畑脇の草地にて。
夕方,そこでツマグロヒョウモンのメスを見かけました。辺りは暗くなりかけています。チョウは葉にぶら下がってじっとしています。チョウにとってここは一晩のねぐらなのです。
できるだけ近寄って撮りました。
翌朝,雨が降っていました。どうしているか確かめに行くと,まだじっとしました。その状態が10時まで続きました。
チョウのねぐらはファジーなので,どこを宿にするか,まったく予測がつきません。結局,あちこちに目を向けているうちに偶然目に付くというほかありません。
畑脇の草地にて。
夕方,そこでツマグロヒョウモンのメスを見かけました。辺りは暗くなりかけています。チョウは葉にぶら下がってじっとしています。チョウにとってここは一晩のねぐらなのです。
できるだけ近寄って撮りました。
翌朝,雨が降っていました。どうしているか確かめに行くと,まだじっとしました。その状態が10時まで続きました。
チョウのねぐらはファジーなので,どこを宿にするか,まったく予測がつきません。結局,あちこちに目を向けているうちに偶然目に付くというほかありません。
ミニ果樹園にて。
レモンが実をたくさん付けています。新芽がどんどん成長する中,ほんの数カ所若い芽が伸びています。そこに,アゲハが飛来して産卵。新しく柔らかい葉を,ちゃんと心得ているのです。その卵の一つに,アカダニが! この場面を見たのは初めてです。
吻を突き刺しています。
至近距離から深度の深い写真を撮ろうと思い,撮ったのが下写真です。
位置を変えて吸汁。その執着心はさすがです。
新しい世界を垣間見るのはまことに心躍るものです。
今回はシオヤアブのメスの顔写真をご紹介します。前回はオスでした。畑の野菜を覆うネット内に,ふしぎなことにシオヤアブのオスとメスとが入り込んでいました。好都合なので,メスも撮っておこうと思った次第です。ただ,顔を見て雌雄を区別する力はわたしにはありませんので,お許しを。
撮り方は簡単です。小さな容器に入れて,ひっくり返して紙の上に置き,動きが止まったときに容器を軽く上げて撮影するのです。軽くというのは文字どおりわずかにという意味で,上げ過ぎるとシオヤアブが逃げる恐れがあります。
実際,からだを動かすことが頻繁です。これなどは前脚を上げているコマです。頭を左右にねじることもよくあります。背景の赤色は容器の蓋の色です。
じっとしているしばらくの間に撮りました。一回だけで撮れるわけでなく,何回となく撮ったうちの一枚です。
反対側から,全身を撮りました。まことに精悍なスタイルです。
頭部だけを縦方向で撮りました。トリミングなし,です。
正面から撮りました。いわば証明写真です。
毛が白っぽいので白トビしないよう,かなり絞って撮りました。
おしまいは,縦方向で顔のアップ写真を撮りました。
こんなふうに撮っていると,シオヤアブの凄みがドカーンと伝わってきます。シオヤアブに感謝,感謝。
畑にて。
早朝,畑脇の空き地で交尾中のモンシロチョウを見かけました。わたしが歩いていると,びっくりしたように舞い上がりました。そうして近くの草に着地。上がオス,下がメスです。
そのうちにまた近くの草に移動。追いかけて,そっと撮影。チョウのとまっている葉にはニジュウヤホシテントウの食痕がたくさん。卵も葉裏のあちこちにあります。
今はどこに行っても,いのちがうごめいている感じです。
畑で草引きをしていたら,谷にムラサキツメクサが生えて来ていました。二株です。それぞれにまだ葉が数枚しかない,ごく小さな芽生え程度です。念のため葉の表面を見てみると,なんとモンキチョウの卵が産み付けられていました。それも数個。
それならと思い,植木鉢に植え替えて観察を続けました。そうして孵化時を迎えたのです。そのうちの一つをご紹介します。なお,モンキチョウの卵サイズは直径0.5mm,高さ1.4mmです。
穴が開いてまもなく出るというときに,発見。大急ぎで撮影開始です。したがって,この構図でしかたなし,なのです。
すぐに出て来ました。ほんとうなら顔(頭)を突き出した瞬間を撮っておきたかったのですが。
ちょっと顔を上げました。
出終わりました。
孵化後,幼虫は殻を食べます。貪り食うように食べていきました。
畑はいろんな昆虫の卵でいっぱいです。ちょっと目を向ければ,素敵な結果が転がり込んできそうに思います。それはそうと,なぜここにムラサキツメクサが生えて来たのか,それがふしぎです。周りにはまったく見当たらないのです。
畑では今,キャベツとブロッコリーが育っています。害虫対策としてネットを張っているので,その内側にいろんな虫が出現してネットから出られなくなっています。外から入ったのか,中で適当に孵化してきたのか,不明です。結果,結構おもしろい観察ができます。
その昆虫の一つがセスジスズメです。たぶん,地中で羽化して出てきた個体が出てゆくことができなくなったのでしょう。
それを家に持ち込んで顔写真を撮りました。以下の写真はすべてノートリミングです。
毛がふさふさ。ガのからだはとにかく相当な毛で包まれているのが特徴です。
巻き込まれた吻が伸びて,吸蜜時に伸びます。
地味な色合いでありながら,なんだか怖そう。
真正面から撮りました。両前脚を入れて。
顔のアップです。
いつ飛び上がるかわからないので注意しながら撮影しました。撮影後外に放すと元気に去って行きました。
“わんだぁ”の森の物語です。
晴れた日,林を歩いていくと日陰を好むチョウがちらほら。目の前に来てとまったり,近くの木にとまったり。こういうときはカメラを持って追いかけるのがいちばん。
クロヒカゲを追いました。遠くに去る様子なし。下草のササにとまりました。シャッターを切った瞬間,パッと舞い上がりました。そういうときもあれば,じっとしたままのこともあります。このときは光が影響したのでしょう。
また後を追いました。すぐにササに降りました。同じような構図でもやむをえません。ほんとうは前方向からも撮りたかったー! でも,かなり近づけました。
そのときそのときのチャンスをなんとか生かして撮れたらよし,というのがわたしの今です。
観察や撮影を繰り返していると,じつにふしぎな事象に巡り合うことがあります。目にしたことのない場合,めったに見ない場合,「こんなこともあるのか」とすっかり驚いてしまいます。
ヤマトシジミの卵が襲われる例もその一つです。襲う昆虫を見たことはありますが,この昆虫をこんなにくわしく撮影したことはありません。名はもちろんわかりません。小さないのちを狙う小さないのち,というほかありません。卵の直径は0.5mm程度。襲う側の昆虫の体長は1.5mmぐらいでしょうか。からだが反り上がっています。精悍な印象で,翅があるように見えます。
卵には口が食い込んでいます。中身が食されしまい,すっかり変形しています。考えてみれば恐ろしい場面です。撮影で卵の付いたカタバミの葉を何度か動かしたのですが,昆虫のこの姿勢はまったく変わりませんでした。執拗な食べ方に見えました。
この昆虫も同じ行動をしています。もしかすると,同じなかまかもしれません。ただ色が異なり,翅は見えません。色はいかにも毒々しい感じです。卵の上の方がやや黒っぽいのは,孵化間近だからです。この卵も,これでいのちがストップします。自然の宿命です。
見ていけば見ていくほど,ふしぎな世界です。
目に付きかけたら,なんとなくよく目にするものです。特徴が際立っていたらそういうものが自然に目に飛び込んでくるものなのでしょう。
このオオシラホシハゴロモの幼虫もその一つです。いたのは花壇のキクの葉の上。からだの色と葉のそれがはっきり違っているので,「オオシラホシハゴロモだ!」とわかったのです。しばらく動かなかったものですから,今度は一眼レフで撮ろうと思い試みました。案の定動きません。それでそっと葉ごと採取。それを板の上に載せて撮影しました。
できれば前から撮りたいと思っていたら,それなりに動きました。
できるだけ正面から撮りたいと思っていたら,真正面近くに来てくれました。
上写真をトリミングしました。機械感覚毛が髭のように見えます。
次の写真のみ,別個体です。
腹端に付いた特異な,毛の集まりを,真後ろから撮りました。これはふしぎなすがた! 生きもののからだの一部とは思えないような。 ぴょーんと跳ぶとき,毛の集まりを一束にした直後行動に入りました。この毛,簡単にちぎれます。これもふしぎ。
とことん探ってみるのはたのしいことです。これ,好奇心満タンというのでしょうか。
“わんだぁの森”へ,虫の目レンズを持って出かけました。久しぶりのことです。
林に入ると薄暗い感じ。これならヒカゲチョウが現れるだろうと予感できました。歩いているとまもなくそのとおりの出会いがありました。ヒトに無頓着な感じでふわりふわり。目であとを追うとクヌギの木にとまりました。目の高さです。ゆっくり近づいてしゃがみ撮影!
これだけがなんとか合格点が付けられそうな画像です。紋様からサトキマダラヒカゲだとわかります。移動したので後を追いました。しかし,遠ざかりません。ヒトを警戒しているようでもありません。なかなかたのもしい存在です。
再び,晴れた日の午後訪れました。すると,期待どおりサトキマダラヒカゲが迎えてくれました。
後を追いながらそっと撮影。
いつか産卵風景が確認できないものかと思っているのですが……。