自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

コハナバチとシロツメクサ

2020-08-31 | 昆虫と花

歩道の脇に,シロツメクサの花がまばらに咲いています。今は勢いがなく,頼りなげに花を付けているといったふうです。そこにコハナバチのなかまが一匹やって来て,花粉を食べていました。

近寄っても逃げません。たぶん気づいていないのでしょう。観察していると,マメ科植物の花と昆虫との関係がくっきり。それがおもしろいほどだったので,写真に収めました。これを見ると,チョウが来てもこんなふうに受粉に貢献するとは到底思えません。豆の花の受粉にはハチが欠かせないのです。

 

花弁をぐうっと開いて,頭を入れます。

 

花弁に脚をのせると,蕊が出て来るしくみです。

 

からだの重みが功を奏しています。チョウではこうはいきません。

 

必ず蕊が露わになります。

 

マメ科の花とハナバチは相思相愛なのです。

 

花のつくりと昆虫との関係がみごとに出ている例です。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(34 ) ~スイレン~

2020-08-31 | 

我が家の隣接地に空き地があり,そこで持ち主が畑を耕したりコイやメダカを飼育したり。その方は好奇心のとても旺盛な高齢者。度々めずらしい野菜をいただいています。写真は大きな水槽にスイレンを栽培して,メダカを飼育・繁殖させていらっしゃる風景です。

 

スイレンの花は朝開き,日中暑くなる頃には閉じてしまいます。メダカの種類はいくつかありそう。こういうふうにごちゃ混ぜに飼育していると,簡単に新しい品種が出現するのでしょうか。

 

花の中を覗き込んだ写真も。これは別の日の撮影。訪花中の昆虫はツマグロキンバエです。

 

晴れた日の朝に撮りました。コハナバチが花粉を集めていて,アマガエルがいて,捕獲しようとしました。しかし,失敗。

 


コバネイナゴの季節

2020-08-31 | 昆虫

8月の終わり。水田の稲穂が順調に育っています。これだけの日照りが続けば太陽エネルギーをたっぷり蓄えられ,豊作につながるでしょう。

このイネの葉にコバネイナゴがとまっていました。朝なので,まだほとんど動こうとしません。かつてはイナゴがあちこちにいたのに,今はずいぶん減りました。なんだか細々と生きているような感じです。田で見かけるのは稀です。

 

すこし動いて穂をつかみました。花から葯が覗いています。イナゴとイネの組み合わせは秋らしい風景です。

 

イナゴの姿がもっと見られたらよいのに,と思います。いよいよイナゴの季節が始まります。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(33) ~また ヤブキリ~

2020-08-30 | 昆虫

曇り空の早朝。

畑のナスにヤブキリの成虫が休んでいました。傍に糞が複数落ちていたのは,夜をここで過ごした証拠でしょうか。ナスの葉を食べたなら光栄至極です。

 

メスで,りっぱな産卵管を持っています。

 

お腹もぷくんと膨らんでいます。いかにも産卵間近といったふう。

 

夏は昆虫の季節。子孫を残す営みにいのちを賭けます。この風景を見てわたしが抱いた願い,それはいつか自然の中で産卵を目撃したい,ということです。飼育下では生々しさがはるかに及びません。


ヤマトシジミのカップル

2020-08-30 | ヤマトシジミ

イネの花が咲くころになりました。水田のイネが順調に育ち,青々とした風景が広がっています。

脇道を歩いていて,ふと目に留まったのが葉のヤマトシジミ。カップルが成り立っていて,微かな風に揺れる葉とともに,ゆらゆら。

 

すこし近づいて。

 

これは仲睦まじい。

 

ヤマトシジミは炎天下でも産卵します。なかなかたくましいチョウです。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(32) ~ヒカゲチョウ~

2020-08-29 | 昆虫

我が家の玄関にて。

玄関を出たとき,郵便受けポストにヒカゲチョウがとまっていました。何事かと思って,そうっと見ると給水中だったのです。といっても,ミネラル分を感知したのでしょうか,わずかな成分を必死で摂取しているようなのです。

カメラを近づけても逃げません。

 

今度は虫の目でとらえました。こうすると辺りの環境がわかります。

 

ヒカゲチョウはレンズに移ったかと思うと,またもとの位置に戻りました。人懐っこいというか,わたしに気づいていないというか。びっくりさせなければ,このように落ち着いた行動をするようです。

 


キマダラカメムシの卵(3)~孵化~

2020-08-29 | カメムシ類

発見四日目。朝の様子です。大変化の兆候はありません。

 

ずいぶん透明感のある表情! ついついきれいだなあと感じます。

 

発見五日目。朝見ると,すでにどの卵も孵化済み! 生まれたばかりの幼虫たちは卵の周りや上にいました。まことに美しい姿です。誕生の瞬間を見逃したのでしたが,またの機会を待ちましょう。産卵後,たぶん6日程度経っているのではないでしょうか。

 

時を同じくして,一斉に誕生するのでしょう。その場面が見たかったー! どんなふうに,どんなかたちで出て来るのでしょう。

 

もっと近寄って。

 

やや時間あって,撮ったのが下写真。頭を卵殻側に向けてじっとしていました。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(31) ~ノシメトンボ~

2020-08-28 | 昆虫

陽が昇って,まぶしい朝日が射しています。畑のネギで,ノシメトンボが休んでいました。たぶん,昨夜はここで過ごしたのでしょう。

まだ活動するには体温が上がっていないようです。それはチャンス! レンズを近づけてみました。翅の端がレンズに触れています。しかし一向に気にする気配はなし。 

 

指で触れると,横のネギに移動。

 

また指をそっと持って行くと,今度は地面に移動。

 

朝のこの気温では,ノシメトンボはまだ活動できないようです。

 


キマダラカメムシの卵(2)

2020-08-28 | カメムシ類

発見二日目。観察しやすいように卵を採取して持ち帰りました。ササの葉が枯れないように切り口を湿らせ,密閉ガラス容器に入れました。

 

この日の様子です。

 

発見三日目。昼。変化が現れました。それぞれの卵の蓋に,橙色の斑点が2対,黒いものが一つ。

 

二対の橙色のものは目かもしれません。黒っぽいものは口でしょうか。蓋の内側に白いものが縞模様に見えます。口らしいものの下には,黒っぽい縞模様がわずかに確認できます。

 

真上から撮りました。

 

夜。上で「黒っぽい縞模様」と書いた部分が,どの卵においても大きくなっています。孵化時がどんどん近づいています。