら,繊維をすこし取り出して両手の指で揉んでみます。この感触で煮え方が判断できます。まあ,経験的な勘というものもあるでしょうけど。とにかくだれが試してみても,柔らかくなったなあ,パサパサ感が消えたなあと思えたらよいわけです。


こうして火を止めたのが午後5時30分。つまり,6時間30分煮ていたことになります。時間はたっぷりかかりましたが,だれにでもできる安全な作業です。水酸化ナトリウムを使った場合,時間が節約できてもこうはいきません。

この体験はわたしにとって二度目になりますが,この時点での印象は,「これって,イネ科植物そのものを煮たのとちっとも変わらないなあ」というもの。つまり,ウンコを洗って取り出した繊維もそうですし,煮たあともそうなのです。ということは,いたって簡単に紙になるということです。

次は,煮終わった繊維を流水できれいに揉み洗いをします。以降の報告は次回に。

 


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